三津河落山 2016年(平成28年)8月10日 |
約2年ぶりの星空撮影のため始めは要領を得なかった。 三脚を持ってこなかったので、車の屋根や地面にカメラを置いたが多少のブレは致し方のないところ。 まず目に付いたのは北の空高くカシオペア座とその右上に娘のアンドロメダ座。 有名なアンドロメダ星雲(M31)も小さく写っている。 |
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カシオペア座の右にはペルセウス座。12日はペルセウス座の流星群を見ることができます。 アルゴルはペルセウスが持つメドゥーサの首の位置の星。 右にはおうし座とその上に昴あるいはプレアデスと呼ばれるM45。 |
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天高く白鳥座、わし座とこと座。 デネブとアルタイル、ベガが作る夏の大三角形。 |
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南の地平線近くには冬の星座のオリオン座。 夏の大三角形と冬の星座が同時に見えるのも早朝の賜物。 右下の明るいのはビジターセンターの照明です。 |
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久しぶりの星空観察で時間は瞬く間に過ぎてしまい、慌てて支度をして午前4時10分に日出ヶ岳目指して駐車場を出発した。 |
道の様子は大体分かっているし、遊歩道のようなものなので淡々と歩いて行く。30分ほどで前方が明るくなり展望台に到着。 |
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展望台の先から始まる階段を登って行くと頂上の展望台が見えてきた。 頂上着は午前4時50分。相前後して到着した5、6人の人とともに日の出を待つ。 |
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頂上の展望台からの東の空。 よく晴れてはいるが地平線付近の雲か靄の位置が高く、期待していた富士山や南アルプスの眺めはなかった。 |
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左手の北の方の眺め。台高山脈の北部が見える。 |
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振り返れば西に大峰山脈。 稜線上に雲がかかっている。 |
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午前5時10分ごろに日の出を迎える。 |
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展望台からご来光を見る。右は避雷針。 |
朝日を受ける日出ヶ岳山頂の三角点。 |
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大峰山脈にも朝日が差し始めたが、稜線付近の雲は厚みを増してきたようです。 大普賢岳や八経ヶ岳、釈迦ヶ岳は雲の中でなにも見えないだろうなあ。 |
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日出ヶ岳の隣の正木嶺。 立ち枯れの木が目立ちます。 |
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北にはこれから向かう三津河落山。 ここから見れば山頂付近まで樹木に覆われているようだが・・・。 |
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午前5時40分に三津河落山に向かって日出ヶ岳を下って行く。 これから歩くところは国土地理院の地図には記されていないが、基本は台高山脈の稜線上の道なので迷うことはないだろう。 |
ミヤコザサの中にうっすらと踏み跡が続く。正式な道ではないので踏み跡をはずさないように行こう。 |
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途中から鹿除けの柵が現れ、道はそれに沿って続いて行く。 |
緩く登って午前6時10分に巴岳に着く。ここからの下りは少し左に折れて行くのだが、登ってきた方向にそのまま下ってしまい、途中でおかしいと思ってGPSで確認して事なきを得ました。 |
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巴岳からはミヤコザサの中の緩い下りが続く。途中で赤い目印を見ると安心します。 |
巴岳から15分ほどでドライブウェイが見えてきた。下りついたところは川上辻で、ここで大台辻を経て筏場への道が分かれる。 |
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筏場への道は荒れているようで、ドライブウェイからの入り口には通行止めの標識が立っている。 |
筏場への道を右に分けて三津河落山に向かうが、こちらにも途中で通行止めの標識が立っていた。自然保護のためらしいので踏み跡をはずさないように慎重に行くことにする。 |
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鹿除けの柵に沿ったササに覆われて道を進んで行く。 こちらの方にも途中で随所に赤い目印があるので安心です。 |
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鹿除けの柵から離れて、次のピークである名古屋岳に向かって登って行く。 |
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一登りで名古屋岳との分岐に着く。名古屋岳は左に折れて少しのところだった。 |
午前6時55分に名古屋岳に着く。展望もないのですぐに引き返す。 |
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名古屋岳からの下りで三津河落山(正確には如来月)を見る。 遥かに高く見えても鞍部から100m足らずの標高差なので頑張ろう。 |
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名古屋岳と三津河落山との鞍部付近を行く。 なかなか雰囲気のよいところだった。 |
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鞍部付近には巨木が立ち並んでいた。 強風などもなく木が育ちやすい環境なのだろう。 |
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三津河落山に登るにしたがって立ち枯れの木が目立つようになる。 |
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三津河落山へは短いが今日一の登りです。 ゆっくりと焦らずに行く。 |
