白砂山
2013年(平成25年)9月28日

メ モ
2011年の4月末に高天ヶ原スキー場から残雪の岩菅山を目指したが金山沢ノ頭を過ぎたところであえなく敗退した。その後再訪の機会を探っていたが、この9月末の週末が天気が良さそうなので初秋の信越地方の山の雰囲気を味わいに再び岩菅山に行くことにした。しかし枚方から500kmをかけて行く以上は岩菅山だけでは勿体ないので、近くの鳥甲山にも行く計画を立ててネットで現地の様子を調べていたところ、秋山郷周辺の道路は台風18号の影響で大きな被害を受けており、鳥甲山へ登るのは難しいようだった。
そこで鳥甲山をやめて、これも懸案の未踏の山だった白砂山に予定を変更した。白砂山は三国境の山でその登山口がある野反湖は群馬県にある。帰路を野反湖からにすると高速道路から遠く距離も長いため翌日以降への影響が大きいと思い、順序としてまず28日の土曜日にこの白砂山に登り、翌29日の日曜日に岩菅山に登って中野から上信越道で帰ることにした。
27日の午後8時前に出発し、交野北IC から高速に入って上田菅平ICを出たのは明くる28日の午前0時半。国道144号で鳥居峠を越えて長野原まで行き、国道405号を北上して野反湖畔の登山口の広い駐車に着いたのは午前2時過ぎだった。走行距離は510km。2004年に谷川岳馬蹄形縦走に挑戦した時に次ぐ長距離行だった。
夜明けまで時間があるので寝袋に潜り込んでしばらく仮眠する。さすがに疲れたので横になってすぐ寝入ったが、1時間ほどして目が醒めてそのあとは半熟状態。薄明るくなってきた5時頃に起き出し、支度をして5時45分に出発した。天気はよいがその分かなり冷え込んだ朝だった。


行 程

野反湖駐車場

堂岩山

白砂山

堂岩山手前分岐

八間山

野反湖駐車場

距離     : 14.3km
最大標高差: 642m
累積標高  :1,092m
  




天 候

晴れのち時々曇り
  (気象庁 : 過去の天気図)

山行記録

野反湖登山口の駐車場には10台ほどの車が止まっていた。
午前5時45分に出発する。


白砂山まで6.4km。


八間山への道を分けるとハンノキ沢に向かって下りとなる。


登山口から15分ほどでハンノキ沢に下り立つ。
台風の影響が気になったが復旧されていた。



6時15分に北沢取水分岐を通過。
このあたりはまだ日が差さず薄暗い樹林の中の道。


秋山郷の和山へ行く道との分岐を過ぎて登って行くと前方が明るくなりようやく登山道にも日が差してきた。


やがて明るく開けた所に出る。道標にはシラビソ尾根と書かれてあった。


明るく開けたシラビソ尾根の笹原と少し色付いた木々。


行く手遠くには堂岩山と思しき頂が見えた。まだ1時間以上かかりそうな感じだ。


シラビソ尾根以降は再び暗い樹林の中の道となり、30分ほど登って行くと水場の標識がある広場に着く。
時刻は7時25分で、ここで少し休憩した。


広場からは野反湖の彼方に草津白根山や浅間山を眺めることができた。


広場から先は深くえぐられた溝状の道を登って行く。


午前8時5分に樹林に囲まれた狭い堂岩山の山頂に着いた。
眺めも何もないので先に進む。


堂岩山から少し行くと樹林が途切れて前方に待望の白砂山が見えた。
秋晴れの空の下の堂々とした山容だった。



少し下ると八間山への分岐に着く。帰りはこちらの道を行くことにしよう。


八間山分岐からは展望の開けた稜線を行く。まずは猟師ノ頭を目指す。
まわりの灌木には既に色付いたものもあったがあまり鮮やかな色ではなかった。



 
8時半に猟師ノ頭に着く。
ここは非常に眺めの良いところで360度の展望が得られた。


振り返れば越えてきた堂岩山と、その左に八間山への山並みが望まれた。
八間山の彼方に見えるのは浅間山。堂岩山の右遠くの山は横手山方面。


北の方には目の前に八十三山が大きい。その右手には佐武流山。
二つの山の間に見えるのは鳥甲山。


行く手にはこれから行く白砂山。
このピークからは遠く富士山や北アルプスも認めることができた。


猟師ノ頭から10分ほど下ると金沢レリーフ。名前の由来は分かりません。


金山レリーフから越えてきた峰を振り返る。


金山レリーフからの白砂山。あと一登りです。


白砂山山頂を目指す。


振り返れば猟師ノ頭とその後に堂岩山。


最後の一登りはなかなかきつい。


幾つかの偽ピークを越えて9時15分に白砂山山頂に着いた。
折から雲が湧き出してきたため休む間もなく写真撮影に勤しむ。



西の彼方の北アルプス後立山方面の視界は流れ来る雲に遮られようとしていた。
中央の山はその稜線が右端の岩菅山へと続いているので明日登る予定の金山沢ノ頭と思われます。
手前の山は八十三山で堂岩山と峰続き。


