銚子ヶ峰・三ノ峰
2010年(平成22年)6月5日

メ モ
今年は梅雨入りが例年より遅くなりそうでこの週末は晴れの予想となっていた。6月の晴れた空は平ヶ岳や三ノ峰の時のように秋晴れとは違った美しさがある。その青い空を求めて3年前に白山の南縦走路の起点である銚子ヶ峰に登ったが、期待したほどの好天気とはならず、また時間の関係で二ノ峰の手前で引き返した経緯があった。
それ以来、縦走路からの眺めが充分に得られなかったことや三ノ峰まで行かなかったことがずっと気になっていて、いつかはこの二つの目的を果たしたいと思っていた。この週末はそのためのまたとない機会と考えて4日の夜の10時半に再び三ノ峰目指して出かけることとした。
東海北陸道を走って石徹白の登山口に着いたのは5日の午前2時30分。走行距離は約280km。駐車場には車が1台だけ止めてあった。1時間ほど休んでから支度を始める。車の外に出て空を見上げると晴れて星が輝いてはいるが、北から南に向かって所々雲が流れているのが少し気になった。ようやく夜明けの気配がしてきた4時に三ノ峰目指して登山道に入って行った。


行 程

石徹白登山口
↓↑
石徹白大杉
↓↑
おたけり坂
↓↑
神鳩ノ宮避難小屋
↓↑
銚子ヶ峰
↓↑
一ノ峰
↓↑
二ノ峰
↓↑
三ノ峰

距離     :  16.3km
最大標高差: 1,168m
累積標高  : 1,529m
  





 
天 候

晴れ
(気象庁 : 過去の天気図) 

山行記録

 
 3年前と同じように、未明に石徹白登山口を出発。420段の石段を登って行く。


 
 暗闇の中の石徹白大杉


 
登り始めて小1時間ほどしてようやく朝日が昇り始めた。


おたけり坂から振り返ると、去年登った野伏ヶ岳(中央)が朝日を受けていた。右の山は薙刀山。


野伏ヶ岳の麓の平坦な台地は牧場跡。また野伏ヶ岳の背後には小白山が控えている。


おたけり坂を登ったあとは樹林の尾根の緩やかな登りが続く。
樹林が途切れたところから銚子ヶ峰の前衛峰が見えてくる。


 
3km地点を通過。


 
 3km地点から少しで神鳩ノ宮避難小屋に着く。居心地の良さそうな清潔な小屋。


小屋の近くから見た前衛峰


白山主稜線と合流して新緑の木々の中の道を行く。
登ってきた尾根上に神鳩ノ宮避難小屋の赤い屋根が見える。


 
4km地点を通過。3年前はこのあたりから霧に包まれてしまったが、今日のところはまだその気配はない。


 
 しかし右手の別山の山並みは完全に雲の中で、その方向から盛んに雲が流れてくる。
その雲に隠れた太陽のまわりには彩雲現象が生じていた。


銚子ヶ峰前衛峰の登りから白山主稜線を振り返る。
手前の尾根上に神鳩ノ宮避難小屋の赤い屋根が見える。


新緑に覆われた銚子ヶ峰の斜面。


 
 不思議な斑点のある母御石。ここを過ぎるとあと少しで銚子ヶ峰の一角に出る。


 
 前衛峰を越えて銚子ヶ峰へと続く笹原の道を行く。


 
 3年前とほぼ同じ6時35分に銚子ヶ峰に着く。誰もいない山頂でしばし休憩をとる。


 
 山頂は晴れているものの、三ノ峰から別山にかけては雲に覆われていて
残念ながら期待した眺めは得られなかった。


銚子ヶ峰から北の別山方面を見る。三ノ峰の山頂部は雲の中だ。


北の方とは違って南の空は晴れており、願教寺山から野伏ヶ岳まで続く白山の支脈もよく見えた。


ももすり岩からの眺め。一ノ峰、二ノ峰までは見えるが、三ノ峰は雲の中。
三ノ峰に着く頃までに晴れることを期待して出発する。


銚子ヶ峰は南北に長い峰で、一ノ峰との鞍部に下り立つまでにいくつかの小さなピークを越えて行かねばならない。
この写真はそのうちの一つのピークの下りから振り返ったもの。残雪を下って行く。


