大杉国見山
2021年(令和3年)11月13日

メ モ
近場の山の紅葉も終わりに近い11月半ばの13日に、3年半ほど前に古ヶ丸山と白倉山に登った時に初めて見た大杉国見山に登ることにした。近場と言っても枚方からだと150kmを3時間かけて行くので、北陸や南信州方面へ行くのと時間的にあまり変わらない。そのようなアプローチの長さもあってついつい後回しになり実行に移すまで3年半もかかってしまったのでした。
台高山脈の池木屋山から三津河落山までの間の主稜線上には標高1200m以下の小さなピークが幾つも連なっているが、まだ足を踏み入れたことのない私にとってはこれと言って目立つ山はないように見える。この山域は主稜線上よりもむしろ支脈上に国見山やウグイ谷高などの登高意欲を湧かせる山があるので、今回を手始めとして追々訪れてみたいと思っています。
13日の早朝3時に家を出発。今回は途中まで高速を走り、橿原経由で国道166号を進んで行く。飯高から国道422号に入ったが、山間の狭い道で対向車に気を遣う道だった。早朝なのが幸いして途中で1台とすれ違っただけで済みました。古ヶ丸山の登山口を過ぎ、途中で国道と別れて大杉谷への道を行く。宮川ダムの堰堤の上を通って湖畔の道を進むこと5分ほどで広い駐車場に着いた。ちょうど3時間かかって午前6時着。先着の車はなしでした。
中距離の一部狭隘な道の運転で少し疲れたので休憩してから朝食を取り支度をした。今朝は冷え込むとの予報どおりだったので上下とも1枚ずつ余分に着込んで午前6時40分に駐車場を出発しました。


行 程

駐車地
↓↑
巡視路入口
↓↑
トラバース点
↓↑
尾根取付点
↓↑
下部送電塔
↓↑
上部送電塔
↓↑
P1019
↓↑
P1184
↓↑
大杉国見山

距離     : 13.2km
最大標高差: 1,003m
累積標高  : 1,077m
    





天 候

晴れ

 (日本気象協会tenki.jp : 過去天気)

山行記録

駐車場は思っていたよりも広かった。しかしこの時点では車は私の1台のみ。
午前6時40分に出発。


車道を右手に少し行くと吊橋があり、”やまとだにはし”と書かれていた。
橋歴版には昭和31年9月建造とされている。


吊橋上からは朝日が差し始めた対岸の険しい山が目の前に。
早々の絶景に感激です。


橋の上で暫しの間絶景に見入ってしまいました。
北欧のフィヨルドを連想するような眺めです。実物を見たことはありませんが・・・。


橋を渡ると写真の案内板がありました。左方向にハイキングコースがあるようです。
私は右に行きます。


右に行くとすぐに巡視路の入口がありました。
ここから国見山に向かいます。


道は急な斜面につづら折りに付けられています。
程よい傾斜で歩きやすい。



つづら折りの道をひたすら登り続けること20分ほどで尾根に乗りました。
標高400mほどのところです。(登山口は280mほど)


尾根上を直登して行きます。


ドンドン登って行きます。


 
樹林帯を抜けると灌木帯になりまわりが明るくなる。
平坦地でホッと一息つく。


 
振り返ると大和谷を隔てた対岸の山。
池木屋山から続く尾根のようです。


灌木の中の道を登り続けて高度を上げて行きます。


標高が600mを超えたころ振り返ると
古ヶ丸山から八景山、白倉山へと連なる稜線が見えました。


午前7時55分に尾根から離れて巻き道に入って行きます。


はじめは平坦な歩きやすい道。


そのうち徐々に傾斜が増して来るとともに伐採された木々が道を覆うようになる。
しかし、木々はしっかりと処理されていて殆ど歩行の妨げにはならない状態です。


黙々と歩き続けるうちに少し荒れた感じになってきました。
正面には道らしきものはないのでまわりをキョロキョロ見回すと、木に巻き付けられた赤いテープが上の方に続いている。


谷状のところをつづら折りに登って高度を上げてから再び巻き道となる。
伐採された木が綺麗に並んでいます。


やがて行く手が明るくなり尾根が見えてきました。


午前8時45分に尾根に乗りました。ここで少し休憩。あとはこの尾根に沿って登り続けるのみです。
ここには目印がないので下りで見逃さないようにまわりの様子をよく見て脳裏に叩き込んでおきます。


淡々と尾根を登って5分ほどで送電塔に到着。


そこからは古ヶ丸山から江股ノ頭へと続く稜線がよく見えました。


送電塔の先で、常緑樹の多いこの尾根では珍しく綺麗に色づい木々を見ることができた。


もう終わりかけですが見ることができてよかった。


 綺麗な紅葉に気を良くして進んで行くと突然左側の視界が開けて絶景が見えました。
右にはこれから行く尾根上のピーク(多分P1184)、左にはウグイ谷高、そして中央には台高主稜線の彼方に日出ヶ岳や三津河落山。
この景色を眺めることができただけでも登って来た甲斐があります。
ここをクリックすると拡大されます)


更に登って行くと上部の送電塔に着きました。


ここからも古ヶ丸山方面がよく見えました。


 
送電塔から少しでP1019に着きました。午前9時30分に到着。


P1019から少し下ったP1184との鞍部付近の紅葉。
赤や黄など色鮮やかです。


P1184に向かって少し荒れた谷の中を登って行きます。
なかなかの急登です。


 
急登を終えて穏やかな尾根に乗りました。
いろいろ変化のある尾根道です。


色鮮やかな紅葉を見ながらルンルン気分(もはや死語?)で進んで行きます。


午前10時20分にP1184に到着。
先ほどのルンルン気分もどこへやら、このピークの直下は枯葉が散り積もった急斜面の直登で、
まわりの木々を掴みながら滑り落ちるのを何とか耐えて必死でよじ登ってきました。
この尾根で一番の難所かも。そのため写真もなしです。


