御嶽山 2013年(平成25年)8月3日 |
駐車場を出て左に少し行くと道は右に折れて御嶽里宮へと向かう。 道標には飛騨頂上まで4.5km、剣ヶ峰まで5.5kmと書かれてあった。 またここの標高は1800m程度なので飛騨頂上まではちょうど1000mの登りとなる。 |
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嶽橋を渡ると御嶽里宮の鳥居があり、通り抜けて階段を登ると七福神の石像が並べてあった。 御嶽山とどういう関係があるのか分からないが七福神に見送られて先に進む。 |
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里宮から歩いてほどなく、仙人滝への道が分かれていたが先を急ぐため割愛する。 |
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緩い坂道を登ること50分弱で湯ノ花峠に近づく。 登山道には100mごとに写真のような標識が設けられてあった。ここまでで1.5km歩いたと言うことになる。 |
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5時50分に湯ノ花峠着。 濁河道は御嶽山の北西につけられているため、早朝の今はまだ日差しがない。 |
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しかし木々の間から眺めた摩利支天にはすでに日が差しており、その背後には雲一つない青空が広がっている。 |
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6時10分に蛙岩を通過。 登山道にはこのような木の階段も随所に設けられていた。 |
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6時20分にのぞき岩に着く。 道の脇の岩に立ってみると摩利支天が見えたが、他に何か見えるのだろうか? |
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のぞき岩から先も写真のような木道が続く。 傾斜はあまりきつくなく、休憩なしでゆっくりと登って行く。 |
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6時55分にお助け水に着く。標高は2450m。 地名とは裏腹に近くに水場らしきものは見あたらなかった。 |
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お助け水から10分ほど登って行くと左側の展望が開けた。 そばの岩に登って見てみると乗鞍岳や笠ヶ岳、黒部五郎岳、薬師岳などの北アルプスの山々が見渡せた。 本日最初の素晴らしい眺めをしばらく見入る。この先が楽しみです。 |
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やがて森林限界を抜けてハイマツの中の道となる。前方は継子岳の稜線。 |
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これまでほぼ一直線に登ってきた道は少し右に折れる。正面に摩利支天を見ながら登ってゆく。 |
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振り返ると一面の雲海の彼方に霊峰白山が浮かんでいた。 今朝駐車場で上空が白っぽいと思ったのはこの雲海のためだったのかも知れない。 |
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白山をアップ。 左の三ノ峰あたりから右へ別山を経て御前ヶ峰や大汝峰などの主峰群へと連なる。 |
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白い花(カラマツソウ?)咲く道を登る。 |
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ハイマツの斜面の彼方に摩利支天。 |
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つづら折りの道の途中に祀られていた石仏。 |
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やがて道は少し左に折れ、ほどなく前方の稜線上に五ノ池小屋の屋根が見えてきた。飛騨頂上まであと少し。 |
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右手には摩利支天が高く大きく聳えている。 |
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飛騨頂上に近づくと左手の砂礫の斜面一面にコマクサが咲いていた。 じっくり鑑賞するのは帰り道の楽しみにして先に進む。 |
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8時5分に飛騨頂上に着く。 |
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五ノ池小屋の前を通って稜線に立つと眼下に三ノ池が水面をキラキラと輝かせていた。 |
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長野県側も一面の雲海。その果てに蓼科山や八ヶ岳が浮かぶ。 |
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八ヶ岳の右には中央アルプスと南アルプスが重なる。 中央アルプスの三ノ沢岳の左には富士山の山頂部も見えた。 |
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山頂部の稜線越しに剣ヶ峰を望む。 |
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一息つく間もなく摩利支天に取り付く。 三千メートル近い稜線を吹く風はさすがに冷たく一気に汗が引く。 |
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摩利支天へ登る途中で継子岳を振り返る。眼下には五ノ池と山小屋と登ってきた道が見えます。 継子岳の背後には北アルプスの峰々が連なっている。 |
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摩利支天の稜線までもうすぐ。 |
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8時40分に摩利支天乗越に到着。剣ヶ峰が目の前に見える。 |
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乗越から摩利支天に向かう。行く手に見えるのは継母岳。 |
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乗越方面を振り返る。 |
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乗越から山頂までは岩場が続くトラバース道。途中、所々に高嶺の花が咲いていた。 写真はミヤマダイコンソウ、ヨツバシオガマ、オンタデなどの花々。オンタデのオンは御嶽山のおんらしい。 |
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8時55分に摩利支天山に到着。本日第一番目の目的を達成。 山頂は溶岩が固まった岩に覆われた狭いところだった。 |
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摩利支天山頂から濁河温泉を見る。右の方に駐車場も見えます。 |
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雲が沸き立つ前に山岳展望を開始。 まずは北西の彼方に白山を見る。三ノ峰から御前ヶ峰まで続くたおやかな山並み。 |
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白山主峰群を拡大。 鋭い山容の御前ヶ峰と剣ヶ峰、丸い大きな大汝峰、右端に七倉山。 |
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北には乗鞍岳と北アルプスの山々。 北ノ俣、薬師、黒部五郎、笠ヶ岳、剣、立山、水晶、鷲羽、槍、穂高、大天井、常念、蝶などが認められた。 |
