法師山
2024年(令和6年)12月5日

メ モ
大峯の南奥駈道や果無山脈から南の方を眺めると二つの山が視野に入る。一つは大塔山でもう一つは法師山です。これらの山から大峰山脈や果無山脈を眺めてみたいと思っていろいろ調べてみたが、大塔山の山頂からはまわりの展望はないということが分かって、対照を法師山に絞って山行の機会を狙っていました。
今年も12月になり、天候は5日ごろから徐々に冬型の気圧配置が強まると言う予報だった。4日までは都合がつかなかったため、その後出来るだけ早いうちにと言うことで5日に法師山に登ることにしました。”天くら”の予報では天気は良いものの風が強くCランクだったが、展望さえあれば少々の風は我慢するしかありません。
5日の早朝4時前に車で家を出発、阪和道で紀伊田辺を目指す。今回は往復400kmを7時間近くかけて行くが、山歩きそのものは4〜5時間なのであまり効率の良いものではなかった。そこで、時間や体力に余裕があれば近くの半作嶺にも登ることにした。しかし、阪和道が一部工事通行止めだったことや、登山口までの県道の走行に予定以上の時間がかかったため、現地到着は予定よりも30分ほど遅れて午前7時半ごろになってしまいました。
登山口手前の駐車地には車も人も見られなかった。多分今日は貸し切りの山歩きとなるでしょう。仕度をして午前7時45分に出発しました。


行 程

安川渓谷奥駐車地
↓↑
登山口
↓↑
P674
↓↑
P932
↓↑
大塔山分岐
↓↑
百間山分岐
↓↑
法師山

距離     :  7.9km
最大標高差:  707m
累積標高  :  726m
    




天 候

晴れ時々曇り
 
 (日本気象協会tenki.jp : 過去天気)

山行記録

午前7時45分に登山口手前の駐車地をを出発します。


登山口へ通じる車道を進んで行きます。


車道を少し行くと登山口です。吊橋を渡って対岸へ。
床板が朝露で濡れているので滑らないようにゆっくりと渡って行きます。


始めしばらくは植林の中の平坦な道。


やがて尾根に向かってつづら折りの登りとなります。それほどきつい登りではない。


午前8時に尾根に乗りました。
何故か分からないが水を満タンにした盥のようなものが置かれている。
ここで身を清めて行くのかな。


15分ほど登って行くと少し眺めが開けました。今のところ天気は良さそう。


P674直下の急登。ロープが張られています。


 
P674を越えてP932との鞍部を行きます。


 
ほどなくP932への標高差250mを超える登りが始まります。本日の正念場です。


P932に近づくとともに傾斜もきつくなってきます。
いつの間にか空には雲が多くなり、冷たく強い風が吹いてくるようになった。


時折日差しもある中をドンドン登って行きます。


午前9時20分にP932に到着。ここまで来ればあと200mほどの登り。


鞍部へ下る途中で目指す山が見えました。ただし法師山の山頂はきっとあのピークの向こう。


鞍部を過ぎて急登が始まる。


途中で振り返ると遠くに果無山脈が・・・。
ただし西側半分だけですが、それでも今日の目的の一部が実現できました。
曇り空で西風が強く、低い雲が東へ流れて行く。


急登を始めてほどなく、道は稜線を外れて山腹を巻くようになる。


山腹を巻きながらつづら折りの登りを続けて、午前9時45分に大塔山方面への分岐に到着。
大塔山は左へ、法師山は右です。


分岐付近は広い平坦なピークで落ち葉が多く踏み跡は定かでないが行く先は明確。
冷たい強風を受けながら登って行きます。


10分ほどでピークが見えてきましたが恐らく頂上ではない。


 
 午前10時にピークに到着。ここは百間山方面への道の分岐点でした。


一旦緩んだあとまたもや急登。あれが頂上であることを期待しますが・・・。


やはり偽ピークでした。
急登を続けて今度こそ三度目の正直・・・


 
・・・でした。午前10時5分に到着。当然貸し切りです。
風は相変わらず強く少し寒いですが、青空も見えて日も差しているので何とかなりそう。
何はともあれまわりを眺めます。


