大笠山
2018年(平成30年)6月2日


メ モ


梅雨入り前の晴れの日に両白山地の最北端に位置する大笠山に登る計画を立てた。伊吹山から延々と連なる両白山地は笈ヶ岳やこの大笠山を最後に徐々に高度を落として行き、奈良岳や大門山を経て医王山で終焉を迎える。
9年前に笈ヶ岳に登るまでは、その笈ヶ岳が両白山地の北端だと思っていたが、山頂に立って北を見ると目の前に重量感のある堂々とした山が笈ヶ岳と変わらない高さで横たわっているのを目の当たりにした。それ以来いつかは大笠山の山頂を極めようと機会をうかがっていたのでした。

大笠山は、以前はブナオ峠経由の道しかなく、とても日帰りできる山ではなかったが、20年ほど前に境川ダムが完成したことに併せてフカバラ尾根に登山道が整備されたようです。しかし、いろいろ調べてみるとこのフカバラ尾根は急登に継ぐ急登でかなり体力を消耗させられるところのようでした。はたしてこの歳になって大丈夫だろうかと思ったが、日が長い季節なのでゆっくりと行けるところまで行こうという気持ちで挑戦してみることにしました。
6月1日の午後9時半ごろに車で枚方の家を出発し、第二京阪、京滋BP、名神、東海北陸道を走って五箇山ICを出たのは2日の午前1時半ごろだった。ICから登山口の桂湖オートキャンプ場の駐車場までは、国道156号を経て2車線の舗装道路が続く。駐車場に着いたのは午前1時50分で走行距離は約320kmだった。

長距離運転の疲れを取るためにすぐに寝袋を取り出して潜り込んだ。今日は、前回の烏帽子岳の時ほど気温は低くないようだったが、あまり寝られないうちに4時近くになってしまったので起きて支度を始めた。着替えをして簡単に朝食を取り、荷物をまとめて出発したのは明るくなってきた午前4時40分でした。

行 程
(国土地理院地図)
 
桂湖AC駐車場−大畠谷橋−鏡岩−大桧−前笈ヶ岳−アカモノの頂−避難小屋跡−大笠山(往復)

天 候 晴れ


 
笈ヶ岳山頂から眺めた大笠山(2009年4月)。
重量感のある立派な山容です。

 
人形山から眺めた大笠山(右)と笈ヶ岳(2013年5月)。
中央にフカバラ尾根から前笈ヶ岳を経て山頂まで続く登山道のある稜線が見えます。

午前4時40分に駐車場を出発。

登山口へ向かう車道にはゲートがある。右脇を抜けて行きます。

 
駐車場から10分ほどで大畠谷橋。
グレーチングの床なので下が透けて見える。結構高度感があります。
橋を渡ると鉄製の梯子が続く。

まだ新しく丈夫そうで安心して登って行けます。

梯子の次は鎖が張られた崖っぷちの急登です。

 
フカバラ尾根を仰ぎ見る。右手奥の高峰は前笈ヶ岳でしょうか。
あそこまで登ってやっと全行程の半分ほど。先が思いやられます。

 
登りはじめはいつもしんどいが、今日は特に長距離運転の疲れと睡眠不足で体が重い。
ここが我慢のしどころと、黙々と登り続けること1時間余り。
標高も1000mを超え、朝日も差し込んできて明るくなり何とか調子も出てきました。

さらに登って行くと右手に奈良岳(左)と見越山が見えました。

午前6時25分に大桧に着く。

標高も1200mを越えて新緑の明るい道になってきました。
急登には変わりはないけれど・・・。

P1336直下に咲くカタクリの花。

群落というほどではないが結構沢山咲いていました。

これだけのカタクリを見るのは人形山以来のことかな。

 
P1336あたりまで来るとようやく急登も終わります。
道はP1336は通らずに巻いて行きますが、その途中で今日初めての大観です。
仙人窟岳の左の彼方に白山の山頂部が見えてきました。

白山方面を拡大。右は仙人窟岳。

フカバラ尾根を登り終わり、P1336を巻いて前笈ヶ岳に登り始めるところにあった道標。GPSではスタートから3.3kmとなっているが?

