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午前8時、八合目との分岐点に立つ。
湯森山へは右の道を下って行く。今日の様子では途中で人に出会うこともないかも知れない。
未知の山域への期待と不安を胸に焼森を出発した。
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湯森山を眺めながら笹の中の道を下って行く。
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焼森から25分ほどで小さな流れがある鞍部を通過。そこから少しで写真の道標があった。
この手前とここで道はほぼ直角に曲がって行く。
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ヨツバシオガマ。
この花は湯森山まで絶えることなく道の脇に咲いていた。
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道端に咲くモミジカラマツ。
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登る途中で秋田駒ヶ岳を振り返る。
右に一際高く男女岳、左は焼森。
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湯森山に近づくにつれてハクサンシャクナゲも増えてきた。
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ハクサンシャクナゲ咲く道を登って行く。
湯森山までもう少し。
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8時50分に広々とした湯森山に着く。
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三角点は頂上の広場から笊森山方面に少し行ったところにあった。
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湯森山から秋田駒ヶ岳を振り返る。
今のところ晴天が続いているが、山頂付近から少し雲が湧いてきている。
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湯森山を午前9時に出発。少し行くと大岩があった。
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大岩からはこれから辿って行く笊森山が見えたが結構距離はありそう。
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道端に咲く花々。
トウゲブキやイソツツジ、ウラジロヨウラクなどと思われますが・・・。
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ニッコウキスゲはよく分かります。
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湯森山から下り終えると起伏の少ない平坦地が続くようになる。
ニッコウキスゲがあちらこちらに咲いている。
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午前9時25分に熊見平に着く。
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ニッコウキスゲ咲く熊見平。後ろは湯森山。平ヶ岳の雰囲気がある。
熊見平は名前に似つかわしくない山上の別天地。
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熊見平のニッコウキスゲ。
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熊見平のニッコウキスゲ。
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このあたりも熊見平の一郭。湯森山が景色を引き立ててくれます。
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平坦な木道を進んで行くと前方の台地上に大きな岩が見えてきた。
宿岩のようです。
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午前9時45分に宿岩に到着。
写真に収まりきらない。
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湯森山を振り返る。
眼下に熊見平の湿原が広がる。
(画像の上にマウスポインターを置くと拡大されます)
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宿岩から5分ほど行くと大きな岩が2つあり、道はその間をとおっていた。
地図を見るとここは湯森山と笊森山との中間点の1398mピークのようだった。
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P1398から緩く下って笊森山に向かう。
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P1398と笊森山との鞍部も小さな湿原となっており、ニッコウキスゲが沢山咲いていた。
P1398を含めてこのあたりまでを熊見平というのだろうか。
その名に似ず想像以上に素晴らしいところで、予定以上の時間を過ごしてしまった。
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長大な湿原を過ぎて午前10時ごろから笊森山への長い登りが始まる。
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笊森山への登りは緩やかだが実に長く、いつまでたっても頂上らしきものが見えない。
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途中で秋田駒ヶ岳方面を振り返る。随分遠くになった。
右に田沢湖も見える。
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緩やかな傾斜がさらに緩やかになり、ようやく頂上が近づいてきた感じがしてきた。
あと一登りだ。頑張ろう。
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予定以上の時間がかかって午前10時半にようやく笊森山に到着。
本日6番目のピークです。
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笊森山の山頂。
焼森を出発してからここまで2時間半、前にも後ろにも人影や熊の姿は認められなかった。
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今日最後のピークである乳頭山はもう目の前だ。
背後には右端の三ツ石山から源太ヶ岳や大深岳、さらに八幡平へと長大な山並みが続いている。
乳頭山山頂の真後ろには焼山が控えている。
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千沼ヶ原越しに岩手山を見る。
雲が湧いてきて山頂部を覆い隠そうとしている。
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千沼ヶ原方面をアップ。
乳頭山へ行く前に是非ともあの千沼ヶ原に寄りたいが・・・。
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笊森山で15分ほど休憩してから先に進む。
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少し下って午前10時55分に千沼ヶ原の分岐に着く。
時間的に少し微妙だが、折角なので行けるところまで行こうと、進路を右取って千沼ヶ原に向かって行った。
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ニッコウキスゲが咲く草原の中の木道を坦々と進んで行く。
岩手山の山頂部は遂に雲に包まれてしまった。
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分岐からほどなくして眼下に千沼ヶ原が見えてきた。
規模はそれほど大きくはないがなかなか雰囲気がよさそうなところと感じた。
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午前11時5分に千沼ヶ原に下り立つ。大小無数の池塘があり、想像どおり雰囲気のよいところだった。
千沼ヶ原は東西二つに分かれており、ここは西側だった。
東西に長い湿原を木道を辿って東に進んで行く。
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湿原の中のワタスゲやニッコウキスゲ。
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西側の大湿原を過ぎると東側の大湿原までは小さな湿原が点在する樹林帯を行く。
写真はミツガシワが群生する池塘越しに見た笊森山。
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途中の小湿原には満開のニッコウキスゲ。
木道の上まで溢れている。
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木道を辿ること15分ほどで前方に三角山の全容が見えてきた。
目的地は近い。
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東側の大湿原に到着。
残念ながら岩手山は雲の中だったが、千沼ヶ原の雰囲気を充分に味わうことが出来た。
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最も大きいと思われる池塘。
池と言ってもいいくらいの大きさでした。
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途中で池塘越に笊森山を振り返る。
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やがて池塘もなくなり、千沼ヶ原もこのあたりでお終いと思われた。
時刻も11時半近くになったのでここで引き返すことにした。
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歩いてきた木道を引き返して行く。
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午前11時45分に西側の大湿原に戻る。
焼森を出発してからこの千沼ヶ原で初めて登山者(単独3名)と出会った。
名残惜しいが、時間もないので千沼ヶ原にお別れをして乳頭山に向かいます。
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千沼ヶ原から巻き道を辿って10分ほどで笊森山からの道と合流。
少し疲れたのでここで10分ほど休憩した。
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付近にはハクサンシャジンが咲いていたが、盛りはまだこれからのようだった。。
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7番目で最後のピークである乳頭山に向かう。
地図によれば標高差は100mほどしかないので1時間ほどで行けそう。
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始めのうちは起伏の少ない道を行く。
進むほどに山の形が変わってきて乳頭山という名前らしくなってくる。
千沼ヶ原にいた人が前を歩いている。
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鞍部付近に咲いていたウスユキソウ。正確な名前はは分かりません。ミネ・・・かな?
