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メ モ |
11月の連休を利用して四国の三嶺と剣山に登った。
前日の夜に車で家を出発し、開通して間もない明石海峡大橋や大鳴門橋を通って四国に渡る。深夜の徳島市街を通り抜けて貞光を過ぎると道は山の中に入って行く。葛籠からヘアピンカーブを登り続けて夫婦池を過ぎ、さらに見ノ越を経て名頃から林道に入る。行く手の夜明けの空の中に寒々とした三嶺の黒い稜線が見える。林道はかなり悪路で登山口の少し手前で通行止めになっていたため、道端に車を止めて支度をして出発した。
初冬の雰囲気がする樹林の中を登り、林道終点からの道と合流して進んで行くと微かに積もった新雪が現れてくる。まだ日が差さし込まない樹林の中は寒々としている。“たぬきのかんざし”と書かれた木の側を登って行くうちに頭上が明るくなって灌木帯に出た。見上げると三嶺の頂きが頭上に覆い被さるように迫ってくる。展望が開けてきた道を登って涸れた水場を過ぎると黄緑色のミヤマクマザサの中に、盛りは過ぎてはいるが紅葉したコメツツジが散在する三嶺独特の景観が現れてくる。大岩の下を通り、階段を登って行くと頂上の一郭にある三嶺ヒュッテに着く。しかしヒュッテはこの夏の台風で痛めつけられて使用禁止になっていた。来年建て替えられるそうだ。凍り付いて磨りガラスのようになった池の側を通って晴れ渡った三嶺の頂上に着く。登山口から2時間ほどで思ったよりも早く着いた。
頂上からは遠くに剣山と次郎笈が望まれたが、それ以外の山は不案内で全く分からない。行く手には芝生のようなミヤマクマザサに覆われた稜線が天狗塚まで続いている。まだ時間も早いのでその稜線上にある西熊山を往復することにした。
ただ一人の静かな山歩きを終えて再び山頂に戻ってきた時、三嶺は先ほどと違って登山者が屯する賑やかな山に変貌していた。
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行 程
名頃登山口 ↓↑
三嶺 ↓↑
西熊山
距離 : 11.8km
最大標高差: 696m
累積標高 : 1,054m |
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天 候
快晴 |
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原典:気象庁「天気図」、加工:国立情報学研究所「デジタル台風」 |
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