入道ヶ岳
2014年(平成26年)1月24日


メ モ
昨冬、幸運にも鈴鹿の御在所岳や御池岳から富士山を眺めることができたので、今年も是非見てみたいと思って条件の良い日を探っていたところ24日が絶好の天気となりそうだった。しかし、御在所岳では新鮮味がないし、真冬では御池岳まで辿り着くのは難しそうだったので、眺めが良く手頃な山として入道ヶ岳に行くことにした。この山に登るのはイワクラ尾根から鎌尾根を経て鎌ヶ岳まで縦走したとき以来で7年ぶりになる。これまでの2回の山行は宮妻峡を起点としたが、今回は登山口までの路面の凍結の心配がない椿大神社を起点にして、北尾根を登って二本松尾根を下り神社に戻る周回コースを計画した。
早朝5時に家を出発し、新名神の土山SA で朝食をとって椿大神社に着いたのは6時半過ぎで、まわりは薄明るくなってきていた。朝が早いこともあり椿会館の前の広い駐車場には車は数台しか見られなかった。1年振りの富士山の展望を楽しみにして、入道ヶ岳に向かって椿大神社を7時に出発した。

行 程

椿大神社

北尾根

北ノ頭

      入道ヶ岳←→奥宮

二本松尾根

椿大神社

距離       :  7.9km
最大標高差  : 718m
累積標高    : 778m
  
天 候

快晴
 (気象庁 : 過去の天気図)  

山行記録

椿大神社の鳥居から左に行き、御幣川の支流沿いに進んでゆくと、前方に朝焼けの入道ヶ岳が見えた。山頂は大ガレの向こうでここからは見えていない。

10分ほどで愛宕社への登り口に着く。愛宕社までは鳥居を潜って階段を直登する。左側にある登山口からつづら折りに登る道もある。

愛宕社まで延々と続く階段。ちょうど朝日が当たり始めていた。
階段の直登は少しきつそうだったので左の登山道を登って行くことにした。

登ること10分ほどで愛宕社に着く。
鳥居の向こうから朝日が差し込んできて神々しい眺めです。

お社に安全登山を祈願する。この社は今から400年以上も前の天正年間に灰燼と化し、昭和60年に再興されたらしい。

愛宕社から先は普通の登山道になるが結構な急登が続く。ポイント2には7時40分ごろに着く。このあたりから雪が見られるようになった。

ポイント2から少しで送電塔に着く。
樹林越に雪を戴いた入道ヶ岳が見えた。まだまだ先は長い。

ほぼ10分おきにポイント3、4、5を通り過ぎて、8時15分に避難小屋に着いた。中を覗くと両側の壁沿いに腰掛けが設けられてあった。少し狭いが横になることもできそう。

8時20分ごろにポイント6を通過。落葉樹林帯に変わってまわりが明るくなる。

 
 晴れわたった青空の下の樹林帯を登る。霧氷が着いていたらさぞかし綺麗だろう。
しかし今日は真冬とは思えないほど暖かくなってきた。

このあたりの標高は600〜700m位だろうか。雪も増えてきて道を覆っているところもある。

8時40分にポイント7を通過。広い尾根の登りが続く。

 
やがて道は完全に雪に覆われてしまってアセビの林の中に入って行く。

  アセビのトンネルを抜けると頭上が明るくなりまわりが開ける。ポイント8には8時55分着。

 
 ポイント8付近からは展望が開けて鎌ヶ岳と御在所岳がよく見えた。

 
9時10分にポイント9に着く。前方に見えるのは北ノ頭。

 
 入道ヶ岳もだいぶ近くになり鳥居も見える。

9時20分に北ノ頭に到着。広い笹原はうっすらと雪に覆われていた。
遅まきながらスパッツを装着。

北ノ頭からの第一の眺めは何といっても鎌ヶ岳から御在所岳にかけての山並み。
左の水沢岳から続く鎌尾根の果てに鎌ヶ岳が聳える。その右には御在所岳。さらにその右遠くには釈迦ヶ岳。
また、水沢岳の左の水沢峠の奥に雨乞岳が見える。

