秋田駒ヶ岳・乳頭山(その1)
2016年(平成28年)7月12日


メ モ
あれは4年前の7月のこと、ニッコウキスゲが咲く和賀岳を訪れた翌日に秋田駒ヶ岳に登るために早朝八合目登山口まで行ったが、まわりは霧に包まれていてあいにくの空模様だった。しばらく様子を見ていたけれどもそのうち雨も降り出したためついに諦めて、黒湯に浸かってから帰途についたことがあった。
それ以来、秋田駒再訪について機会を窺っていたが、とにかく北東北は大阪からは遙かに遠い。LCCは仙台行きしかないため費用や時間も余計にかかり、また天候も梅雨時は思うように行かない等々、困難な問題が多々あった。
ところが、そのような制約をようやく解決できるときがやってきた。この11日に久しぶりに東京方面への出張があり、しかもその翌日の12日は梅雨時にもかかわらず東北方面は晴天との予報だった。この絶好の機会を逃す手はないと思い、スケジュールをあれこれ考えた結果、往路は11日の夕方新幹線で盛岡まで行き、帰路は12日に仙台で1泊したあと翌日LCCで関空まで帰ると言うものだった。
折角北東北へ行くのだから近くの森吉山にも登ってみたい気もしたが、翌日の天気予報が芳しくなく、また体力的にもきつそうだったので今回は秋田駒ヶ岳から乳頭山までの縦走のみにすることにした。もう少し若ければ強行できるのだが、いかんせん古希に近い年齢で無理は禁物です。
11日の夕方5時20分発の”こまち”に乗って盛岡に着いたのは7時33分。レンタカーの営業所に行き手続きをして出発したのは午後8時頃だった。途中で食事や買い物をして国道46号経由で八合目の駐車場に着いたのは午後11時すぎ。広い駐車場には数台の車が止まっていた。満天の星を確認してから寝袋を取り出して暫し仮眠をとる。
ふと目を醒ましたのは12日の午前4時前。東の空が明るくなっている。綺麗な朝焼けを見て、そのまま起きて支度を始めた。そのうち何台かの車がやって来てすぐに出掛ける人もいた。今日は私にとっては長丁場であり、また夕方のバスでにここまで戻ってくる必要もあったので、あまりのんびりとできる山歩きではないことを覚悟して簡単な朝食を取ってから午前4時50分に出発した。

行 程
(国土地理院地図)

 
八合目−男岳−男女岳−横岳−焼森−湯森山−笊森山−千沼ヶ原−乳頭山−孫六湯

天 候 晴れ


八合目駐車場からの朝焼け。午前4時頃です。
今日の好天気が予想されます。気温もそれほど低くはなく快適な山歩きが期待できそう。

八合目駐車場から見た朝日を受ける男女岳。

午前4時50分に登山道に入る。

登山口から北の方向を振り返る。

道は男女岳を巻きながら阿弥陀池まで続いている。
左手に見える火山を思わせる稜線に沿った道もあるようですが、私は安全な道を行きます。

始めは灌木帯の中の道。

山腹を巻いて行くので傾斜は緩く歩きやすい。

 
片倉岳手前からの田沢湖方面の眺めだが、湖は雲海の下。

 
30分ほどで片倉岳。赤土の広場と書かれている。
目の前に男女岳の勇姿が迫る。

振り返ると今日歩く予定の湯森山、笊森山、乳頭山の黒い影が連なる。
その彼方には岩手山が一際高い。

片倉岳から先は高山帯となり眺めも良くなる。

4年来の念願を果たせそうな高揚感に包まれて登って行きます。

 
雲海の彼方に東北の名峰鳥海山が見えてきた。

 
やがて目の前に男岳が迫ってくる。
ニッコウキスゲも現れてきて高山の雰囲気満点です。

緩い登りも終わって平坦な道になると木道が始まる。
正面には男岳。

振り返れば木道の彼方に森吉山。

平坦な木道を辿って阿弥陀池に向かいます。

八合目から1時間で、午前5時50分に男岳分岐に着く。八合目から2.4kmのところ。まずは男岳に登ります。

馬の背と呼ばれる稜線への登り。ごつごつした岩の道。

一登りで稜線に立つ。
行く手に男岳の荒々しい山容が見える。

南には女岳の彼方の雲海上に真昼山地が浮かぶ。

ニッコウキスゲを見ながら男岳を目指す。
山頂は左奥の丸い頂のようです。

細い稜線を辿って山頂に向かいます。

午前6時10分に無人の男岳に到着。

早速駒形神社に参拝。道中の安全祈願をします。

 
その後山岳展望を開始。まずは頂上の南端からの眺め。
女岳の彼方に真昼山地。さらにその彼方には焼石、栗駒、神室などの山々。

 真昼山地北部に位置する和賀岳や羽後朝日岳。
和賀岳では4年前にニッコウキスゲの素晴らしい群落を見ることができました。

南東方面には眼下に女岳と小岳。
いわゆるムーミン谷の木道や駒池も見えますが、今日は時間がないので割愛。
左手遠くには早池峰、薬師の姿も認められる。

 早池峰山を望遠で。
15年前に登っているが、展望に恵まれなかったので出来れば再訪したい山です。

 北東方面には遠くに未踏の岩手山。本州最北の2千メートル峰です。
手前には阿弥陀池が日の光を反射して輝いています。(画像の上にマウスポインターを置くと拡大されます)
左には男女岳。あとで行きます。