P1184の先の小さなピークを一つ超えたあとは、
一旦下っていよいよ国見山への最終段階の登りになります。


その登りの出発点となるところの標高1180m地点。
木々も疎らとなり一気に眺めが広がってきます。


まず最初に見えたのは遠くに日出ヶ岳や三津河落山、その手前の台高主稜線、
左のウグイ谷高、その後ろの嘉茂助谷ノ頭など。


ウグイ谷高の左後ろには光り輝く太平洋。
海が見えて感激です。


 
少し高度を上げると国見山の先の峩々たる稜線が・・・。


尾根を登って行きます。まだ山頂は見えていません。


幾つものピークを越えて行く。


 
岩登りもあります。
全体的に痩せ尾根で慎重に足を運んで行きます。


 
ピークが多すぎて国見山はなかなか見えません。
結局山頂に着くまで見えず終いでした。


岩が積み重なる道もあります。


痩せ尾根が終わって目の前に見えたピークが山頂と思いたいところです。
このあたりは展望が良さそうなので帰りにゆっくりと景色を眺めることにして先に進みます。


 
しかし、砂礫の斜面を緩く登って行くとその先はまたまた樹林帯となりました。
少し雪が残っています。


 
植林を抜けて痩せ尾根を過ぎると・・・、


ようやく国見山の山頂に着きました。午前11時15分です。
12時を目標としていたので少し時間の余裕ができました。


山頂は木々に囲まれていて展望はありませんが、
奥に大きな岩があったのでその上に立つと・・・、


 
大台の三津河落山が辛うじて見えました。


その右には大峰の山々。
八経ヶ岳方面は雲の中ですが大普賢岳はよく見えました。


 
山頂で15分ほど休んでから午前11時30分に下山を開始。
砂礫の斜面まで戻ってから山岳展望を始めます。


 
稜線の右前方に見えるのは仙千代ヶ峰。その後ろには太平洋が広がっています。


 
仙千代ヶ峰と太平洋。本当に海が近いところです。


 
稜線から分岐した眺めのよさそうな小尾根の先端に行ってみます。


そこからは大峰山脈の全貌が見渡せました。
山上ヶ岳や大普賢岳等はよく見えますが、八経ヶ岳方面は雲の中。
その南(左)の五鈷峰から先はよく見えます。


大普賢岳。
大峰を遠くから見ると一番目立つ山です。


 
楊枝ノ森から左へ仏生嶽、孔雀岳、釈迦ヶ岳が見えます。


 
大峰の左には三津河落山や日出ヶ岳などの大台ヶ原付近の山々。
左に嘉茂助谷ノ頭、ウグイ谷高。


 
三津河落山と日出ヶ岳。


嘉茂助谷ノ頭とウグイ谷高。どちらも未踏です。


ウグイ谷高の左には仙千代ヶ峰。その後ろには太平洋。
(画像をクリックすると拡大されます)


 
最後に太平洋(熊野灘)を望遠で。


 
雄大な眺めを堪能してから下山を再開。


 
左手には池木屋山から江股ノ頭へと続く稜線が見えます。
木々が邪魔してよく見えませんでしたが、何とか撮ることができました。
(マウスポインターを画像に重ねると拡大されます)


ドンドン下って行きます。


 
池木屋山から続く江股ノ頭から古ヶ丸山にかけての稜線。
その後ろに迷岳や柚子ノ木平、大熊ノ頭が見えます。
(マウスポインターを画像に重ねると拡大されます)


 
まわりの景色を見ながら幾つもの小ピークを下って鞍部に下り立ち、P1184 に登り返します。
たとえ10m程度でも登り返しはきついです。


 
P1184に戻ってきました。


 
ここから落ち葉が積もった急斜面を下ります。
まわりの木々を頼りに滑り落ちないように慎重に。


 
そのあとは紅葉を鑑賞しながらルンルン尾根を下って行きます。


 
気分良く歩けるところです。


 
途中で1箇所道を間違えたが、GPSのおかげですぐ復帰し、そのあと少し嫌な谷の中を急降下して
P1019付近まで来たところで樹林の間に池木屋山が見えました。


 
古ヶ丸山でも見た仕掛けがありました。


 
上部の送電塔を過ぎると道は一段と明瞭になる。


 
P1184の見納めです。


 
紅葉もここらあたりで見納め。


 
下部の送電塔まで戻ってきました。


 
古ヶ丸山もここで撮り納め。


 
夕暮れの雰囲気の宮川貯水池。


 
午後3時半に巡視路入口まで戻ってきました。


 
大和谷橋を渡って行きます。


 
午後3時35分に駐車場に戻る。結局、今日は誰にも会わず貸し切り山行でした。
この山は、山頂付近からは絶景が得られるし、道中も変化に富んでいて飽きることがないのにあまり人気がないようです。
やはりアプローチが不便なためだろうか。
着替えを済ませて駐車場を午後4時に出発し、往路を戻って帰宅は午後7時過ぎだった。
かくして3年来の懸案を無事達成することができました。



コースタイム
往 駐車地(6:40)−巡視路入口(6:45)−トラバース点(7:55)−尾根取付点(8:45-8:50)−P1019(9:30)
  −P1184(10:20)−大杉国見山(11:15)
復 大杉国見山(11:30)−展望台(11:45-12:05)−P1184(13:10)−P1019(13:50)−尾根取付点(14:25)
  −トラバース点(14:55)−巡視路入口(15:30)−駐車地(15:35)

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