 
 右手前に見えるのは雲母峰。

左に戻って、水沢峠(手前)の奥に雨乞岳。山頂部には樹林がないため稜線が真っ白。

 鎌ヶ岳と御在所岳。

釈迦ヶ岳遠望。右の白い山は竜ヶ岳方面

竜ヶ岳方面の右遠方にはうっすらと白山が見えた。
今日は快晴でよい天気だが、気温が高くて遠くの地平線あたりには霞がかかっている。

白山の右には北アルプスが幽かに見えた。
中央に穂高、右に乗鞍。

乗鞍岳の右には御嶽山。距離が近いため比較的よく見えた。

南にはこれから向かう入道ヶ岳の山頂が見える。
山頂に人影はなく今日の一番乗りかも知れない。

 
北ノ頭から入道ヶ岳までは5分ほどで行ける。途中で井戸谷コースを左に分けて雪道を行く。

  入道ヶ岳頂上に9時50分着。頂上に着いたあと最初にすることは山岳展望です。

 まずは来た方向を振り返ると鎌ヶ岳と御在所岳が立派です。
手前の稜線には右端に北ノ頭、左に奥宮の鳥居(写真では分からないが水沢岳の手前)が見える。

 
 南の方向には野登山から仙ヶ岳、宮指路岳の山並みが続く。
この入道ヶ岳からイワクラ尾根を経て連なる稜線で、新緑の頃か紅葉の時期に歩いてみたい。

 
 仙ヶ岳の双耳峰。
入道ヶ岳を含めてこのあたりの標高は千メートルに満たないが、個性のある山容と歴史を持つ山が多い。

 入道ヶ岳からの遮るもののない展望。
写真では分からないが、少し霞んだ彼方に白山から南アルプスまでの眺めが広がっている。

 
 中央アルプス遠望。
北(左)の木曽駒ヶ岳から宝剣岳、三ノ沢岳、檜尾岳、空木岳、南駒ヶ岳、越百山へと続く。

 
 その南には恵那山が大きくどっしりと横たわっている。
恵那山の左には南アルプスの仙丈ヶ岳、右には間ノ岳が見える(自信はありませんが)。
手前左は名古屋の高層ビル群。

 
さらに右には南アルプス南部の巨峰群。左から悪沢岳、赤石岳、聖岳、上河内岳。
富士山はさらにその右に見えるはずだが、南に行くほど太陽に近くなって霞みが濃くなり肉眼では認めることができなかった。
今日は絶好の天気と思ったが、200km以上の彼方の山が見えるのはやはり希有なことなのだろう。

 
 一とおりの山岳展望を終えて少し休憩してから奥宮に向かう。
写真は奥宮への道から鎌尾根と鎌ヶ岳を見たもの。

椿大神社奥宮。10時40分着。昭和41年に建立されたものが老朽化したため平成17年に再建されたもの。

奥宮から入道ヶ岳を見る。ここの標高は915mで入道ヶ岳よりも9m高い。

奥宮の先のイワクラ尾根を覗いてみたが、雪が深くてトレースもなかった。
もし行けそうであれば宮指路岳へ、とも思っていたが諦めて再び入道ヶ岳に向かうことにした。
写真は戻る途中から見た北ノ頭。

 再びの入道ヶ岳。申し分のないいい天気でした。
ここで今日最後の展望を楽しんでから11時25分に下山の途についた。

 
 直下から入道ヶ岳を振り返る。

 
 二本松尾根の上部から入道ヶ岳を振り返る。右は北ノ頭。

11時50分にポイント6を通過。

二本松尾根の避難小屋。北尾根の避難小屋よりは小さかった。

 
 ポイント5に12時5分に着く。ここで滝ヶ谷コース(左)が分岐する。

 
ポイント5からは尾根道と離れて山腹をトラバースしたり沢道を歩いたりする。まわりの木々も自然林から植林に変わってきた。

  12時35分にポイント1に着く。写真は下ってきた道を振り返ったもの。この先で広い河原を横切ると井戸谷コースと合流する。

 
井戸谷コースと合流したあとは舗装された車道を行く。

12時40分に北尾根登山口に戻ってきた。長いようで短かった今日の山歩きもいよいよお終いです。

椿大神社にお参りをしてから帰える途中で入道ヶ岳と鎌ヶ岳、御在所岳を見る。
今日は狙いどおりの好天気だったが、残念ながら肉眼では富士山を認めることができなかった。
3月ごろまではチャンスはあると思うので次の機会を待つことにしよう。


コースタイム
往  椿大神社(7:00)−北尾根登山口(7:10)−鉄塔(7:45)−避難小屋(8:15)−八合目(8:55)−北ノ頭(9:20-9:45)
    −入道ヶ岳(9:50-10:25)−奥宮(10:35)
復  奥宮(10:40)−入道ヶ岳(10:50-11:25)−五合目分岐(12:05)−北尾根登山口(12:40)−椿大神社(12:50)

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