 ぐるっと回って南西方面には田沢湖。今は雲海の下で見えていない。
この写真では分かりにくいが、左端には鳥海山が見えます。

 その鳥海山を望遠で。まだまだ残雪が多いようです。

一通りの展望を終えて男女岳に向かいます。

男岳北端からの男女岳。
眼下には歩いてきた木道が一望です。

 
 真昼山地と女岳とニッコウキスゲ。

 
 阿弥陀池の畔を歩いて男岳を振り返る。

次は男女岳に向います。今日は大小七つの頂を越えて行く予定。

男女岳の斜面には木製の柵が幾重にも設けられていた。土砂崩れ防止用なのか少々痛々しい感じです。

午前6時55分に無人の男女岳に到着。

男岳と同じく360度の展望です。

まず南には先ほど登った男岳。
右手の田沢湖上の雲海も消えてきたようです。

男岳から東に続く馬の背とその下に阿弥陀池。遠くに真昼山地。
左端にはこのあと行く横岳の平らな頂き。

 
北東方面には今日歩く予定の湯森山、笊森山から乳頭山にかけてのたおやかな山並みが続く。
遠くには一際高く岩手山。

北には乳頭山の後ろに三ツ石山から八幡平にかけての山々が続く。
その左には焼山。

北西方面には焼山(右端)や森吉山。

元に戻って、丸い頂きの湯森山と笊森山。
三角山の向こうには岩手山。

 
笊森山と乳頭山。
その後方には三ツ石山や源太ヶ岳。

 
森吉山。
機会があれば行ってみたい山です。

十分すぎる展望を得て次の目的地の横岳に向かう。

まわりにはミヤマダイコンソウが多かったが、もう盛りは過ぎているようだった。

 
避難小屋の近くから男女岳を振り返る。

 
 さらに男岳も。
時刻は午前7時を回ったところで、まだ人影はちらほら状態だった。

避難小屋の水場。焼石岳の銀明水でもそうだったが金属製の柄杓がやけに重たかった。

避難小屋から今日3番目の頂きの横岳に登る。

一登りで馬の背の稜線に出る。

稜線上の道を緩く登って横岳に向かう。

 
 午前7時35分に横岳に到着。
歩き始めて3時間近く立ちっぱなしだったので、ここでベンチに腰掛けて少し休憩しました。

 
 横岳からの馬の背、男岳、女岳方面の眺め。
雲海も消えて田沢湖がよく見えるようになってきた。

 
 小岳の彼方に真昼山地。
小岳はまるで人工物のような感じがする地形をしている。

 
 真昼山地の彼方に見える焼石連峰と栗駒山。

 
 盛岡から花巻方面の眺め。左遠くに幽かに早池峰山が見える。

 
 早池峰と薬師岳遠望。
手前は盛岡市街と思われます。

 
 午前7時45分に焼森に向かって出発。
ハクサンシャクナゲ越しに焼森、湯森山、笊森山、乳頭山が並んでいるのがよく見える。

 
 焼森まではハクサンシャクナゲが咲く道だった。

 
 ハクサンシャクナゲと男女岳。

 
 火山特有の赤土や赤茶けた砂礫の道。

 
 秋田駒方面を振り返る。右から男女岳、男岳、馬の背。
手前の砂礫地にはコマクサが咲いている。

焼森の砂礫に咲くコマクサ。

横岳から焼森までの道にはイソツツジも沢山咲いていました。

 
 午前7時55分、焼森に到着。ここも無人の頂きでした。

 
 森吉山から焼山方面の眺め。
これまでのところは予報通り申し分のない空模様でした。

 
 午前8時、いよいよ乳頭山に向かう縦走路に入る。
これまでは遊歩道のような道でまずまず順調に足を運ぶことができたが、ここから北はどのような状態なのだろうか。
未知の山域に対する期待と不安を胸にまずは湯森山に向かって焼森を下って行った。


コースタイム
八合目(4:50)−男岳分岐(5:50)−男岳(6:10-6:20)−男女岳分岐(6:40)−男女岳(6:55-7:05)−避難小屋(7:20)
−横岳(7:35-7:45)−焼森(7:55)

秋田駒ヶ岳・乳頭山(その2)につづく

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