鈴北岳・御池岳
2020年(令和2年)3月26日


メ モ
桜も開花していよいよ春本番の季節です。1月の薊岳以来2か月ぶりの山行として北陸や飛騨方面の山を考えたが、中国の武漢から始まったコロナウィルスの影響を思うと日帰り山行とするのが賢明だろうとの判断で、近場の鈴鹿の福寿草を見に行くことにした。
実は10日ほど前の3月17日に福寿草の大群落があるリョウシに出かけたが、期待していた花々は前日に降った雪に埋もれて全滅状態だったため山頂の手前で引き返した経緯があったので、余計に福寿草を見たいという気持ちが高じたことも鈴鹿の山行を決めた理由の一つでもあります。
それでどの山にしようかと考えた結果、7年前に見た福寿草の大群落をもう一度ということでヒルコバに決定した。ただ、折角行くのにヒルコバだけではもったいないので、併せて御池岳の池巡りをすることにした。さらに天候の条件次第ですが、鈴北岳や奥ノ平からの両白山地や中部山岳方面の展望も目的の一つとしました。
この時期、国道306号は大君ヶ畑で通行止めとなっているため、これまでは鞍掛橋から山に取り付くことが常だったか、今回はまだ歩いたことがない大君ヶ畑から茶野を越えて行くルートを取るつもりで26日の早朝4時過ぎに家を出発した。ところが八日市ICで高速を降り、国道307号を走って多賀に差しかかるころに、電光掲示板が”鞍掛峠通行可”と表示しているのを見て躊躇なく予定を変更し、体力的に楽な鞍掛峠ルートに変更したのでした。
トンネル西口の登山口に着いたのは午前6時20分で一番乗りでした。今日は平日なのであまり登山者はいないかもしれない。すぐに仕度をし、三つの目的を胸に秘めて午前6時35分に登山口を出発した。

行 程

鞍掛トンネル西口
↓↑
鈴北岳
↓↑
御池岳
↓↑
奥ノ平
↓↑
ボタンブチ
↓↑
西ボタンブチ
↓↑
ヒルコバ
↓↑
鈴北岳
↓↑
鞍掛トンネル西口

距離     : 13.3km
最大標高差: 625m
累積標高  : 796m




天 候

快晴

 
 
(日本気象協会tenki.jp : 過去天気)