銚子ヶ峰の下りから一ノ峰を見る。


 
 一ノ峰との鞍部には6km地点の道標が立っている。


一ノ峰の頂上直下から振り返り見た銚子ヶ峰。


願教寺山から野伏ヶ岳へと続く白山支脈。


 
 一ノ峰山頂。別山は相変わらず雲の中だ。


 
 二ノ峰の後ろの三ノ峰に掛かる雲もなかなか取れない。


 
二ノ峰は頂上を通らずに過ぎる。


 
三ノ峰との鞍部にある水呑釈迦堂跡付近から見た三ノ峰。あの雪の斜面を登って行く。


三ノ峰の頂上直下の残雪は見た目ほど大したことはなく、登りに要した時間も20分くらいだったと思う。
三ノ峰避難小屋に着いたのは9時前だった。小屋の近くでしばらく天候の様子を伺っていると、
10分ほどして雲が切れ始め、残雪の山々が姿を現し始めた。写真は二ノ峰と銚子ヶ峰方面。


別山もようやくその全容を見せ始めた。


 
天候の回復を見て三ノ峰に登る。


 
 三ノ峰避難小屋を振り返る。9年前に一夜を過ごした小屋。


 
 9km地点でもある三ノ峰の山頂。雲の流れは完全には消え去らない。


全容を現した別山。左手後ろには御前ヶ峰などの白山の主峰群も姿を見せてきた。
(画像をクリックすると拡大されます)


白山主峰群。御前ヶ峰(右)と七倉山、四ッ塚山(左)。
御前ヶ峰の左の大汝峰は雲に遮られて見えていない。


三ノ峰から少し進んだところからの別山。時刻は9時半で、これからどうしようかと考えた。
別山を往復すると2時間半くらいは掛かるがこの時刻なら行けないことはない。
とりあえずもう少し先まで行って様子を見ることにした。


 
 三ノ峰を10分ほど下って登山道を見てみると、この先さらなる下りがあり、その後別山平までの急坂が認められた。
9年前に歩いている道だが、こんなに下りと登りがあることは忘れてしまっていた。


 
 天気も完全に晴れ上がる様子は見えない。
また大阪まで車を運転して帰ることを考えるとこのあたりが限界かなあ、と思い引き返すことにした。
少々重い足取りで三ノ峰を登り返す。


 
 戻って来た三ノ峰から惜しくも行けなかった別山に別れを告げる。


 
 三ノ峰を越えて避難小屋まで戻る。


 
 少しも変わっていない小屋の中の様子。
9年前のことを思い出しながら小屋をあとにして帰途に就いた。


三ノ峰から銚子ヶ峰目指して下って行く。白山主稜が大日ヶ岳まで延々と続いている。


 
8km地点から三ノ峰を振り返る。


 
 水呑釈迦堂跡で一休み。


水呑釈迦堂跡付近から別山を見る。


水呑釈迦堂跡付近からの三ノ峰。


水呑釈迦堂跡付近からの二ノ峰。


二ノ峰付近から赤兎山、大長山などの越前の山々。


二ノ峰の下りから一ノ峰と銚子ヶ峰。


一ノ峰から二ノ峰、三ノ峰と別山を振り返る。


 
 一ノ峰山頂


 
 一ノ峰の下りからの銚子ヶ峰


銚子ヶ峰の稜線で一ノ峰から別山までの山並みを振り返る。


銚子ヶ峰に戻ってきたのは12時過ぎだった。
疲労度もかなり高まってきたので、ここで少し休み、腹拵えをしてから下山の途につく。


 前衛峰から銚子ヶ峰と別山を振り返る。


 
 前衛峰を振り返る。


 
 南白山


 
 下山途中、おたけり坂で休憩をとったほかはひたすら下り続ける。
石徹白大杉も写真を撮ってすぐに立ち去った。


 
420段を下って登山口に戻ったのは午後の2時。このあと満天の湯で汗を流して帰途に就き、午後7時過ぎに帰宅。
別山まで行けなかったのは心残りだったが、三ノ峰まで行けたことで充分とすべきだろう。



コースタイム
往路  石徹白登山口(4:00)−おたけり坂(5:00)−神鳩ノ宮避難小屋(5:30−5:40)−銚子ヶ峰(6:35-6:45)
     −一ノ峰(7:30-7:40)−二ノ峰(8:15)−三ノ峰小屋(8:55−9:10)−三ノ峰(9:20)
復路  三ノ峰(10:05)−二ノ峰(10:45)−一ノ峰(11:10)−銚子ヶ峰(12:05-12:15)−鳩ノ宮避難小屋(12:55)
     −おたけり坂(13:15)−石徹白登山口(14:00)

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