雨乞岳
2015年(平成27年)3月13日


メ モ
2月の銚子ヶ口行から1ヶ月が過ぎ、そろそろ体も鈍ってきたので適当なところをあれこれ考えた挙げ句、今回も鈴鹿の山である雨乞岳に行くことにした。鈴鹿山地は一般的には三重県側からのアプローチが便利だが、この銚子ヶ口や雨乞岳は滋賀県側からのアプローチが便利で、自宅からは高速道路を使って登山口まで1時間半程度で行くことができる。
目指す山は決まったのであとは何日にするかということだったが、最近は春も近くなって天気が目まぐるしく変わるので、幾つかの天気予報を見守っていたところ13日の金曜日が好天気になるものと思われた。この日を逃すとしばらくは山に行ける機会がないため、予報を信じて当日の早朝4時15分に家を出発して甲津畑の登山口を目指した。
第二京阪、京滋BP、名神を走り、八日市IC を出て甲津畑の登山口には5時35分に着いた。ここから杉峠を経由して雨乞岳に登るのは3度目で、2007年の秋以来のことだった。その時は、今履いている靴の履き慣らしが目的の山行で、雨乞岳を越えて清水ノ頭を経て大峠からツルベ谷を下った。今回も清水ノ頭に行ってみたい気はしたが、雪の状態によっては少々難しいかも知れない。
今年の山は例年よりも雪が多いようなので、今回の装備は慎重を期してアイゼン以外にピッケルを持って行くことにした。これは前回の銚子ヶ口での経験から凍り付いた急坂の登降にはストックはあまり役に立たなかったためで、万が一のことを考えてのことだった。以下は余談だが、私が持っているアイゼンやピッケルはもう40年以上も前のもので骨董品と言ってよいくらいのものです。しかし使用頻度もあまり多くないし機能的にも十分であり、また愛着もあるためいまだに使っています。
車の中で定番の朝食を取ってから、明るくなってきた6時10分に持参したiPhoneのGPS機能をオンにして登山口を出発した。FieldAccessにはいろいろな機能があるがまだ詳しいことはよく分からない。今後も山行を重ねながらマスターして行きたいと思っています。

行 程
(国土地理院地図)

 
甲津畑登山口−大峠分岐−杉峠−雨乞岳−南雨乞岳(往復)

天 候 晴れのち曇り


7年半ぶりの甲津畑鳴野登山口。道路脇に車を止めて6時10分に出発。

以前よりは少し荒れた感じのする車道を歩いて行く。早朝でまだ日が差さないため少し寒い。

 
登山口から25分で善住坊かくれ岩に着く。前に一度見ているので今回は割愛します。

  さらに20分ほど坦々と歩いて桜地蔵尊に着く。途中で車道が崩れているところがあり、迂回路が設けられていた。

 
桜地蔵尊からしばらく行くと鉄橋で沢を渡る。車道はそのあたりでお終いで道は登山道らしくなる。タイジョウへの道標を見て少し行くと小屋があった。前に来たときには記憶にないのでその後建てられたのだろう。

  登山口から1時間余りで7時20分に塩津々古屋敷に着く。ここからツルベ谷を経て大峠への道が分かれる。

 
7時45分に蓮如上人御旧跡を通過。
このあたりから道は雪に覆われ始めた。

 
シデの大木。

雪に覆われた橋を渡る。下り勾配なので滑らないように慎重に。

向山鉱山跡付近。雪が多くなった道を緩く登って行く。
向山鉱山跡を過ぎると渋川の流れも小さくなり、源流地帯に入ってきた感じがする。途中、幾度か渡り返しながら雪に覆われた谷間を沢に沿って登り続ける。

雪はそれほど深くはないものの、何日か前のものと思われる踏み跡を辿って行くことができたので大いに助かった。

”一反ほうそう”と書かれたシデの大木。
この谷にはシデの大木が多い。並木道もあったりする。


沢に沿って登って行き、やがて見えてきた簡素な小屋から左に折れて、沢を離れて杉峠に向かう。急に薄くなった踏み跡は凍りついた斜面を横切って続いていたので、ここでアイゼンを装着した。

杉峠まではところどころに残るかすかな踏み跡を頼りに、雪の斜面を慎重に横切りながら高度を上げて行った。

予定より遅れて9時30分に杉峠に辿り着いた。
これまでは登山口から2時間20分ほどで来たが、雪のせいかあるいは寄る年波か今日は1時間余計にかかっている。

峠から先は踏み跡は完全に消えていた。
雨乞岳に続く稜線を見上げると急な斜面は凍て付いており、これを登るのかと思うと少し気が怯んだ。
しかし今日はピッケルを用意して来ていることもあり、ここで引き返すことはないだろうと思って意を決して雨乞岳に向かって登り始めた。

