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午前4時20分に登山口の桂小場に到着。道路際に駐車して支度を始めます。
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登山口は目の前です。標高は1270mほど。道標には木曽駒ヶ岳まで6時間半と書かれていた。この時点では胸突ノ頭まで4時間くらいかなと考えていました。
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登りはじめてほどなく朝日が差してきました。天気は間違いなく良さそうです。
記憶のとおり登山道は緩い傾斜で続いて行く。
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途中で道が崩れたところがあり、少し高巻きして元の登山道に合流してから間もなく”ぶどうの泉”に着く。
午前5時15分。まわりにはニリンソウが咲いていた。
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ぶどうの泉から薄暗い道を30分ほど登って行くと、朝日が差して明るく気分の良い道になってきた。
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右に折れて尾根のようなところに出るとベンチがあった。
登山口から1時間ほどのところで、休憩適地です。
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野田場に向かって相変わらず緩く登って行く。
左手のカラマツ林を透かして将棊頭山が見えます。
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少し下って午前6時25分に野田場に着く。標高1760m。
ここにもベンチがあり休憩適地。休憩適地が多い歩きやすい道です。
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左手に将棊頭山を見ながら雰囲気の良い道を行きます。
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午前6時45分に横山道分岐を通過。
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午前7時に馬返し。これからは傾斜も増してくるのだろうか。
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馬返しから少し先のところ。
樹相が変わって雰囲気も少し変化しました。
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予想通り急坂となってきましたが、
すぐに元のような緩い傾斜の道に戻ります。
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午前7時5分に白川分岐を通過。木曽の奈良井方面への道です。
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白川分岐から少し先の落雷事故現場。昭和52年7月24日午後のことらしい。幸いなことに亡くなった方はいないようです。
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標高も2000m近くになってきました。
落葉樹はまだ芽吹いておらず明るい道です。
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午前7時20分に行者岩の展望台。しかし木が茂ってよく見えませんでした。
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振り返り見えた経ヶ岳と思しき山。
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針葉樹林の中の道を行く。このあたりも雰囲気がよい。
樹林の中なので強い風はないが、遠くで轟々と風の鳴る音がしている。少し寒い。
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大樽小屋が見えてきました。
残雪も見られます。
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午前7時35分に大樽小屋に到着。これからの急登に備えて少し休憩する。風も冷たく少し寒いのでシャツをもう一枚着込み、スパッツをつけます。
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午前8時10分に標高2140mほどの胸突八丁。ここまで緩い登りの道だったが、いよいよ胸突ノ頭までの標高差400mを超える急登が始まります。
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はじめのうちは残雪も断続的で歩行に支障なし。
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標高が2300m近くになって残雪が繋がる。
季節柄、雪も緩んでいるところが多く踏み抜く回数が増えてきます。
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午前8時50分に六合目に着く。ベンチもあり休憩適地。
ここで胸突八丁から胸突ノ頭までの3分の1ほどだが、すでに40分経過している。この先雪の量も増えて踏み抜きも多くなることを考えると、胸突ノ頭に着くのは午前10時を回りそうです。
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午前9時20分に津島神社付近。雪に埋もれてどれが神社か分かりません。ここまでで3分の2ほど。標高は2400mを超えている。
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雪の登りはまだまだ続く。そして踏み抜くごとに体力を奪われて行きます。
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標高2500m近く。
木々の間から青空も見えてきました。もう一頑張り。
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主稜線も近づいてきた。
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午前9時55分に七合目を通過。
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午前10時10分にようやく胸突ノ頭に到着。胸突八丁からここまで2時間かかりました。疲労困憊です。
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胸突ノ頭から左に行き、雪の壁の上に立つとようやく行者岩が見えました。
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ハイマツの薄そうなところを抜けて分水嶺上の登山道に出ました。
行者岩が間近に見えます。左には御嶽山も。
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振り返れば将棊頭山。
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そしてその右には木曽駒ヶ岳。
苦労して登ってきたことが報われる瞬間です。
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しかし問題はそのあとだった。
胸突ノ頭まで予定より1時間以上遅れたため、将棊頭山はあとにしてまず未踏の茶臼山に向かうこととしました。
とりあえずは目の前の行者岩です。
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行者岩への登りは頂上直下まで樹林に覆われており、その中にはまだ雪が大量に残っていた。
踏み抜き地獄の始まりです。気は焦ってもなかなか前に進みません。
