石狩岳
2019年(令和1年)7月29日


メ モ
北海道の河川のベスト3といえば石狩川、天塩川、十勝川の3河川です。河川の大きさを表す尺度としてその長さと流域面積が挙げられますが、全国レベルで石狩川は3位と2位、天塩川は4位と10位、十勝川は16位と6位となっており、いずれも国内では押しも押されもしない大河です。そしてこれらの川の源流地帯には川と同じ名称の高山が聳えています。いわずと知れた石狩岳、天塩岳、十勝岳です。これらの山のうち未踏なのが石狩岳でした。
石狩岳には11年前に二ペソツ山と併せた山行を計画したが、初日の二ペソツ山は好天気に恵まれたものの、2日目はこの地域の天候がよくないことから十勝岳に変更したのでした。それ以来北海道の山行を計画するときはいつも石狩岳を候補に挙げていたが、行程上の理由や台風の影響による林道の閉鎖などでこれまで実現出来なかったのでした。
その林道も迂回ルートではあるが昨年開通したようなので、今年こそ石狩岳に行くつもりで6月下旬ごろから天気予報を見続けていたが、残念ながら不安定な天候が続いてなかなかチャンスがやってこない。そしてようやく7月29日が晴天で登山に適した天候との予報となったので飛行機やレンタカーの予約をしたが、その後予報はまたもやめまぐるしく変わり始めた。飛行機はLCCなので予定どおり29日に決行するしかなく、あとは運を天に任せるだけでした。
前日の7月28日は新千歳からレンタカーで狩勝峠、帯広経由で午後7時過ぎに糠平温泉郷着。午後9時ごろから横になったがいつものように気分が高まってあまり寝られないうちに29日の午前3時近くになったので起きて支度をして午前3時15分ごろに宿を出発した。GPVを見たところあまり良い予報ではなかったが、空を見ると満天とはいえないが星も見え有明の月も出ているので少し安心した。
十勝三股を過ぎて登山口への林道の入口に着いたのは午前3時55分。思ったよりも三国峠寄りだったので見つけるのに少し手間取ってしまったのでした。

行 程

御殿大橋
↓↑
シュナイダーコース入口
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かくれんぼ岩
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石狩ノ肩
↓↑
石狩岳
↓↑
石狩岳(P1967)

距離     : 15.2km
最大標高差: 1,170m
累積標高  : 1,170m




天 候

晴れのち曇り

 
 
(日本気象協会tenki.jp : 過去天気)


