桧 塚
2019年(平成31年)1月4日


メ モ
平成最後の年末から年始にかけては、大晦日の除夜の鐘突き、元旦の家族全員集合、2日の伊勢神宮への初詣などを済ませたあとは7日の初出勤まで特にすることはなかった。しかし4日間を無為に過ごすのは心身ともによくないので4日の好天気を活用して今年の初山行を計画しました。
いくつかの候補を考えたが、信州方面などの遠方は時節柄Uターンラッシュに巻き込まれる恐れがあるため今後の楽しみにしておくことにして、今回は手軽に行けて霧氷などの冬景色が期待できる桧塚へ行くことにした。桧塚には過去6度登っており、昨年のこの時期にも行っているので少しマンネリ気味だったが、他に適当なところも思いつかなかったので正月に増えたと思われる体重を減らすのを第一の目的として出かけることにしたのでした。
4日の午前3時半ごろに起きて4時前に出発し、いつもと同じルートを走って大又登山口に着いたのは6時15分。昨年とほぼ同じ時間帯だった。まだ暗い駐車場にはすでに10台ほどの車が止まっていました。
正月の睡眠不足のせいか、まだ少し眠気が残っていたのでしばらく休んでから支度を始めた。今年は昨年ほどの寒波はなく駐車場には雪は全く見られないのでワカンは置いておくことにした。準備が整い、空の様子を見てみると残念ながら曇っていた。しかし予報では9時ごろには晴れてくるとのことだったのでそれを期待して明るくなってきた午前7時すぎに駐車場を出発しました。

行 程

大又
↓↑
明神平
(あしび山荘)
↓↑
明神岳
↓↑
判官平
↓↑
桧塚奥峰
↓↑
桧塚

距離     : 19.2km
最大標高差: 752m
累積標高  :1,031m
天 候

曇りのち快晴

 
 
(日本気象協会tenki.jp : 過去天気)

山行記録

午前7時5分に登山口の駐車場を出発。ワカンを用意してきたがこの状態では不要と考えて、念のためアイゼンのみを持参していくことにした

少し行くと薄い雪が見えてきた。
右手の鉄製の階段から薊岳へ行けるようです。そのうち行ってみよう。

10分ほどでゲートを通過。

  さらに15分ほどで鉄製の橋を通過。この付近から登山道らしくなってくる。

登山道に入るとすぐに最初の渡渉点に出て左岸に渡ります。
このあと3回の渡渉があるが水量も少なく慎重に行けば問題はない。

まわりの木々に霧氷が見られ出してほどなく明神滝に到着。
雪は昨年よりかなり少ない。

 
滝を大きく高巻いて桟道を行く。雪があるので滑らないように・・・。

  ベンチに到着。ここから左に折れて行きます。

ベンチから少し登って行くと雲が切れて対岸の山々が見えてきました。
山腹の木々は霧氷に覆われて白くなっている。期待感が大いに高まります。

キケン地点を過ぎたあと霧氷の中のつづら折りの道が始まります。
西斜面のため今は日差しがなく寒々しい感じです。

 
つづら折りの道が終わり、水場を過ぎて明神平に近づいてくるとようやく日が差してきて、
霧氷の木々が輝き始めました。本当に綺麗でした。

 
薊岳も白くなっています。
(マウスポインターを画像の上に置くと拡大されます)

 
明神平(あしび山荘)は目前です。

 
午前9時5分に”あしび山荘”の建つ明神平の一郭に着きました。
これまでの霧氷山行は二度とも明神岳を過ぎてから晴れてきたので、
ここで青空を背景にした生まれたての霧氷景色を見るのは初めてです。

 
霧氷の彼方に前山。
今日の霧氷はエビのしっぽというよりは繊細なトゲトゲ状態です。
恐らく風があまり強くなかったのでしょう。日が差すとすぐにパラパラと崩れてきます。

