山 伏
2010年(平成22年)12月19日

行 程 西日影沢登山口ー大岩−蓬峠−山伏(往復)
天 候 晴れ時々曇り
メ モ 一昨年は愛鷹山、昨年は毛無山と言った具合に、ここしばらくの年末は富士山と南アルプスを眺める山歩きとしている。その続きとして今年は安倍奥の山々の最高峰である山伏を選んだ。3ヶ月ぶりの山歩きとなるので、大事をとって前日は静岡駅前のビジネスホテルに泊まる。
早朝の5時前にレンタカーの営業所へ行き、手続きをして登山口に向かった。夜明け前の静岡市内は車も少なく、県道27号を快適に進んで行く。暗いのでまわりはよく分からないが、安倍川に沿って走り、県道29号と合流するあたりから山の中に入ってきたようでカーブが多くなる。有東木(うつろぎ)や渡、孫佐島と言った地名を見ながら進んで行く。赤水ノ滝を過ぎて少し行くと道は西日影沢を渡る。橋を渡ってすぐに左折して、舗装はされているが狭い車道に入って行く。ほどなく大谷崩れ方面への道を右に分け、地道をしばらく進んで行くと左手に登山者用の駐車場があった。
登山口には6時15分に着いた。先着の車が1台止まっていたのでその横に少し離れて車を止める。簡単な朝食をとり、支度をしている間にまわりは明るくなってきた。天気予報では、今日は午前中はよい天気とのことだったので予定より少し早く6時45分に出発した。
天気予報を信じて、富士山や南アルプスの展望を楽しみにしていた山歩きの結果がどうなったか・・・・。山の天気はデリケートなもので、人知の及ぶところではないとつくづく思うのだった。


車道から振り返って山伏から牛首へと続く稜線を見ると、その上を雲が流れている。少しいやな予感がする。

車道を歩いて行くと右手に登山口が見えてきた。車道は少し先で通行止めとなっていた。

登山口の地図。この付近の山の位置関係がよく分かる。ここの標高は約940m。

登山道に入ると、しばらくの間モノレールが併行して敷設されていた。

道は西日影沢に沿ってつけられており、幾度か沢を渡りながら緩く登ってゆく。

30分ほど歩いて行くと薄暗い植林帯を抜けて急に明るくなり、階段状に続く山葵田の跡に出る。

山葵田の跡から10分弱で大岩に着く。道の両側に大きな岩が鎮座している。

特に左手の山側の岩が大きい。驚いたことにどちらの岩の上にも大きな木が生えている。木々の生命力の強さには驚かされる。

大岩の基部にある道標。
大岩を過ぎたあともしばらく沢沿いの道を行く。新緑や紅葉の頃は景勝地となる雰囲気がするところもある。

やがて道は沢を離れて急な登りとなってゆく。

最後の水場を過ぎ、蓬峠目指してつづら折りの急登を続ける。左手の鞍部が蓬峠。

辿り着いた蓬峠。登山口から1時間20分かかった。ここの標高は約1450m。

蓬峠から先もつづら折りを交えた急登が続く。遠くの稜線付近には相変わらず雲がまとわりついている。
この天気の様子だと頂上からの展望は無理かも知れないなあ、とやや悲観的な気持ちになる。

急登を続ける登山道の樹林の切れ間から大谷嶺を見る。頂上付近を雲が流れてゆく。

大谷嶺をズームアップ。南斜面の崩壊が凄まじい。

大谷嶺の右に見えるのは八紘嶺だろうか?その奥の山は霧氷で白くなっている。
山伏目指して登り続ける。

8時45分に最後のベンチに着く。写真のとおりここは標高1750mで頂上まであと45分だ。少し休憩して腹拵えをする。

そのあとも急登は続いたが、やがてまわりに霧がかかり出す頃、急な登りも終わって稜線が近づいたことが分かる。まわりの木々にはうっすらと霧氷が張り付いていた。

9時30分、百畳峠への道との分岐点に着く。ここまでくれば山頂まであと20分ほどだ。

行く手がやや明るくなり、頂上が間近になったところで大きな真新しい傷がついた木を認めた。まさか熊の爪跡では??

この季節では熊も冬眠しているはずだと自分に言い聞かせながら、明るく開けた笹原を登り詰めて山伏の山頂に辿り着く。
折しも上空の雲が切れて明るい日差しと青い空が現れた。遠くには半ば諦めていた南アルプスの白い山も望まれた。
(画像をクリックすると拡大されます)

思いがけず見ることの出来た山伏山頂の霧氷。

山頂から南アルプスを眺める。
赤石岳以南は雲に遮られて見えなかったが、悪沢岳を始めとする荒川三山以北は何とか眺めることが出来た。

悪沢岳の右には塩見岳がその白い山頂を覗かせている。
右手前は白峰南嶺の布引山と双耳峰の笊ヶ岳。その右には北岳の山頂部も見える。

北岳の白い頂き。思えばこの山伏と北岳とは白峰南嶺を介して一つの山並みとして繋がっているのだ。

山頂にあった温度計によると気温はマイナス2℃だった。1時間ほど天候の様子を窺っていたが、好転の兆しは見られなかったので10時40分に山頂を辞し帰途につく。

皮肉なことに蓬峠を過ぎて下るほどに青空が広がってきた。しかしとやかく言っても始まらない。あとは冬の冷たく明るい日差しの中をただ黙々と下って行くのみだ。

最後の水場で休憩したあと、大岩や山葵田跡を過ぎて、植林の中を下って行く。

12時50分に登山口に戻る。予想外の天気だったため心残りのある山行となったが、次の機会を楽しみにしておこう。

静岡への帰途、安倍川の対岸に見られた紅葉の名残り。

山伏から見えなかった富士山を、東京へ向かう列車の車窓から撮る。


コースタイム
往  西日影沢登山口(6:45)−大岩(7:25)−蓬峠(8:05)−最後のベンチ(8:45-8:55)−山伏(9:40)
復  山伏(10:40)−最後のベンチ(11:10)−蓬峠(11:40)−大岩(12:15)−西日影沢登山口(12:50)

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