|
【局ヶ岳P942からの大洞山(左)と尼ヶ岳(2021年10月)】
大洞山(雄岳)は1000mを越える山。尼ヶ岳は伊賀富士とも呼ばれている端正な姿をした山です。
|
|
三多気の広い駐車場。車は私の一台のみ。
しかし桜の季節には満車状態となるようです。
|
|
午前7時10分に駐車場を出発。
三多気のメインストリート(真福院の参道)を緩く登って行きます。
|
|
道の両側には桜の大木が立ち並ぶ。
|
|
参道を15分ほどで真福院。右の説明札によると開山は鎌倉時代以前のようです。
上の本堂には蔵王権現像が安置されています。
蔵王権現を祀っていることから山号が御嶽山となっているのかも知れず、
また三多気の地名も山号の御嶽から来ているのかも知れません。単純な推測ですが・・・。
|
|
真福院をあとにして進んで行きます。
|
|
道の左手に石碑があったので近づいて見てみると藤堂池と刻まれていた。
このあたりは江戸時代は藤堂藩の領地だったようです。
|
|
藤堂池からさらに15分ほど車道を登って行くとキャンプ場の入口に着きました。
車道はここで右に曲がってスカイランドおおぼら方面へと続いて行きます。
|
|
車道と別れて朝日を受けた大洞山を見ながらキャンプ場を登って行きます。
|
|
小屋があります。休憩用かな。
|
|
階段状の道を登って行く途中で高見山が見えました。
|
|
県道に到着です。
|
|
県道に出て左に行くとようやく登山口です。
午前8時に到着。少し休憩します。
|
|
登山口からは石の階段の急登が続く。
標高700mのここから山頂までは約300mの登りです。
|
|
石段を登り続けて行くと自然林になりまわりが明るくなりました。
苔に包まれた岩がゴロゴロしている中を登って行く。ここで標高800m。
|
|
標高が900mを超えたあたり。
行く手に青空が見えてきた。もう一頑張りです。
|
|
道の勾配も緩くなって頂上が近づいてきた感じがします。
|
|
振り返ると三峰山が見えました。
|
|
頂上は目の前。
|
|
午前8時50分に大洞山(雌岳)に到着。
|
|
休む間もなく山岳展望を始めます。
まず南東方向には10月に登った局ヶ岳(中央左寄り)。
その右に栗ノ木岳や修験業山が続く。
|
|
局ヶ岳を望遠で。
右にP982、P821など縦走した稜線も見えます。
(マウスポインターを画像に重ねると拡大されます)
|
|
次は時計回りに南西から西の眺め。
左の大台ヶ原から右の倶留尊山までが一望です。
以下望遠で。
|
|
日出ヶ岳と三津河落山。
|
|
その右には池木屋山から霧降山、奥ノ平峰、千里峰、赤倉山へと北上する台高北部の主稜線。
4年半前に縦走した山々です。
|
|
台高支脈の桧塚と桧塚奥峰。右端は主稜線上の明神岳。
今日は桧塚付近には霧氷はないようです。
|
|
主稜線上の明神岳から水無山、国見山。
こちらも無氷のようです。
|
|
左の国見山から右に馬駈ケ辻、赤ゾレ山、伊勢辻山が続く。
馬駈ケ辻の稜線上に薊岳が山頂部を見せています。
さらにこれらの山々の後には白くなった大峰の山々。中央付近に竜ヶ岳、右端には山上ヶ岳。
|
|
台高山脈の殿は高見山。
その鋭い頂きはまさに関西のマッターホルンです。積雪がなく無氷なのが残念ですが・・・。
|
|
最後は未踏の倶留尊山。
|
|
貸し切り状態の山頂の様子。
微風とは言え、寒い山頂で30分以上も佇んでいて体も冷えてきたので先に進みます。
|
|
次に向かう雄岳と右奥に最終目的地の尼ヶ岳。
|
|
一旦鞍部まで下ったあと登り返して行きます。
標高差は70mほど。
|
|
あと少し。
|
|
午前9時40分に大洞山(雄岳)に到着。
|
|
山頂の中央には石碑があり、”富士浅間・・・”と刻まれている。
やはり条件が良ければ富士山も見えるようです。
(マウスポインターを画像に重ねると拡大されます)
|
|
山頂からは雌岳からは見えなかった北(鈴鹿山脈)から東(伊勢湾)にかけての展望が広がっています。
しかし残念ながら楽しみにしていた富士山や中部山岳方面の山々は地平線付近の霞のために眺めることはできなかった。
|
|
北の方向を拡大。
白くなった鈴鹿の山々と右に経ヶ峰が見えます。
手前左はこの後行く尼ヶ岳。
|
|
北の方向を望遠で。
白い台形の山は伊吹山。その手前の白い山は霊仙山。
右の山は綿向山。
(マウスポインターを画像に重ねると拡大されます)
|
|
綿向山の右には雨乞岳と御在所山・鎌ヶ岳が続く。
綿向山と雨乞岳の間に見えるのは御池岳。雨乞岳と御在所山の間に見えるのは竜ヶ岳。
また、綿向山の手前には鈴鹿南部の那須ヶ原山や高畑山、三子山等も見えます。
(画像をクリックすると拡大されます)
|
|
伊勢湾方面。
残念ながら遠くは霞んでいます。
|
|
雄岳からは雌岳と同じく左の大台ヶ原から右の高見山までの展望も開けています。