 
霧氷と薊岳。

 
生まれたての真っ白な霧氷。

あと数時間もすれば見る影もなくなる儚い命です。

 
あしび山荘のテラスからの金剛山と葛城山。

前山方面の眺め。
午前9時15分に”あしび山荘”から桧塚目指して出発です。
この雪の状態ならこのままツボ足で行けます。

明神平へ登る途中で振り返り見た景色。
あしび山荘の後の水無山や国見山は未踏の山です。

明神平直下の霧氷。
綺麗としか言いようがありません。

木々の間をとおり抜けて明神岳に向かいます。

 
前山を右手に見て明神岳に向かいます。

 
霧氷の並木道を行きます。

 
凍えた道標。

 
三ツ塚分岐から台高主稜線に合流するとすぐに大台ヶ原方面の展望が開ける。

笹ヶ峰から千石山、赤倉山、池木屋山へと続く台高主稜線。

明神岳への道。緩く登って行きます。

見上げれば霧氷の華。

振り返ると木々の間に大峰方面も見えます。

右側は急な崖になっている。

 
午前9時50分に明神岳に到着。
この付近の最高点だが樹林に囲まれた狭いところなので休まずに通過します。

 
桧塚への分岐点付近の霧氷。
昨年はここで青空が現れてきました。

 
薊岳と金剛山が見えています。

 
大峰山脈の大観も。

 
台高主稜線との分岐点。

 
主稜線と別れて桧塚に向かって下って行きます。

 
主稜線を振り返る。
輝く霧氷と青空が綺麗です。

 
判官平への道に咲く霧氷。

少し狭まった尾根道には台風の被害と思われる沢山の倒木が・・・。

霧氷越しに見える台高主稜線。
千石山、赤倉山、千里峰、池木屋山へと連なる。

判官平の手前あたりから霧氷は最高潮に。
ここまでの途中霧氷がパラパラと頻繁に崩れ落ちていたが、まだまだ見応えがあります。

平坦な雪原と霧氷の樹林が続きます。

写真では表現できない美しさです。

判官平に近づいてきました。
判官平で右に折れて行きます。直進しても尾根状の地形が続くので間違いやすいところです。

 P1394との鞍部付近。
 
 P1394で左に折れて行きます。
道標はないが右に行けばヒキウス平方面へ。

 
 桧塚奥峰との鞍部付近でブナの霧氷を仰ぎ見る。
綺麗です。

 
右手の樹林を透かして奥峰が見えている。
あと一登りです。

 
 奥峰直下まで来ました。
ここは木々の状態を見ても分かるように風の強いところです。幸い今日は風はほとんどないですが。

 
桧塚奥峰直下の霧氷。

 
 左の木は枯れているようです。

 
 高見山方面の眺め。
今日はあちらも賑わっていることでしょう。

 
桧塚奥峰に着きました。頂上は右へ10mほど。
左は今日の最終目的地の桧塚へ。

 
午前11時5分に桧塚奥峰に到着です。

 
早速まわりの展望開始です。
まずは正面の桧塚。今日は雲一つなく遠くの空も晴れ渡っている。
これまでで最上の天気です。

 
右手には池木屋山から続く台高支脈。
左端は未踏の迷い岳。その右には昨年登った古ヶ丸山や白倉山が見えます。
遠くに見える水平線のようなものは熊野灘か?

 
さらに右には遠くに大台ヶ原。
その手前は千石山から池木屋山まで続く台高主稜線。

 
そして大峰山脈。釈迦ヶ岳から山上ヶ岳までが一望です。
手前左には白鬚岳。さらに手前には台高主稜線の笹ヶ峰。

 
望遠で主要な山々を眺めます。
まずは大台ヶ原の三津河落山。

 
台高主稜線上の池木屋山。

大峰山脈の大普賢岳から最高峰の八経ヶ岳、南部の仏生嶽、孔雀岳、釈迦ヶ岳へと続く山なみ。
八経ヶ岳と仏生嶽の間に五鈷峰や楊枝ノ森も見えます。
左手前には白鬚岳。
(画像をクリックすると拡大されます)