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数は少ないがハクサンフウロも咲いていた。
このような東北の山にハクサンとつく名の花が咲いていることに不思議な感じがします。
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笊森山の麓にある池塘群。
関西の山と違って東北の山にはごく当たり前に点在しているようです。
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頂上が近づいてきた。
あと一登りで今日の登りはお終いだと思って頑張る。
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左手には遥かに遠くなってしまった秋田駒ヶ岳。
しかし今日中にあそこまで戻らなければならないのです。
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乳頭山への最後の急登。
ニッコウキスゲに励まされながら登ります。
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午後12時45分に最後のピークである乳頭山に到着。
無事来ることができてヤレヤレです。お腹も空いてきたのでここで腹拵えを兼ねて休憩。
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その前に本日最後の山岳展望を開始。
まずは南の秋田駒ヶ岳。左には焼森と湯森山が続く。
一歩一歩の積み重ねで遙々とここまでやって来ました。
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南東には大きな山容の笊森山。
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東には頂上付近に雲を被った岩手山。
岩手山から西(左)に続く山並みは三ツ石山方面。
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北には三ツ石山から大深岳、八幡平へと続く山々。
こうして見ると岩手山と八幡平とは峰続きの一連の山と言うことがよく分かります。
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北西方面には相変わらず焼山や森吉山が見えている。
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眼下には樹林に囲まれた田代平の湿原が一際目に付く。
日影になって見えにくいが、湿原の手前にこれから行く避難小屋も見えます。
田代平の右後ろの台地状の山は大白森で、やはり広大な湿原となっている。
後方の山は森吉山。
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名残惜しいが午後3時半のバスに乗るためにゆっくりもしておれず、午後1時過ぎに乳頭山にお別れをして下山を開始。
黒湯温泉へと下る道を左に分けて田代湿原方面へ向かう。
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ひとしきり下って木道となった道を進んで行くと前方にニッコウキスゲの群落が見えてきた。
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今日最後に見るニッコウキスゲの群落。
ニッコウキスゲをこれほど堪能したのは4年前の和賀岳以来のことでした。
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午後1時30分。あと少しで避難小屋です。
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団体さんで賑やかな避難小屋を素通りして田代分岐に向かう。
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分岐を左に行けば孫六湯まで下って行くが、それはあとにしてとりあえず田代平方面へ行ってみることにした。
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分岐から数分で前方に田代平が見えた。
そこは森に囲まれた桃源郷(行ったことも見たこともないが)のような感じのところだった。
行ってみたかったが小さな谷を隔てているため少し時間がかかりそうだったので
残念ながら諦めてここで折り返すことにした。
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分岐から折り返し点までの間も小さいながら湿原が広がっていた。
草原越しに見る秋田駒ヶ岳。
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乳頭山を見ながら分岐に戻る。
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分岐を右に折れて小さな湿原を過ぎると道はすぐに急な下りとなる。
その下りは泥濘の連続で少し参ったが、やがて落ち葉に覆われた普通の登山道となりホッと一息ついた。
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急な下りもいつしか平坦になり、途中小さなピークを一つ越えると孫六湯までは10分ほどだった。
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午後2時50分に孫六湯登山口に到着。
長かった山歩きも実質的にはこれでお終いとなった。
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孫六湯です。
このあと道を間違って黒湯方面へ行ってしまい、地図を確認して慌てて戻るというミスをしてしまった。
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少々時間をロスして午後3時10分に乳頭温泉のバス停に到着。
温泉に浸かる時間もないのでここでバスを待つ。
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午後3時半発のバスに乗り、アルパこまくさでバスを乗り換えて八合目に着いたのは午後4時17分。
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夏雲湧く秋田駒ヶ岳。
車に戻ってとりあえず靴だけを履き替え、乗ってきたバスが4時25分に折り返すあとについて山を下って行った。
その後途中の道の駅で温泉に浸かってから盛岡まで行き、レンタカーを返却し、
午後7時40分発の”やまびこ”で仙台まで行き、今日の予定は終了しました。
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12日は仙台市内で1泊し、ある程度疲れも取れて13日の朝一番のLCCで関空に向かった。
平日の山行のためいろいろな都合で少々慌ただしさもあったが、
予定どおり縦走を果たすことができたことに感謝の気持ちで一杯だった。
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