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巨石が立ち並ぶところまで来ると登りもお終い。 |
午前7時半に登り着いたピークの標高は1654mで、如来月と書かれていた。ここは三津河落山の一郭だが展望はない。 |
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如来月から下る途中でも一時稜線を外しかけたが、GPSを確認して軌道修正した。 その後三津河落山への緩い登りになる。 |
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前方が開けて明るくなると三津河落山は近い。 |
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立ち枯れの木々とミヤコザサと青い空。 大台らしい風情です。 |
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午前7時40分に本日の目的地の一つである三津河落山に到着。 山頂の広い笹原からは遮るもののない大展望が待っていた。 |
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枯れ木に取り付けられた三津河落山の標識。 ここの標高は1630mほどで如来月よりも低いようです。 |
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山頂からは北東方向に台高山脈主稜線が はるかに池木屋山や千石山、明神岳、国見山を経て高見山へと続いて行く。 |
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北の方にはその池木屋山から明神岳方面の眺めが広がる。 眼下の谷は釜之公谷で、吉野川を経て紀ノ川へ合流する。 |
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台高山脈北部の山々。 遠く、左から薊岳、国見山、明神岳、桧塚、池木屋山などが見える。 写真では分かりにくいが、その手前には千石山、赤倉山から池木屋山へと続く台高主稜線も。 |
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三津河落山から先の大和岳方面の眺め。 彼方の大峰山はまだ雲を被っている。 |
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三津河落山で30分ほど休憩してから大和岳に向かう。 途中で日本鼻という1630mほどのピークを越えて行く。 |
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日本鼻を越えて大和岳に向かって下って行く。 大和岳の彼方はちょうど大阪方面だが、今日は霞んでいてよく分からない。 |
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ミヤコザサの中を登って行く。 |
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大和岳山頂直下。 ササと巨岩の組み合わせは宮之浦岳の感じに似ています。 |
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午前8時25分に大和岳に着く。今日の最終目的地です。 この山頂のモニュメントは、蟹あるいはシバ神、見得を切った役者などいろいろなものを連想させます。 |
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大和岳からは西の大峰山脈の大普賢岳へと稜線が続きます。 ドライブウェイもこの稜線に沿って続いています。 |
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大峰主稜線上の雲もようやく切れてきて、釈迦ヶ岳や孔雀岳、仏生嶽もよく見えるようになった。 |
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八経ヶ岳、弥山などの大峰の核心部。 |
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大峰北部の行者還岳から大普賢岳方面。 |
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大峰山脈の右手には白鬚山。 大峰の展望台の山ですが未踏です。 |
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大和岳から北にもピークがあるが、こちらは支脈で徐々に高度を落として行く。 右の斜面にも枯れ木のモニュメントがある。 |
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釜之公谷を隔てて三津河落山から北上する台高山脈を見る。 しかしその稜線は複雑に入りくんでおり、どうのように続いているのかよく分からない。 右手の彼方は熊野灘方面。 |
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山頂の大木。樹齢は如何ほどになるのだろうか。 |
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午前8時45分に大和岳にお別れをして三津河落山に向かう。 |
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午前9時。戻ってきた三津河落山から日本鼻と大和岳を振り返る。 |
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快晴の青空の下、貸し切り状態で素晴らしい眺めを堪能し、 最後に台高山地を見収めてから帰途についた。 |
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如来月を越えて下りついた鞍部から名古屋岳を仰ぎ見る。 |
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川上辻には午前9時50分に着く。 |
ドライブウェイから川上辻の登山口を振り返る。日出ヶ岳を出発してからここまで、誰とも出会うことはなかった独り占めの山行でした。 |
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川上辻から駐車場まで車道を歩く。今日は平日と言うこともあり駐車場までの間で見かけた車は3台ほどだった。 |
10時10分に駐車場に戻る。出発してからちょうど6時間。歩行距離は約9.5kmだった。 かくして今年の盛夏のプチ山歩きは終わりました。 |
コースタイム |
駐車場(4:10)−日出ヶ岳(4:50-5:40)−巴岳(6:10)−川上辻(6:35)−名古屋岳(6:55)−如来月(7:30) −三津河落山(7:40-8:10)−大和岳(8:25-8:45)−三津河落山(9:00)−川上辻(9:50)−駐車場(10:10) |