 
一とおりの展望を終えて、暖かいコーヒーを飲んで一休みしたあと桧塚に向かう。
まずは好展望の小ピークへ。

 
途中の眺めの良い小ピークから明神岳や水無山、国見山を振り返ります。

高見山方面。

このあたりも風の強いところです。

 
 霧氷の木々の間を抜けて桧塚に向かう。

 
 最終目的地の桧塚です。

 
登りの途中にまだまだ綺麗な状態の霧氷がありました。

その木の近くでふと遠くに目をやると何やら白いものが浮いている。
もしやと思って望遠で狙ってみると・・・。

 
やはり南アルプスの峰々だった。
これは南部の悪沢・荒川岳から赤石岳、聖岳、上河内岳にかけての峰々。

 
その左には仙丈ケ岳から北岳、間ノ岳、塩見岳などの南アルプス中北部の山々。

 
さらにその左には平らな頂きの恵那山。
右端に見える白い山はよく分かりませんが、方向からして八ヶ岳かもしれない。

 
 そして中央アルプスの連なり。
桧塚からこのような中部山岳の山々を見ることができて感激しました。

 
ついでに高見山も望遠で。
白いものが見えないが霧氷は散ってしまったのだろうか。

 
好展望に気をよくして桧塚に向かいます。

 
午前11時50分に桧塚に到着。
ここで少し休んでから12時ちょうどに折り返します。

 
桧塚から下る途中で見た桧塚奥峰。
霧氷が溶け散って木々が黒っぽくなっています。

 
奥峰に登り返します。

 
途中で見た大木。
真っ白でないのが残念ですが、まだ少し霧氷が残っているので良しとします。

 
途中の小ピークで気になっていたものを探しました。

 
気になっていたのは富士山です。
南アルプスの南の方を注意して探しましたが肉眼ではよく分からず、
望遠で適当に写真を撮って持ち帰って調べたのがこの写真です。
中央に雪山が写っていますが、富士山にしては雪が少ないので確信は持てません。

 
中央アルプスの左手にも白い山が見えました。
これは御嶽山ではないかと思いますが、いつも見ている方向からのものと少し形が違うのでこれも確信が持てません。

 
桧塚奥峰で休憩してから下山開始です。
明神岳や水無山を眺めながら下って行きます。

 
奥峰を振り返る。

 
P1394への途中から見た桧塚奥峰。
こちらから見るとまだまだ白いです。

 
P1394に登り返す。

 
午後1時ちょうどにP1394を通過。
ヒキウス平方面への足跡が結構多い。

 
午後1時10分に判官平を通過。

 
一路明神岳に向かいます。
霧氷はほとんど散ってしまったようです。

 
明神岳への登り返しが始まります。
鞍部からの標高差は100mほどですが、帰路の登り返しはなかなかきついです。

 
休み休み登って主稜線に辿り着きました。
ホッと一息です。

 
午後1時40分に明神岳に戻る。

 
三ツ塚分岐を過ぎて明神平から”あしび山荘”に向かいます。

 
明神平付近にはまだ霧氷が残っていました。

 
あしび山荘へ下って行きます。
午後2時10分に”あしび山荘”に戻り、休憩して腹ごしらえをしてから大又駐車場に向かいました。

 
明神平の霧氷を振り返ってから下って行きます。

 
つづら折りの道の霧氷はすっかりなくなっていました。

  キケン箇所を通過。

 
沢沿いに渓を下って行きます。
明神滝から下の方は道が少し凍っていて登りでも滑りやすかったので、
下りではアイゼンをつけようかとも思っていたが、気温が高いせいか凍結はなく、
結局今日はずっとノーアイゼンで通しました。

 
駐車場へ戻る途中で振り返り見た霧氷の山。
前山方面かな。

 
ゲートまで戻ってきました。あと少し。

  午後3時50分に登山口に戻る。
好天気の下、素晴らしい霧氷と展望に恵まれた今年初めての山行でした。
(昨年と同じ感想です)

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コースタイム
往  大又登山口(7:05)−明神滝(8:10)−あしび山荘(9:05-9:15)−明神岳(9:50)−判官平(10:30)−P1394(10:45)
   −桧塚奥峰(11:05-11:25)−桧塚(11:50)
復  桧塚(12:00)−桧塚奥峰(12:30-12:45)−P1394(13:00)−判官平(13:10)−明神岳(13:40)
   −あしび山荘(14:10-14:30)−明神滝(14:55)−大又登山口(15:50)

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