岩菅山から裏岩菅、烏帽子岳と続く山並み。
明日天気が良ければ裏岩菅までは行きたい。


今回行き損ねた秋山郷の鳥甲山。行く機会はやってくるだろうか。


鳥甲山と佐武流山


高層湿原が綺麗な苗場山。
店終いする前夜の山小屋に泊まり、翌朝素晴らしい景色を眺めることができたが、
早いものでそれからもう16年も経ってしまった。



南には150km彼方の富士山が見えた。


国境稜線の向こうは雲が上がってきて遠くの山はよく見えなかった。


僅かに見えた頂は日光の奥白根山。


あまり広くない山頂で40分ほど過ごしたが、人も多くなってきたので10時5分に下山することにした。
これから行く八間山方面を見ると浅間山をはじめとした遠くの山々は雲に覆われてしまっていた。



白砂山を下り立ったところから猟師ノ頭を見る。右は八十三山。


白砂山を振り返る。
稜線の北側の樹林帯はだいぶ紅葉が進んでいるようだった。


猟師ノ頭から白砂山を振り返る。


猟師ノ頭を越えて堂岩山へ向かう途中から振り返った眺め。
左に猟師ノ頭、右に白砂山。


11時10分、八間山分岐から白砂山を見る。
帰路は堂岩山経由の往路ではなく、眺めの良い八間山経由の道を行くことにした。


八間山を目指して笹原の稜線を行く。
八間山が随分遠くに見える。どれくらい時間が掛かるのだろうか



白砂山を振り返る。左のピークは猟師ノ頭。


笹に覆われた眺めの良い稜線を行く。
起伏も少なくのんびりと気分よく歩けるところだった。



 堂岩山(左)と猟師ノ頭、白砂山を振り返る。


11時半に中尾根ノ頭を通過してなおも起伏の少ない笹の稜線が続くが、
この先の様子を見てみると少し長い下りがあり、その後下った分だけ登り返すことになるようだった。
八間山はまだまだ先だ。


稜線は下りとなり樹林帯に突入。色付いた木々がなかなか綺麗です。


途中の小さなピークを越えて鞍部に着いたあとは今日最後の本格的な登りとなる。


登る途中で堂岩山方面を振り返る。


鞍部から20分ほど登って辿り着いたところは黒渋ノ頭と言うところだった。


黒渋ノ頭で登りはお終いと思ったが、八間山まではまだまだ小さな起伏を越えて行く必要がありそうだった。


幾つかのピークを越えてようやく八間山が右奥に見えてきた。


八間山への最後の登り。
残念ながら雲が多くて景色は今一つ。



八間山山頂の手前から遙か彼方になった白砂山を振り返る。


12時40分に八間山山頂に到着。分岐から1時間半掛かったことになる。
山頂には団体さんがいたので写真を撮ってすぐに下山の途についた。



下りとなる手前で野反湖を見る。あとはひたすら下るだけです。


堂岩山や猟師ノ頭も見納めです。


野反湖への道


野反湖への下りの途中で歩いてきた稜線を振り返る。
中央の鞍部付近に小さなピークが見える。その左の高いピークが中尾根ノ頭、右のピークが黒渋ノ頭だろう。
八間山の山頂は右の平らな稜線の方向だがここからは見えていないと思われます。


同じ所から野反湖を眺める。


最後は急な階段を下って行きます。


堂岩山からの道と合流して登山口の駐車場には午後2時5分に帰り着いた。
およそ8時間の山歩きでした。



帰途、野反峠から野反湖を見る。
白砂山は見応え、登り応えのある立派な山だった。また堂岩山から白砂山までの稜線からの展望や八間山への笹の道の雰囲気もなかなかよかった。
後半は雲が多くて広闊な展望や色鮮やかな紅葉は見られなくて残念だったが欲を言えばきりがない。明日の天気に期待して今夜の宿に向かった。




コースタイム
往   野反湖(5:45)−シラビソ尾根(6:50)−水場(7:25-7:35)−堂岩山(8:05)−白砂山(9:15)
復   白砂山(10:05)−堂岩山手前分岐(11:10)−黒渋ノ頭(12:05)−八間山(12::40)−野反湖(14:05)

岩菅山に続く

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