ニセイカウシュッペ山
2014年(平成26年)7月5日


メ モ
暑寒別岳に登ったあと国道12号に戻り、食料などを買い出しして旭川鷹栖から比布北まで高速を走り愛別町の協和温泉に着いたのは日が暮れた午後の8時頃だった。予定より2時間ほど遅れることを事前に連絡してはいたが、暖かく迎え入れてくれて感じが良いところだった。部屋に案内してもらい、しばらくしてから食事に案内された。きのこが主体のご馳走で冷たいビールで喉を潤しながら美味しく頂いた。そのあと温泉に入って横になったのは10時を過ぎていた。
そして朝、目が醒めたのは4時前。外を見ると曇り空だった。支度をして4時半に一夜の宿をあとにして天塩岳の登山口に向かったが、途中で雨が降り出した。昨日の疲れもあり、天塩岳に登って夕方新千歳まで戻るのはちょっとしんどいかなあという不安があり、また天気も良くなかったので、今回は天塩岳は諦めて比較的短時間で登れそうなニセイカウシュッペ山に変更することにした。
Uターンして愛別に戻り、上川を経て国道273号で登山口に向かう。旭川紋別自動車道と2回交差してから右側を注意深く見ていくと”ニセイカウシュッペ登山口13.4km”と書かれた案内板があったのでそこを右折して林道に入っていった。

行 程

古川林道登山口
↓↑
見晴台
↓↑
ニセイカウシュッペ山

距離     : 11.2km
最大標高差: 736m
累積標高  : 750m
  




天 候

曇り
  (気象庁 : 過去の天気図)

山行記録

1泊した協和温泉。まだ寝静まっている早朝の4時半に出発した。


国道273号から林道に入る。
写真は林道から国道を撮ったもので、上川は左の方向。


2kmほど走って分岐を右へ。
登山口まで11.4kmと書かれている。


未舗装の道をしばらく走って行くとゲートがあった。
事前に聞いておいた鍵の番号を合わせて扉を開け、車を移動してから扉を閉めて登山口に向かった。


未舗装の道は昨日の南暑寒荘への道とよく似ていたが、
排水のためか短い間隔で道を横断して溝が掘られているため走行性が悪かったのが難点だった。
登山口には6時35分に着く。すでに4、5台の車が止まっていた。
支度をしてから登山届に記入して出発したのは6時55分だった。


はじめのうちは幅も広く勾配も少ない歩きやすい道。
しかし曇り空のため木々の緑は冴えない。


1時間ほど登って行くと”あと3km”と書かれた道標があった。
同じものが5kmから1kmごとに立てられていた。このあたりからまわりは霧に包まれた灌木帯になる。


道端にはいろいろなお花が咲いています。これは、・・・・オウレン。

言わずと知れたゴゼンタチバナ。

・・・・・。

アオノツガザクラも咲いていました。
白い花が多い。

8時40分に”あと2km”地点を通過。霧は相変わらず。


”あと2km”地点から見晴台までは一歩きの距離。
しかしあいにくの霧で何も見えない。


見晴台での状態で、さすがに今日は展望はダメかも知れないと思ってしばらく行くと、
行く手の霧が晴れて鋭いピークが見えてきた。
地図を見ると無名のピークのようだが、天候の回復に少し期待が持てそうな気がしてきた。


そこからしばらく登って振り返ると歩いてきた尾根が見えた。


 道は先ほど見えた無名のピークの斜面を横切って霧がまとわりつく大槍を見ながら高度を上げて行く。
行く手左下は雪を残した茅刈別第三支川の源流地帯。やがては石狩川に合流する。


 
一瞬、霧が晴れた大槍。


ニセイカウシュッペの頂も見えてきた。


 
 大槍の巻き道は花の道だった。写真はハクサンイチゲの群落。


 
 ハクサンイチゲ


 
 エゾコザクラの小群落


 
 エゾコザクラ


 
 ”あと1km”地点を通過。


 
 そこから少し行くと”ニセ登山路”と書かれた道標があった。
大槍への分岐点だが、一瞬この道がニセならどれが本物の道かなと思いました。


エゾノツガザクラの群落。

エゾノツガザクラ。代表的な高山植物の一つです。

イソツツジも沢山咲いていました。

高山植物の代表格チングルマ。

 
 花の道を歩いて辿り着いた前山との鞍部からニセイカウシュッペ山を仰ぎ見る。
あと一登り。


 
9時45分にニセイカウシュッペ山頂に到着。
昨日と比べるとあっけない登りだった。


 
 三角点のある山頂から東の方を見ると、山頂より少し高そうなところがあったので行ってみた。
やはりこちらの方が少し高かいかな。


まわりが白一色の山頂でも時折霧が切れて思わぬ展望を得られるときがある。
この時も一瞬霧が晴れて、大槍やその右の無名のピークの斜面を横切って続く登山道が認められた。


その左に前山の斜面を横切る道も見える。
このニセイカウシュッペ山への登山道は実に単純明快で、登山口から山頂までクロソイド曲線を描くように付けられている。
また途中にあるピークはすべてその山腹を巻いて下りや登り返しがほとんどなく実に登りやすい。



 
 最高点と思われるところからは、沸き立つ雲の間から比麻良山方面の山々が見えた。


 
 特に目を引いたのは、通称アンギラスと呼ばれる鋸状の岩峰からなる無名のピークだ。
今日は時間がないのでダメだが、今後もし再びこの山に来ることがあったら是非とも登ってみたいピークだ。


 
 山頂で45分ほど過ごしたが、人も増えてきたので10時半に下山の途につく。
来た道を坦々と下って行き無名のピークを巻いて行くと左に特徴ある岩峰が見えた。
あれが大槍から続く尾根上にある小槍に違いない。


 
 尾根道を下って行く。
下の方は晴れてきているようだった。


 
 見晴台の手前で無名峰を振り返る。


 
 戻ってきた見晴台からは山頂付近が雲に覆われた大雪山を望むことができた。
ニセイカウシュッペ山からの展望の目玉はこの大雪山なので、その片鱗でも見ることができたことに一応満足する。


 
無名峰と雲に包まれたニセイカウシュッペ山を振り返る。


 
 見晴台からもう少し下ったところから見た大雪山。


 
 登山口まであと500m地点。
登りやすく花と展望が素晴らしい人気の山だけあって、下るときは多くの登山者とすれ違った。


 
 12時40分に登山口に戻る。ほぼ予定どおりの時間だった。
このあと新千歳に向かって帰途につく。途中、旭川で温泉に浸かり、さっぱりしたところで旭川鷹栖から岩見沢まで高速を走った。
岩見沢から新千歳までは約1時間、本州では見られない広大な石狩平野を眺めながらレンタカーの営業所に着いた。総走行距離約540km。
復路の飛行機はやはり遅れて関空には午後11時前に到着。
駐車しておいた車で家に帰り着いたのは日付が変わって間もなくだった。



コースタイム
往  古川林道登山口(6:50)−見晴台(8:45)−ニセイカウシュッペ山(9:45)
復  ニセイカウシュッペ山(10:30)−見晴台(11:20)−古川林道登山口(12:40)


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