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北アルプス(1) 左から北ノ俣、薬師、黒部五郎、笠、剣、立山、水晶、鷲羽。 |
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北アルプス(2) 乗鞍岳の右に槍ヶ岳。その右に穂高連峰。 |
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南東には中央アルプスとその背後に甲斐駒、仙丈、北岳、塩見、悪沢、赤石などの南アルプスの山並み。 三ノ沢岳の左には富士山も。 |
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世界遺産で賑わう富士山。 右は南アの塩見岳、手前は中アの三ノ沢岳。 |
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南には剣ヶ峰が間近かに聳える。 濁河から摩利支天まで約4時間。まともな休憩は取っていなかったのでここで腹ごしらえを兼ねて大休止をとる。 |
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摩利支天で休憩してから乗越に戻り、白竜小屋に降り立つ。 ここにはトイレもあった。 |
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白竜小屋から賽ノ河原に向かう。たくさんの石塚が積み上げられている。 |
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賽ノ河原を歩くうちに聞こえてくるのは「賽の河原地蔵和讃」の詩 ”一つ積んでは父のため 二つ積んでは母のため 三つ積んではふるさとの・・・” 幼くして命をなくした子供たちの悲しみが伝わってきます。 |
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賽ノ河原から一登りして辿り着いたところは二ノ池。雪解けの青い水が綺麗だった。 この池の標高は2900mで日本で一番高いところにある池だそうです。 |
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剣ヶ峰への途中で二ノ池を振り返る。 |
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剣ヶ峰へ登る途中で二ノ池、摩利支天、継子岳を振り返る。 10時を過ぎて遂に雲が湧いてきたようです。 |
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剣ヶ峰への道。このあたりが一番苦しかった。写真を撮って気を紛らわす。 |
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山頂は目前。頑張れ。 |
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山頂直下の階段。足が重くて数段登っては一休みといった状態だった。 |
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10時35分に剣ヶ峰に到着。42年振りで本日の第二の目的達成。安全登山のお参りをする。 |
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山頂は大勢の登山者で賑わっていたので、 三角点に触れて記念写真を撮って10分ほどで退散。 |
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二ノ池方面から続々と登山者が来る。 |
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王滝口からも数珠つなぎ。 |
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二ノ池、摩利支天、継子岳方面。雲に覆われるのも時間の問題だった。 |
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10時45分に山頂を辞して下山の途に就いた。 山頂でゆっくりできなかったので登山道から少し離れた二ノ池の畔で本日第2回目の大休止。 |
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疲れも少しとれたところで五ノ池に向かう。下る途中の道にはイワギキョウなどの花が咲いていた。 |
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これはチシマギキョウ。 |
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晴天下では珍しく雷鳥も見かけた。 |
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賽ノ河原と摩利支天。賽ノ河原は足早に通り抜ける。 |
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白竜小屋まで登り返した後は乗越には戻らず、巻き道を下ってゆくことにした。 青い水を湛えた三ノ池は天上のオアシスのようです。 |
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巻き道に咲いていたハクサンイチゲ。 |
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12時過ぎに五ノ池のある飛騨頂上に戻る。 本当はこのあと継子岳まで行きたかったが今回は諦めてここで休憩を兼ねてコマクサを鑑賞する。 本日第三番目の目的です。 |
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形はともかく、色は大変綺麗です。 |
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しかし日が陰ると鮮やかさもすこしダウン気味。 |
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コマクサの群落を一通り鑑賞してから濁河温泉に向かって帰途に就く。 摩利支天にもお別れです。 |
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下りは気分的には楽だが、疲れた足にはなかなか厳しい。 濁河温泉が遠くに見える。早く温泉につかりたい。 |
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日が差して明るくなった道を下ってゆく。 |
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湯ノ花峠から摩利支天を振り返る。 |
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ジョーズ岩。登りの時は足元ばかり見ていたので気が付かなかった。 |
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14時45分に濁河温泉に戻る。 |
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嶽橋の上から摩利支天を仰ぐ。 |
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市営露天風呂で汗を流したあと午後3時半に濁河温泉を出発。狭く曲がりくねった長い長い道を戻って行った。 途中で山頂部が雲に覆われた御嶽山を眺める。 帰りは国道41号から脇道に入り、東海北陸道の関ICから高速道路を走って家に帰ったのは午後9時前だった。 42年振りの御嶽山に念願の濁河温泉から登り、晴天のもとに展望を恣にした上にコマクサなどの花々を見ることができ、 下山後は温泉にも浸かって夏山を絵に描いたような山行でした。しかし濁河温泉までのアプローチの長さは少しきつかったです。 |
コースタイム |
往 濁河温泉(5:00)−湯ノ花峠(5:50)−のぞき岩(6:20)−お助け水(6:55)−飛騨頂上(8:05)−摩利支天(8:55-9:15) −二ノ池(10:00)−剣ヶ峰(10:35) 復 剣ヶ峰(10:45)−二ノ池(11:05-11:15)−飛騨頂上(12:10-12:30)−お助け水(13:10)−のぞき岩(13:40) −湯ノ花峠(14:00)−濁河温泉(14:45) |