山行記録

11年前に二ペソツ山から見た石狩岳と音更山(2008.6.28)。


午前3時55分に林道入口に到着。
看板に覆いがしてある十勝三股の林道入口から6kmほどのところ。意外と三国峠寄りだった。


正面に石狩岳を見ながら林道をガタゴトと走って行きます。
一部を除いて概ね走りやすい道です。時速20kmくらい。


12kmほど走ってユニ石狩岳の登山口。
駐車場は狭い。1台止まっていました。


14kmを40分ほどかけて午前4時30分過ぎに登山口の駐車場に着きました。正面に石狩岳。
先行車が3台で一人は出発するところでした。他は不明。


石狩岳


簡単に朝食を取って、支度をしてから出発します。
先ほどよりも青空が広がってきています。


 
午前5時05分に駐車場の奥から登山道に入る。


 
すぐに小さな祠があった。安全祈願をしてから先に進みます。


 
笹原の中に道が続く。よく整備されているが熊やマダニがいるのか気になる。


 
25分ほどで渡渉点。水量はそれほど多くないが流れは速い。


 
シュナイダーコースの案内板


 
午前6時ごろにシュナイダーコースの入口に到着。


 
案内板は木に巻きつけられている。


 
午前6時にいよいよシュナイダーコースに入ります。
尾根に乗るまでは急斜面につづら折に付けられた登り。


 
30分ほどで尾根に乗りました。ここからほぼ一直線に稜線に向かいます。


 
初めは傾斜は緩い。ところどころで大岩が登山道を遮る。
長距離の移動の疲れと寝不足で体がだるく調子が出ません。


 
何の花でしょうか。


登り始めて2時間ほどでようやく展望が開けてきた。
標高1450mほどのところから音更山方面。


同じところから石狩岳から続く稜線方向。
こちらは雲が多い。


岩と根っこの急登。
このようなところや滑りやすい土の急登箇所が結構多い。


ミヤマアキノキリンソウが咲いているということは夏の花はもうお終いかな。


午前8時45分にかくれんぼ岩に着く。
標高は1520mほど。稜線まであと250mほどです。1時間くらいかなあ。


かくれんぼ岩から先は急登の連続。


見上げると首が痛くなるほどの急登。


標高1570mほどのところ。
疲れと寝不足で50mほど登っては休憩してうつらうつらを繰り返す。


稜線もだいぶ近づいてきた感じがする。


標高が1600mを超えたあたり。クマネシリ山が見えます。


午前9時半。ようやく石狩岳が見えてきました。


午前9時40分。標高1700mを超える。あと50mほどの登り。
ここにきて急に雲が増えて来ました。


石狩岳にも雲がかかってきています。問題ですね。


午前10時に石狩ノ肩に到着。4時間かかりました。
途中で何度も諦めかけたが、なんとか辿り着つくことができた。


山頂は完全に雲に覆われてしまった。
一休みしてから午前10時5分に出発。


ハイマツの中の道を緩く登って行きます。


振り返れば音更山も雲に覆われようとしていた。


ハイマツの道を登り詰めて稜線を越えると一転して花が咲く道になる。
しかし黄色い花が主体で、チングルマやハクサンイチゲなどの初夏の花は終わっていました。


チシマノキンバイ


斜面の下の方にはニッコウキスゲもちらほら。


花の道のあとは霧の中のつづら折りの急登をして午前10時45分に山頂に到着。
5時間40分の登りだった。


天気がよければこのような景色が・・・。
(二ペソツ山頂からの眺め 2008.6.28)


しかしどうこう思っても仕方がないので少し休憩してから最高点に向かいます。


稜線を辿ること5分ほどで最高点が見えてきました。


標識も何もないですが多分ここが標高1967mの最高点。
すぐに戻ります。


石狩岳に戻って行く。頂上はあのピークの向こうです。


石狩岳に戻って来ました。
山頂で小1時間ほど天気の回復を期待したがダメだった。
あまりゆっくりもしていられないので午前11時50分に下山を開始しました。


石狩ノ肩に向かって下って行きます。


花が咲く斜面を見ながら稜線を行く。


途中で雨が降り出したのであわてて雨具を着て、午前12時15分ごろ肩に戻った。
たいした雨ではないようなので雨具を脱いでから午前12時20分にシュナイダーコースを下り始めました。


シュナイダーコースの下りでは木々の葉っぱや下草が濡れていたため途中で再び雨具を着て、
雨が降った様子がないところまで下りてきました。その後雨具を脱いで、午後2時55分に無事入口に着きました。


渡渉は多くの流木が重なっているところを慎重に行きました。
渡渉を終えて危険地帯も過ぎホッと一息ついてしばし休憩。


まだ熊やマダニの危険もありましたが、
私が気がつかなかったのかどうか、その気配は感じませんでした。


午後3時55分に無事登山口に戻ってきました。すでに他に車はなしです。
期待していた山頂からの展望が得られなかったのは残念だったが、
念願の石狩岳に登って無事戻って来ることができたことで良しとします。


登山道脇の花々


石狩岳を登り終えたあと、その日は旭川で泊り、翌日は岩見沢経由で新千歳に向かった。
途中の長沼あたりでは石狩平野の広大な景色を眺めることができた。
このような風景も石狩川の流れの賜物なのだろう。



コースタイム
往  御殿大橋(5:05)−シュナイダーコース入口(6:00)−かくれんぼ岩(8:45)−石狩ノ肩(10:05)−石狩岳(10:45)
復  石狩岳(11:50)−石狩ノ肩(12:20)−かくれんぼ岩(13:00)−シュナイダーコース入口(14:55)−御殿大橋(15:55)

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