残雪が現れてきました。赤い布切れに導かれて登って行きます。

前笈ヶ岳までは何箇所かの残雪の登りがあった。
これは最後の頂上直下の残雪です。

振り返るとはるか遠くに乗鞍岳。

その乗鞍岳の左には北アルプスの峰々が続く。
右から穂高連峰、笠ヶ岳、槍ヶ岳。さらに左に鷲羽岳や水晶岳。
霞が濃く、雲も沸き立つ構えを見せている。今日の見納めかも。
手前左は三ヶ辻山。

午前7時50分に前笈ヶ岳に着く。ベンチは壊れていて少し荒れた様子でした。

前笈ヶ岳(P1522)は天ノ又とも言うようです。

前笈ヶ岳からの展望はよくないので、少し休憩してから先に進む。
展望はよくない代わりに新緑は綺麗でした。

前笈ヶ岳から緩く下って登り返したピークの標高は1550m以上はある(以下ではP1550とする)が地図上では標高は明記されていない。このピークも木々に囲まれて展望はよくない。

P1550から下って行くと前方に鋭い頂が見えた。これがアカモノの頂だろう。

登る途中に咲いていたリンドウ。

ピークの名の通りアカモノも咲いていました。

頂上直下の登りにはロープが張られていた。
折角なので使わせていただきました。

頂上直下からの笈ヶ岳。素晴らしいの一語です。
(画像をクリックすると拡大されます)

辿り着いた頂上(P1552)。
と言っても登山道の幅しかなく、寛げるところはありません。

アカモノの頂と書かれた山名表示板。地面に転がっていました。

ピークからの笈ヶ岳。

 
白山と仙人窟岳を拡大。

 
ピークからの大笠山。
(画像をクリックすると拡大されます)

 
大笠山の右には奈良岳、見越山、赤摩木古山、大門山が連なる。
このP1552はこのルート上で最も展望の良いところだった。
誰もいない頂上でしばしの休憩。

 
アカモノの頂から緩く下って登り返した次のピーク(P1530?)からの大笠山。
山頂に近づいた分見上げるようになってきた。

 
前笈ヶ岳からピークを3つ越えて、大笠山との鞍部に立つ。
いよいよここから標高差350mほどの最後の登りが始まります。
時刻はちょうど9時。登りはじめて4時間を過ぎて疲労度も増してきた上に寝不足が効いてきています。

フカバラ尾根と同じような急登が続きます。

  登山道脇に咲くイワカガミ。
健気に咲く花を見ると少しは疲れも忘れます。

 
避難小屋跡(1600m)には午前9時30分着。
山頂方面を見上げる。ただし山頂は奥に見えるピークの向こうです。

 
急登は続きます。

 
笈ヶ岳と白山を望む。
午前10時。標高は1700mを超えました。あと100mの登りです。
(画像をクリックすると拡大されます)

 
最後の一登りです。先行者が小さく見える。

 
午前10時20分に頂上の一郭に到着。大きな残雪のあるところだった。

残雪上からの笈ヶ岳と白山。
少し雲が多くなってきたようです。

頂上まではもう少し。
雪の上を歩いて直接行けそうだったが、正規の登山道を進みます。

主稜線との合流点。山頂へは左に、奈良岳へは右に行きます。

  避難小屋です。

 
山頂に向かいます。

 
登山道脇のミツバオウレン(でしょうか?)。

午前10時30分に大笠山山頂に到着。11時ごろまでにはと考えていたのでまずまずです。
ここまで早い朝食以外ほとんど固形物はとっていなかったので、しばらく休んでから持参のお弁当を戴きました。
その後山岳展望開始です。