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20分ほど悪戦苦闘してようやく頂上直下の見晴らしの良いところに出ました。
振り返って左に将棊頭山。その左下の小ピークは胸突ノ頭。
右には木曽駒ヶ岳の雄姿。
木曽駒の左右の背後に伊那前岳や木曽前岳も見えます。右端のピークは麦草岳。
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そこから一登りで行者岩に着きました。午前10時50分着。
胸突ノ頭から40分もかかったことで将棊頭山は断念です。
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行者岩は大きな花崗岩が累々と重なったところで想像以上のスケールでした。
あとは快適なハイマツの稜線を行くのみと思っていたが・・・。
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行者岩を巻いて茶臼山の見えるところまで来ると、何と茶臼山の登りにも樹林帯が・・・。
また踏み抜き地獄かと思うと行くのが躊躇われた。
しかし折角ここまで来たのだからと、エネルギーを補給して空身で行くことにしました。
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樹林帯に入ると予想通りの状態。空身なので幾分かはましだが、それでも疲れます。
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何とか残雪帯を突破して頂上近くまでやってきました。
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午前11時25分に最終目的地の茶臼山に到着。行者岩から40分もかかりました。
しかし茶臼山の山頂からは360度の展望が広がり、やはり来てよかったと思うのでした。
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茶臼山の頂上。三角点を入れて。
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山頂の祠と木曽駒ヶ岳。
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時刻も遅くなりあまりゆっくりとしておれないので、まずは山岳展望。
振り返れば行者岩と将棊頭山。その右遠くに伊那前岳。
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行者岩と将棊頭山。
あのようなハイマツの稜線だったらこんなにしんどい目をせずに済んだのに、
と思っても現実は変わりません。
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木曽駒ヶ岳の雄姿。
行者岩の手前から見たのとほぼ同じ眺めです。
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遠くに目をやれば木曽の御嶽山。
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大棚入山の彼方に北アルプス。
大棚入山は木曽山脈上のピークですがここからの道はないようです。
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乗鞍岳。
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笠ヶ岳、穂高岳、槍ヶ岳。笠と穂高との間の手前には霞沢岳。
望遠レンズをおいてきたので今一つシャープさがない画像です。
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胸突ノ頭で分岐して馬返しを経て続くもう一つの木曽山脈上の経ヶ岳。
こちらの稜線上にも道はない。
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遠くに霞んで八ヶ岳。
左手に浅間山も見えたが写真にはならない状態でした。
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最後に南アルプス北部の山々。
鋸岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳、白峰三山が続く。
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中央アルプス北端の茶臼山からの大展望を満喫して、午前11時40分に帰途につきます。
踏み抜き地獄を終えて、鞍部付近から行者岩と木曽駒ヶ岳を眺める。
(マウスポインターを画像の上に置くと拡大されます)
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茶臼山を振り返る。さようなら。
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木曽駒ヶ岳を見ながら行者岩を巻いて行きます。
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午前12時10分から12時30分まで行者岩で一休み。
素晴らしい景色を眺めながら炭水化物を補給します。
今日は真夏のような高温の予想だったが、稜線上は爽やかな風が吹いて暑さは感じなかった。
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踏み抜きながら胸突ノ頭へ下る途中で行者岩を振り返る。
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分水嶺付近からの行者岩。
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振り返れば将将棊頭山。
今日は行けなくて残念だった。
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そして木曽駒ヶ岳。見納めです。
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ハイマツを乗り越えて胸突ノ頭に向かう。
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胸突ノ頭を午前12時55分に通過後、残雪の道を踏み抜きながら下って行きます。
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登る時は気がつかなかった弘法石。多分この前を通らなかったのだろう。
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午後1時40分に六合目で一休み。ここからあとは踏み抜きも少なくなるので一安心です。
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大樽小屋を過ぎ、野田場あたりからは日に映える新緑が綺麗でした。
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明るい新緑の道を下って行きます。
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緩い下り道を坦々と歩いて午後4時20分に桂小場に戻ってきました。
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将棊頭山を断念した上、往復11時間半もかかり、予想外に厳しかった残雪の茶臼山行だった。しかしこれで越百山から茶臼山までの中央アルプス主稜線を繋ぐ目的は達成できたのでした。
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翌日も快晴の天気。
帰る前に将棊頭山と行者岩、茶臼山を眺めました。
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胸突ノ頭と行者岩。
胸突ノ頭から手前に下る尾根が昨日登り、そして下った道があるところです。
この稜線は馬返しを経て経ヶ岳まで続いて行きます。
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