山行記録

支度をして午前6時35分に出発。ここから登るのは6年ぶり三度目。


まだ日が差さない植林の中を登って行きます。


まだ日が差さない植林の中を登って行きます。


25分ほどで鞍掛峠に着きました。
冷たい風が吹き抜けています。


鞍掛地蔵尊に安全祈願してから鈴鹿主稜線を登って行きます。


鈴北岳に続く稜線。
鈴北岳は手前のピーク(標高970mほど)に遮られて見えていない。


ピーク目指して登って行きます。


ピークに着きました(ピークではなく傾斜の緩んだ平坦地かも)。
ここで鞍掛橋からの道と合流します。


一登りで開けた稜線上に出る。
振り返れば霊仙山や伊吹山とその背後に両白山地の山々が見渡せます。


 
行く手にはP1056と鈴北岳。


 
P1056に登って行きます。


P1056からの鈴北岳。右には鈴ヶ岳。


 
鈴北岳への登り。
今日はまだ気温が低いから問題ないが、このあたりの土は泥濘んで崩れやすい。


 
タテ谷分岐を過ぎると山頂はもうすぐ。


 
午前8時に鈴北岳着。
この時点では私一人だけでした。


鈴北岳から北の方を眺める。
今日は今のところ申し分のない天気で、霊仙、伊吹はもとより、
両白山地や中部山岳方面の期待どおりの展望が開けている。


 
間近には霊仙山。
右遠くに奥美濃の金糞岳。


伊吹山。
背後の左右に奥美濃の山々も見えている。


能郷白山。
奥美濃の盟主だけあって、山頂付近はまだ真っ白です。


能郷白山の右に荒島岳。
その後ろの白い山並みは赤兎山や大長山、経ヶ岳などの福井の山々と思われます。


加賀の白山。
この白さは流石ですね。


白山の右手には中部山岳の山々。


 
北アルプスの薬師、北ノ俣、黒部五郎、水晶、三俣蓮華、笠ヶ岳などの山々。


笠ヶ岳から槍・穂高、乗鞍まで。


 
御嶽山


恵那山
背後には南アルプス。


振り返って琵琶湖方面。


これから行く御池岳。
午前8時20分に鈴北岳を出発します。


石灰岩が屹立するカレンフェルトの中を行きます。


真ノ谷に向かって緩く下って行く。
御池岳までの間、五つの池を巡りながら登って行きます。


鈴北岳から10分足らずで真ノ池です。
この池は一般登山道の傍にあるのですぐに分かります。


真ノ池から右に折れ、登山道を離れて谷筋に入って行きます。
薄い踏み跡があります。


5分ほどで南池です。


踏み跡を辿って谷筋を行きます。
早春の雰囲気が漂うところです。


 
5分弱でサワグルミの池。まわりは少し雑然とした感じです。


 
少し奥に行くと平池。


 
平池から小さな尾根を乗り越えて行くと中池。
ここまでではこの池が明るくて一番いい雰囲気でした。


 
どの池も歩いて数分の間隔にあり、真ノ池から中池までは20分ほどでした。
中池からは南東方向、すなわち太陽の方向に向かって御池岳を目指します。


 
途中で小さなピークを越えて行きます。


 
ピークを越えると明るい草原に出ました。
僅かながら雪が残っています。


 
左手に両白山地が見渡せる開放的なところです。


 
さらに進んで行くと頂上直下で登山道に合流しました。


 
午前9時10分に御池岳に到着。
1973年(昭和48年)の秋に初めて登って以来8度目の山頂です。


 
眺めも良く休憩適地ですが、頻繁に人が登って来るので、
写真を撮ってからすぐに奥ノ平に向かいました。


樹林帯を抜けると奥ノ平が見えてきました。


午前9時20分に奥ノ平。眺めが良いところです。
ここまで来ると人はグンと少なくなるのでゆっくりと休憩できる。


炭水化物を補給してから再び山岳展望です。
これは金糞岳と伊吹山の間に見える奥美濃の山々です。
多分笹ヶ峰方面と思われます。右端は金草岳かな?


伊吹山と能郷白山との間に見えるこの白い山は、銀杏峯かも知れない。
その左手前の鋭鋒は奥美濃の若丸山か?
中央付近に白い頂きを覗かせているのは部子山?


これは能郷白山です。


貫禄の白山。
両白山地の中でもずば抜けた存在です。


目を右にやると北アルプスの白銀の峰々。
薬師岳から笠ヶ岳までは鈴北岳で見たのと変わりませんが、
左端に山頂部が少し見えているのはひょっとして剱岳かも?


笠ヶ岳と槍ヶ岳、穂高岳。


 中央アルプス
左の麦草岳から木曽駒ヶ岳、宝剣岳、三ノ沢岳、桧尾岳、空木岳、南駒ヶ岳、越百山などを一望です。


 
 山岳展望もほどほどに切り上げてテーブルランド散策に向かいます。
正面は御池岳。


 
少し戻ってボタンブチ(右端)に下って行きます。


 
 ボタンブチに行く前に幸助ノ池に寄る。
少しわかりにくかったが、GPSを見て見当をつけました。


 
 幸助ノ池の少し先のピークから見たボタンブチと天狗ノ鼻。
テーブルランドの端は断崖となっています。


 
午前10時5分にボタンブチ。


鈴鹿中・南部の山々を眺める。
左から竜ヶ岳、釈迦ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、綿向山。
眼下ではT字尾根がテーブルランドに突き上がってきている。