大笠山山頂からの第一の展望は南の笈ヶ岳方面です。
境川の源流地帯から一気に1000m近く立ち上がる姿は豪快そのものです。
(画像をクリックすると拡大されます)

笈ヶ岳の山頂部。
9年前のことが思い出されます。

霊峰白山
2008年以来10年間ご無沙汰しています。
手前に冬瓜山とシリタカ山が見えています。

登ってきた尾根。先端の高峰は前笈ヶ岳。
大笠山の前山的な存在なのにこの名称なのは?です。
麓から見ると笈ヶ岳の前に見えるからでしょうか。

 
猿ヶ番場山。
この山も1800m以上あり展望がよさそうだが、登山道がなく積雪期限定のようです。

 
人形山と三ヶ辻山。
この向こうに北アルプスが連なっているはずだが、残念ながら雲の中。

 
雲の間から一か所だけ残雪の山が見えたので望遠で撮りました。
薬師岳あたりだろうか?よく分かりません。
山頂で45分ほど休憩して午前11時15分に下山開始です。

避難小屋を過ぎ、主稜線と別れて尾根の下降点に来ました。
主稜線上に奈良岳、見越山、赤摩木古山、大門山が続いています。

笈ヶ岳と白山。
雲の量がだいぶ増えてきました。

山頂にお別れです。

 
これから下って行く尾根。
前笈ヶ岳までにはいくつかのアップダウンがあり、体力がますます消耗して行く。
気力で頑張るしかない。

山頂を振り返ります。

 
笈ヶ岳と白山。
この組み合わせは今日何枚撮っただろうか?

イワカガミ咲く登山道を下って行きます。

避難小屋跡の手前のロープが張られた道を急降下。

 
午前11時50分に避難小屋跡に着く。
休まずに下って行きます。

鞍部から途中の小ピーク(P1530?)へ登る。
帰路の登り返しはつらいです。

 
小ピークへ上る途中で山頂方面を振り返ります。

 
アカモノの頂まで戻ってきました。
(画像をクリックすると笈ヶ岳から大笠山までのパノラマがご覧になれます)

 
アカモノの頂を越えて前笈ヶ岳に向かいます。
最後の登り返しです。

 
前笈ヶ岳に着いたのは午後1時15分。
そこで10分ほど休憩してから雪の斜面を下って行きます。

 
P1336から下る途中でカタクリと再会。

  登るときには気が付かなかった鏡岩を午後3時15分に通過。

 2時
山頂から下り続けること4時間余り。ようやく桂湖が見えてきました。
もう少しだ。頑張ろう。

 
鎖の道を慎重に下る。

  最後の梯子も慎重に。
奥穂高から白出乗越に下るときの気分です。

 
吊橋を渡って行きます。ここまで来れば一安心。

  車道を歩いて午後4時5分に駐車場に戻ってきました。

 
帰途、ダム付近から桂湖と雲に覆われた主稜線を眺めました。
標高差や歩行距離から見ると今回の山歩きが特別厳しかったわけでもないが、とにかく疲れました。
フカバラ尾根の急登や急降下、睡眠不足などが原因かもしれない。
いづれにせよ何とか計画通りに無事戻って来ることができたことに感謝するのでした。
このあと往路を戻って家に帰り着いたのは午後9時過ぎだった。


コースタイム
往 桂湖AC駐車場(4:40)−大畠谷橋(4:50)−鏡岩(5:40)−大桧(6:25)−P1336(6:55)−前笈ヶ岳(7:50-7:55)
  −アカモノの頂(8:20-8:25)−避難小屋跡(9:30)−大笠山(10:30)
復 大笠山(11:15)−避難小屋跡(11:50)−アカモノの頂(12:50)−前笈ヶ岳(13:15-13:25)−P1336(14:05)
  −大桧(14:35)−鏡岩(15:15)−大畠谷橋(15:55)−桂湖AC駐車場(16:05)

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