|
|
日出ヶ岳と三津河落山。
右手前に池木屋山。
|
|
雌岳では見えなかった大峰山脈の大普賢岳(左端)が少し見えています。
(手前は台高主稜線上の馬駈ケ辻、赤ゾレ山、伊勢辻山など)
|
|
高見山は相変わらず独立峰のごとく聳えている。
|
|
最後は倶留尊山方面の眺め。
|
|
雄岳での20分ほどの山岳展望を終えて最終目的地の尼ヶ岳に向かう。
鞍部の倉骨峠目指してドンドン下って行きます。およそ200mの下りです。
|
|
途中で苔むした大きな岩が多数佇むP894を通過。
四ノ峰と呼ばれるところかも知れないが標識などは見られなかった。
|
|
午前10時35分に倉骨峠を通過。
|
|
峠の標高は800mほど。
左は大洞山方面、右は尼ヶ岳へ。
|
|
峠から起伏の少ない道を坦々と行くこと10分足らずで一ノ峰。
|
|
一ノ峰から50mほど下ると大タワ。
|
|
大タワから尼ヶ岳までは200mほどの登りです。
|
|
小さなピークを二つ越えて行くと階段の登りが始まる。
胸突き八丁とでもいうところかな。
|
|
階段を登り終えると巻き道との分岐に着く。
どちらを行ってもよいが、時間的には直登の方が早いと思うのでこのまま直進します。
|
|
最後の登りと思って頑張ろう。
|
|
しかし標高差100mの登りはなかなか厳しい。
|
|
激登(?)すること15分で午前11時30分に何とか尼ヶ岳に到着しました。
|
|
山頂は広々としていて気持ちの良いところでした。
日も高くなりあまり寒さは感じません。
|
|
山頂の石仏。
仏さんの横で休憩してエネルギーを補給します。
|
|
そのあとは最後の大展望を楽しむ、と言いたいが、既に大洞山で見た眺めと大差はない。
目の前に見える大洞山の眺めが唯一新鮮なものでした。
背後は局ヶ岳から三峰山にかけての山々です。
|
|
こちらは大台ヶ原から高見山にかけての眺め。
|
|
倶留尊山方面。
左遠くに大峯山脈北部の山々、右遠くには金剛、葛城、二上山等が見えます。
|
|
高見山の背後に山上ヶ岳から大天井ヶ岳、四寸岩山へと続く大峯北部の山々。
(マウスポインターを画像に重ねると山名が表示されます)
|
|
こちらは比良から鈴鹿にかけての眺め。
|
|
比良の蓬莱山や武奈ヶ岳と思われる白い山が見えます。
|
|
山頂で30分ほど過ごしてから下山を始めます。
帰りは巻き道ルートで、まず長い階段を下って行きます。
|
|
階段を下り終えたところは小広い平坦地。
高尾方面へ下る道と別れて左折して巻き道を行きます。
|
|
平坦な巻き道を進んで行く。
|
|
直登ルートとの分岐点に戻ってきました。
ここからしばらく急な階段下りです。
|
|
階段を下り、小さなピークを越えて大タワを過ぎ、一ノ峰の登り返しに疲れて
午前12時50分に倉骨峠に戻ってきました。
|
|
倉骨峠から少し行くと大洞山への道と石畳の道との分岐点です。
|
|
帰りは苔むした石畳の道を行きます。
|
|
分岐点からほどなく、苔むした道になります。
道の傍だけでなく斜面にも苔むした石が犇めいています。
|
|
日が差すと一段と綺麗です。
しかし苔が生えるのだから日が差すこともあまりないのかも。
|
|
新緑のころは一段と色鮮やかで綺麗なことと想像します。
|
|
などと考えながら歩くこと40分程で展望デッキに到着。
|
|
展望デッキで少し休憩し尼ヶ岳の綺麗な姿を眺めました。
|
|
巻き道が終わって辿り着いたところは桔梗平と言われるところ。
道標に従って道路を横切り三多気に向かいます。
|
|
しばらく行くとスカイランドおおぼらとの分岐点。
右に折れて下って行きます。
|
|
ひとしきり下ったあとは植林の中の単調な道。
|
|
分岐から10分ほどで県道に出ました。
この道を右に少し行くと左に分岐する車道があり、その道を辿ってキャンプ場入口に向かいました。
|
|
車道を辿って行くと15分ほどでキャンプ場の駐車場に着きました。
ここを左に行くと・・・。
|
|
キャンプ場の入口に戻ってきました。ホッと一息つきます。
ここからは車道を坦々と下って行くのみです。
|
|
帰途、真福院に寄って境内を見て回り、山門を通って鳥居まで下りてきました。
かつて平清盛、北畠親房などの歴史的人物がここに参篭したとのことです。
しかし、お寺なのになぜ鳥居が・・・。
|
|
長閑な参道を下って行きます。
民家の向こうに見える山は学能堂山かな。
|
|
今は人一人通らない静かな道ですが、
桜のころは大勢の人で賑わうことでしょう。
|
|
午後2時40分に駐車場に戻ってきました。
山頂からの展望は想像以上に素晴らしいものだった。
また登山口の三多気の桜のことや古い歴史の断片を知り、ここを出発点にしてよかったと思うのでした。
今年の山歩きはこれでお仕舞いです。元気で登ることができたことに感謝です。
|