 
 竜ヶ岳を拡大。
手前に静ヶ岳、銚子岳が連なる。2年前に藤原岳まで縦走した主稜線。


 
天狗ノ鼻


 
 奥ノ平にお別れをして、テーブルランドの縁に沿ってヒルコバを目指します。


 
池巡りの後半はまず最初に風池。


 
テーブルランドの縁に沿ってこのように開けたところや・・


 
樹林帯をほぼ一直線に通り抜けて行きます。


 
午前10時半に丸池。文字通り丸いです。


 
丸池の傍にある小ピーク(P1182)が夕日のテラスと思われるところです。


 
丸池から一登りで夕日のテラスです。目の前に御池岳が見えます。
ただ標識も何も見当たらないのであくまでも推定の域を出ない。


 
夕日のテラスから10分で西ボタンブチ。10時45分着。


 
ここにはこの標識があったので間違いないと思います。
ただ、以前に西ボタンブチと思ったところとは少し様子が違うので、それは間違いだったのだろう。


 
西ボタンブチからの鈴鹿山脈。
ボタンブチからの眺めとあまり違わない。


 
琵琶湖方面の眺め。
遠くに比良連峰が見えます。


 
西ボタンブチから5分ほどでお花池。
ここのまわりは休憩適地のようだが団体さんがいたので通過します。


 
お花池から大きくUターンして谷筋に入り元池目指して緩く登って行きます。


 
谷を上り詰めてから左に折れて元池に着きました。一番大きな池。
10箇所の池巡りもこれでお終いです。GPSのおかげで効率的に巡ることができました。 


 
つぎはヒルコバです。
元池から鈴北岳に登り返して行くこともできるが、
今回は元池の背後のP1165(写真)を越えてから少し下った谷筋を辿って行きます。


 
辿り着いた谷。
涸れ沢ですが、水の代わりに落ち葉が積み重なっていて少し歩きにくい。


 
雪も残っていました。


 
谷に沿って15分ほど下って行き、そろそろかなと思って斜面を巻きながら目的の群落を捜し歩いて行くと、
遠くの上方の斜面が黄色くなっているのが認められた。そして辿り着いたところがここでした。


7年前と変わらない福寿草の群落でした。


ヒルコバには6年前と4年前にも訪れているが、
その時はタイミングが良くなく、このような状態とは程遠かったので今日は感激です。


 
 周囲に気を配りながら同じような写真を何枚も撮りましたが
見たものを再現するのはやはり難しいです。
以下ではキャプションなしとします。


 
福寿草の群落

福寿草の群落


 
福寿草の群落


 
福寿草


 
福寿草


 
 福寿草


 
福寿草


 
きりがないのでこれで終わりです。


 
7年ぶりの群落を見て高揚した気分で鈴北岳に戻って行きます。

 
鈴北岳と御池岳

 
午前12時25分に鈴北岳に戻ってきました。
ここで最後の休憩をします。

 
一息ついてから、くどいようですが最後の山岳展望です。
日が高くなり順光となった南アルプスを眺める。

南アルプス北部の仙丈ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳。

南アルプス南部の悪沢・荒川岳、赤石岳、聖岳、上河内岳。
残念ながら富士山は見えませんでした。

 
鈴北岳を下って行きます。

 
鞍掛峠を通過。
地蔵尊に無事に山行を終えることができたお礼をします。


 
午後1時50分に登山口に到着。
所期の目的を無事達成できたことに感謝して帰途につきました。



コースタイム
トンネル西口(6:35)−鞍掛峠(6:55)−鈴北岳(8:00-8:20)−御池岳(9:10)−奥ノ平(9:20-9:45)−ボタンブチ(10:05)
−西ボタンブチ(10:45)−ヒルコバ(11:35-12:10)−鈴北岳(12:25-12:50)−鞍掛峠(13:35)−トンネル西口(13:50)

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