富士見台高原
2021年(令和3年)7月18日

メ モ
長かった梅雨も終盤となり、今週末には梅雨明けとなる予報だった。週末と週明けにはいろいろと予定があったので、梅雨明け直後の山行としては日曜日以外に選択肢がなかった。あまりハードなスケジュールは避けて、中部山岳方面で早朝から登って午前中には登山口まで戻って来ることができそうなところを探したところ、神坂峠から富士見台までならその条件に叶いそうでした。
笹に覆われた富士見台高原からは南アルプスを始めとして北や中央アルプスなどの高山を眺めることができ、またササユリも見ごろのようなので、労せずして花と展望の山歩きができる。しかし神坂峠から富士見台までは1時間もかからないのでそれだけでは少し物足りない。そこで富士見台の先の横川山まで足を延ばすことにした。横川山には3年半ほど前に南沢山から富士見台までの稜線歩きをしたときに登っている。まわりの展望はなかなか良いところだった。
17日の土曜日の午後8時半に自宅を出発し、燃料の補給や食料の買い出しをしてから高速に入って行った。第二京阪から名神、中央道経由で登山口の神坂峠に着いたのは18日の午前0時半過ぎだった。神坂峠には2年前に恵那山に登った時に来ており、迷うことなく辿り着くことができた。
峠の駐車地には車は1台だけ止まっておりまだ余裕があったが、さらに萬岳荘の方へ進んで行くと右手に7、8台は収容出来そうな駐車スペースがあったのでそこに車を止めました。朝は出来ればご来光も見たいのですぐに横になって寝ることにしたが、結構気温が高くて持参の寝袋も必要ないほどで少し寝苦しかった。
浅い眠りから覚めてふと車窓から空を見上げると満天の星だった。ご来光を楽しみにしてさらに浅い眠りを続け再び目覚めると、一転して低い雲が空を覆っていた。午前3時半ごろに起きてしばらく様子を見ていたが天候が回復する様子はなかった。仕方がないのでご来光を見るのは諦めて簡単な朝食を取ってから支度をして午前4時50分に駐車地を出発しました。

行 程

        駐車地←→神坂峠
↓↑
萬岳荘
 ↓↑
富士見台高原
↓↑
横川の名水
↓↑
P1578
↓↑
横川山

距離     : 10.6km
最大標高差:  217m
累積標高  :  578m
    
 
天 候

晴れ

 (日本気象協会tenki.jp : 過去天気)

山行記録

午前4時50分に駐車地を出発。
低い雲は晴れそうにない。

駐車地から車道を少しで萬岳荘。
人の気配はなく静かです。

萬岳荘からコンクリートの登山道を登って行くうちに雲が切れて青空が広がってきた。

道端にはあちらこちらにササユリが咲いていた。
傍を通るといい香りがします。

午前5時に主稜線に乗りました。
空は完全に晴れている。もしかしたら駐車地や萬岳荘あたりは雲海の下だったのかも。

 
左手には朝日を受けた恵那山がくっきりと見えます。

 
その右には一面雲海が広がっている。

振り返れば神坂山の彼方に南アルプスの山並み。
悪沢・荒川、赤石、聖などの南部の巨峰群です。

こじんまりとした神坂小屋。

小屋の横の笹原はササユリの群落地となっている。

モルゲンロートのササユリ。

朝日を受けるササユリ。

富士見台と御嶽山。

雲海の彼方に南アルプス南部の山々。
手前は神坂山。

悪沢・荒川、赤石、聖、上河内。

午前5時25分に富士見台に到着。
ご来光を拝みに来ていた人たちは皆さん萬岳荘の方へ下って行き、山頂には私一人。
綺麗な日の出が見えたのだろうか。

取り敢えずまわりを眺めます。
北には御嶽山、乗鞍岳、穂高連峰など。
手前にこれから行く横川山の黒い山体も見えています。

御嶽山

乗鞍岳

穂高連峰

その右には中央アルプス。

 
 西の方遠くに加賀の白山。
南アルプスは湧き立つ雲に隠れて見えませんでした。

富士見台山頂を覆ってきた雲から逃げるようにして横川山に向かいます。
御嶽山から中央アルプスまで一望でいい眺めですが、
手前の雲が盛り上がってきているようで横川山を覆い隠そうとしている。

私が下って行くのに合わせて雲が盛り上がってきている。
横川山も見えなくなった。
道の両側の笹は朝露をたっぷりつけているので途中でスパッツを装着して進んで行きます。