傾斜は急なため直登は難しいので、小さくジグザグを切りながら登って行った。

登り続けること20分ほどでなんとかピークに登り着いた。ホッと一息つく。

 
辿り着いたピークからは、雪に覆われた波打つ稜線の先に雨乞岳の頂を認めることができた。
ここから先はもう今のような激登はなさそうで一安心。

 
雪庇が張り出した雪の稜線を行く。
小動物の足跡が点々と付いている。銚子ヶ口の時もそうだったが動物にはこういうところを走る習性があるのだろうか。

 
途中で振り返れば、手前にイブネの白い稜線が、その右遠方に釈迦ヶ岳が見えてきた。
しかし天気は期待したほど良くはなく、特に北の方は雲が多く見通しの悪い空模様だった。

 
釈迦ヶ岳を望む。

 
行く手の左には東雨乞岳。

登ってきた雪の稜線の彼方にイブネと鈴鹿北部の山々。
見通しは良くないが、霊仙山や御池岳、竜ヶ岳が見える。霊仙山の右には伊吹山もぼんやりと認められた。

雨乞岳(左奥)目指して行く。
背後には青空が広がるが、透明感はなく少し霞んだ感じ。
それでもこのような素晴らしい景色を見ては高揚感を醸し出さずにはいられない。


高揚感に包まれながら雪の稜線を行く。
こんな景色を見ることができてつくづく来て良かったと思うのだった。

雨乞岳はもう目の前。無垢の稜線をあと一登り。

頂上に近づくにつれてまわりの木々には霧氷が見られるようになる。

霧氷の木々の間を通り抜けて頂上に向かう。

振り返り見れば霊仙山や御池岳、竜ヶ岳など鈴鹿北部の山々がその全容を現してきていた。
曇り空なのが玉に瑕ですが・・・。

やがて平らな山頂の一郭に飛び出す。
雪原の奥に頂上が見える。

10時30分に雨乞岳山頂に到着。
登山口から4時間20分。峠から50分の道程だった。

 
雨乞岳の山頂は広い雪原の南端にあるため北側の眺めはないが、
東には東雨乞岳の向こうに御在所岳と鎌ヶ岳がよく見えた。

 
振り返って西側には雪原の彼方に綿向山の立派な姿が望まれた。
右遠くには三上山など湖東の山も見える。

 
南には南雨乞岳へと白い稜線が続く。
あいにく曇り空に変わってきて景色も今一つだが、まだ時間があるのであの山頂まで行ってみることにした。

 
南雨乞岳に向かう途中で清水ノ頭から綿向山に続く山並みを見る。
なかなかいい眺めです。

 
南雨乞岳に登る。

10時50分に南雨乞岳に到着。

 
北には先程までいた雨乞岳とその右に東雨乞岳。

 
東には御在所岳と鎌ヶ岳。鎌ヶ岳の右には鎌尾根が続く。

 
南には仙ヶ岳や宮指路岳、野登山などが見える。
昨年末に歩いた仙ヶ岳から宮指路岳までの間の稜線の険しかったことを思い出す。

 
 南雨乞岳で10分ほど過ごしてから雨乞岳に戻る。
その途中で振り返り見た南雨乞岳。左遠くには仙ヶ岳の双耳峰。

 
 雨乞岳に戻ってしばらく休んでから11時半に帰途についた。
広い雪原を戻るときに少し迷ったが、登って来たときの踏み跡を見つけて大事に至らなかった。
今日は見通しがよいから良かったものの、天気の具合によっては雪山はやはり油断のならないところだ。

 
下り始めに北の眺めを見収める。

 
左から真っ白な霊仙山、その右奥にぼんやりと伊吹山、右に鈴ヶ岳と長大な御池岳。
鈴ヶ岳の手前の山が先月登った銚子ヶ口と思われますが自信はありません。

 
 御池岳の右には藤原岳や竜ヶ岳。
手前の台形の白い頂はイブネ。

 
計画通りの山行ができた満足感に浸って雪の稜線をのんびりと下って行く。
しかしこのあと峠へ下る急斜面など油断のできないところがあるのでまだまだ気は抜けない。

 
 雨乞岳を振り返る。

峠直上の急斜面を下る。下りで最も緊張したところだった。

峠に戻ったのはちょうど12時。小休止してから帰途についた。

 
峠直下の斜面のトラバースも気の抜けないところだった。小屋まで戻りついた後は沢に沿って雪道を下って行く。疲れが出て来たためか、雪に足を取られることが多かった。

  沢を渡るときはどのような小さな橋でも気を引き締めて。

 
 下りの車道から雨乞岳を振り返る。
よくあることだが、下ってきたあとになって青空が広がり始めていた。

 
善住坊かくれ岩を過ぎて樹林の中の車道を戻って行く。

  午後2時45分に登山口に戻る。歩行距離16km、往復8時間を超える山行だった。
また今回も他の登山者には出会わず、1月の青笹山から連続3回、貸し切り状態の山行だった。


コースタイム
往 甲津畑登山口(6:10)−大峠分岐(7:20)−杉峠(9:30-9:40)−雨乞岳(10:30-10:40)−南雨乞岳(10:50)
復 南雨乞岳(11:00)−雨乞岳(11:15-11:30)−杉峠(12:00)−大峠分岐(13:30)−甲津畑登山口(14:45)

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