まずは今日の目的の一つ、北の果無山脈。雲は多いものの何とか全容が見えました。
左の和田森から右の果無山までが一望。手前の双耳峰はゴンニャク山と野竹法師。
(画像をクリックすると山名(独断ですので誤りがあるかも知れません)を記した拡大画像がご覧になれます)


 
以下、反時計回りで。
始めは雲が多かった空も何とか青空が広がってきました。
これは西側の百間山から半作嶺方面。


一部を拡大。山名同定はできませんでした。


南西方向。中央左の高い山が入道山かな。
残念ながら海は見えませんでした。


南側には光る太平洋。


光る海を拡大。沖行く船が写っています。
写真中央に小さくアーチ橋が見える。恐らく”くしもと大橋”と思います。と言うことは、写真は串本方面です。


東には大塔山。立派な山容です。
この法師山と併せて登りたいところだが、山頂からの展望はないと言うことで今回は割愛します。
背後左に子ノ泊山、右に鉄塔が建つ大雲取山や烏帽子山が見えている。


大塔山と果無山脈との間の北東方向には大峯奥駈の山々が見えるはずだが今日ははっきりとしない。
それでもそれらしき山が見えたので望遠で狙ってみると・・・。


大峯奥駈南部の山々が何とか確認できました。
奥に笠捨山(中央右)から左へ地蔵岳、東屋岳にかけての山々。その手前左に玉置山、さらにその手前左に大森山。
大森山から手前右方向に五大尊岳、大黒天神岳、山在峠などが見えています。
(画像をクリックすると山名(独断ですので誤りがあるかも知れません)を記した拡大画像がご覧になれます)


上の写真の左後方には八人山。
その後方に右から涅槃岳、地蔵岳(子守岳)など。
残念ながら釈迦ヶ岳、八経ヶ岳方面はこの状態ではさすがに無理でした。


一周して果無山脈に戻ってきました。先ほどよりも天候は回復してきています。


山頂のコンクリート構造物の遺構。


山岳展望のあと、エネルギーを補給して少し休憩してから下山を始めます。
なんやかんやで1時間以上も過ごして午前11時15分に出発です。素晴らしい展望をありがとう。


山頂方面を振り返りながら下って行きます。
見えているのは百間山へと続く稜線のようです。


大塔山への分岐まで下ってきました。
このあたりは比較的広い平坦地で落ち葉が多く踏み跡は分かりにくいところ。


 
分岐点には道標があるので迷うことはない。


山腹を巻きながら下って行きます。


 
鞍部から少し登り返してP932まで戻ってきました。ここから長い下りとなります。


 
P932から下ってP674との鞍部まで戻ってきました。


 
P674です。


 ここから急降下。ロープがあるのは有り難い。


あとは緩く下って行くのみ。名残りの紅葉です。


 
途中で大塔山が見えました。見えているのは手前のP1058かな。


 
ここで尾根を離れます。


 
植林の中を下って吊橋まで来ました。慎重に渡って行きます。


 
車道まで戻ってきました。ホッとする瞬間です。


 
駐車地に戻って行きます。到着は午後1時5分でした。
少し遅くなったので半作嶺はまたの機会にすることにしてゆっくりと帰ることにしました。


 
安川沿いの車道を戻って行く途中で紅葉が綺麗なところがありました。


 
しばらく鑑賞します。日が差していないがこれでも充分な美しさです。


 
半作嶺に行かなかった代わりに、帰途その展望ポイントに寄りました。


 
寝顔を見納めてから大阪に向かいました。
今回は冬型の気圧配置が強まる前に決行した山行だったが、風は強かったものの、期待した展望を得ることができて幸運でした。
久しぶりの長距離の運転も含めて無事に戻って来ることができたことに感謝です。


コースタイム
往 安川渓谷奥駐車地(7:40)−登山口(7:45)−P674(8:35)−P932(9:20)−大塔山分岐(9:45)−法師山(10:05)
復 法師山(11:15)−大塔山分岐(11:30)−P932(11:50)−P674(12:25)−登山口(13:00)−安川渓谷奥駐車地(13:05)   


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