 
背丈の高いササにはスパッツは利かず、下半身がかなり濡れてしまった。
下りきってから巻き道を進んで行き、午前6時20分に”横川の名水”を通過。

”横川の名水”付近の樹林帯を行きます。

富士見台とP1578との鞍部付近。
完全に雲の中です。

 
P1578への登り。
身の丈を越えるササもあり、この時点で全身の前身がずぶ濡れ状態です。 

午前6時40分にP1578に着くが、まわりは真っ白で何も見えず。
しばらく様子を見ていたところ霧の中にうっすらと山影が見えたような気がして、
天候回復の気配が感じられたので先に進むことにした。

P1578から先に幾つかある小さなピークを越えて横川山の登りに差しかかるころ、
ようやく雲が切れはじめて視界が開けてきました。

横川山が姿を現しました。

ササユリ咲く道を登って行きます。

午前7時30分に横川山に到着しました。
濡れた服を乾かすのを兼ねて、空が晴れ上るまでここで休むことにした。

ほどなくして恵那山が姿を見せてきました。

しばらくして北アルプスや中央アルプス方面も。
手前は南木曽岳。

 
御嶽山の雄姿を再び。

西穂、奥穂、前穂も。

横川山の山頂にもササユリが咲いていました。

青い空を背にして薄いピンク色が生えます。

 
登山道脇に咲くササユリ。

 
休むこと40分。衣服もだいぶ乾いたことだし、あまりゆっくりもしておれないので富士見台に戻ります。
恵那山の手前にP1578も見えてきました。

富士見台山頂付近の雲が切れるのも時間の問題です。

笹原の中の道を戻って行く。
P1578の向こうに富士見台も見えてきました。

 
ササユリを眺めながらP1578に向かう。

 
左手にはようやく南アルプスも姿を現してきました。
富士見台に戻ってからじっくりと眺めよう。

 
P1578に登って行きます。

 
午前8時30分にP1578に戻る。
あれほど朝露に濡れていた笹も復路では殆ど乾いてしまっていた。

 
振り返ると横川山の堂々とした山容。
山頂は右端のピーク。

最低鞍部付近から富士見台を見上げる。
ここから標高差200mの登りです。

起伏の少ない巻き道。

 
”横川の名水”

 
巻き道を終えた後の富士見台への登り始めは少しきついが、
そのあとは笹原の中の緩い登りが続きます。

 
振り返ると中央アルプスや南木曽岳。

 
全容を現した南アルプス。

 
南アルプス北部の甲斐駒から塩見岳まで。

 
南部の悪沢・荒川から上河内まで。

 
ちらほらとササユリが咲いています。

 
午前9時45分に富士見台に戻ってきました。
山頂は大勢の登山者で賑やかでした。

それでは最後の山岳展望です。
北の方面。手前に横川山が見えます。

中央アルプス。

中央アルプス北部。
麦草岳、木曽前岳、木曽駒ヶ岳、三ノ沢岳、中岳、宝剣岳などが見えます。

中央アルプス南部。
空木岳、南駒ヶ岳、仙涯嶺、越百山など。

東には南アルプス。延々と続いています。

鋸岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳。

 
白峰三山

 
塩見岳

 
悪沢・荒川と赤石岳。

 
南には恵那山。

右遠くに大川入山。手前左に神坂山。
恵那山トンネルは、この富士見台と神坂山の下を通っています。

 
午前10時に人で溢れる山頂を出発して駐車地に向かいます。
途中で富士見台を振り返る。

 
同じところから南アルプス。

 
神坂小屋付近からの富士見台。

 
ササユリと南アルプス。

 
萬岳荘に戻ってきました。

 
午前10時25分に駐車地に戻る。
本来ならここで山歩きは終了ですが、今日はこれから神坂峠まで往復して赤線繋ぎをします。

 
駐車地から歩くこと7、8分で神坂峠に着きました。ここは恵那山の登山口でもあります。
トンボ帰りで駐車地には午前10時40分に戻りました。
かくして梅雨明けの山歩きはほぼ予定通りに終了しました。
帰りは駐車地を午前11時に出発し、往路を戻って帰宅は午後3時でした。


コースタイム
往 駐車地(4:50)−富士見台(5:25-5:30)-横川の名水(6:20)−P1578(6:40-6:55)−横川山(7:30)
復 横川山(8:10)−P1578(8:30)−横川の名水(8:50)−富士見台(9:45-10:00)−駐車地(10:25)  

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