経ヶ岳 2014年(平成26年)6月20日 |
メ モ | 今年の梅雨入りは予想よりも早くて近畿地方は6月4日だった。例年ならまだ梅雨の影響が少ないこの時期に東北か北海道の山に行くつもりでいたが、今年は北日本方面も雨の日が多いようで機会を窺っているうちに適期の中旬も過ぎてしまった。そこで今年の6月は比較的近場の山に行くことにし、いろいろ考えた末北陸の経ヶ岳を選んだ。先月登った平家岳から眺めた山容がなかなか立派であったことや、未踏の山であったこと、間近に白山の展望が期待できることなどがその理由だった。 20日の午前1時に家を出発し、北陸道の福井ICを目指す。途中、今庄あたりでは結構強い雨が降っていたが、福井ICを出て国道158号を大野に向かうあたりでは雨は止んでいた。大野市街を通り抜けて、県道26号を行く頃にはまわりは明るくなり、行く手に経ヶ岳方面の山々が見えてきた。六呂師集落センターの手前から法恩寺林道に入り、舗装された道を辿って4時35分に登山口のある展望台に到着した。走行距離は約250km。 駐車場には車はなく一番乗りだった。未明には雨が降っていたらしく路面は濡れていたが、空は雲が切れ始めていて天気は回復傾向のようだった。綺麗に晴れ上がることを期待して5時に駐車場を出発した。 |
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行 程 展望台登山口 ↓↑ 保月山 ↓↑ 杓子岳 ↓↑ 中岳 ↓↑ 経ヶ岳
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天 候 晴れ時々曇り |
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(気象庁 : 過去の天気図) | |||
登山口のある展望台。雨は上がり天気は回復してきている。 |
展望台からの眺め。眼下に大野盆地が広がる。左後方には荒島岳が見える。 晴れ始めてはいるが少し靄がかかっているようで今日は遠くの眺めは無理かも知れない。 |
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展望台から数分先に進むと登山口がある。ここの標高は900mほどで、1625mの山頂までの標高差は700m余り。 |
はじめのうちは平坦な道。 |
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やがて尾根の稜線に向かって急登となる。 岩と根っこが濡れていて滑りやすい。気をつけなければ。 |
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登山口から15分ほどで尾根の稜線に出る。出迎えてくれたのは一輪の白いササユリ。 |
登山道脇にはヤマボウシの花も沢山咲いていた。 |
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5時40分に少し開けたところにつく。 その中央には”アダムとイブ”と書かれた木があった。ブナとミズナラの木が寄り添うようにして立っている。 この登山道の名物のようです。名前には少し違和感があるが・・・。 |
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まだ日が差さない樹林の中の道を登り続けること約1時間。 前方が明るくなり、一番目のピークの保月山に近づく。 |
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6時5分に保月山に到着。ようやく朝日が昇ってきたところのようだった。 まわりは樹林に囲まれていて眺めは良くない。 |
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保月山で10分ほど休んでから先に進む。 保月山から次のピークの杓子岳までは小さな起伏の多い変化に富んだ道となる。 写真は保月山から下る途中で見た杓子岳から中岳にかけての稜線。 経ヶ岳はあの稜線の向こう。まだまだ先は長いなあ。 |
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痩せ尾根の稜線付近にもブナの大木が茂る。 |
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このような梯子も何ヶ所かあります。 |
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登山道脇の花 |
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尾根の途中から経ヶ岳を望む。左の丸い頂は中岳。 |
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杓子岳直下から保月山を振り返る。 保月山からここまでなかなか登り応えのある道だった。 |
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7時5分に杓子岳に着く。(ただし山名表示板などはなし) 正面に逆光の下、経ヶ岳の全容が見える。 |
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杓子岳から南側を見る。 左に荒島岳、靄っていて断定できませんが中央遠くには能郷白山?右に銀杏峰と部子山? 手前は大野盆地。 |
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荒島岳をアップ。 こうして見ると独立峰でなかなか立派な山容です。 |
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能郷白山方面。 |
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杓子岳頂上での展望を終えて、右手前方に経ヶ岳を見ながら中岳に向かう。 杓子岳から中岳まではこれまでと一転して笹原の中の緩い起伏の道となる。 |
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中岳に向かう笹原の中には早咲きのニッコウキスゲを何輪か見ることができた。 早朝のためか、まだ開ききっていません。 堅い蕾のものも沢山あった。あと1週間くらい先が見頃かも。 |
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中岳直下から杓子岳を振り返る。左遠くには荒島岳。 今日は遠くの見通しが悪く、遠景の主役は荒島岳だ。 |
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7時25分に中岳着。ここにも山名表示板などはなかった。 |
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中岳から杓子岳と保月山を振り返る。 保月山直下から遙か遠くに高く望まれたこの中岳まで1時間あまりだった。 |
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中岳から経ヶ岳を見る。 ここから鞍部の切窓まで一旦100mほど下り、そのあと経ヶ岳まで250mほど登り返すことになる。 最後の関門だが、先月の平家岳に比べれば疲労度も小さいし大した問題はないだろう。 |
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中岳から下って樹林帯に入る。 |
樹林帯を抜けると切窓に着く。右に踏み後があるが火口跡に行くことができるのだろうか? |
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切窓から少し登って中岳と杓子岳を振り返る。 平家岳の時と比べると大した問題はないはずだったが、 未明の雨で濡れた下草と丈の高い笹の中を登るため、全身濡れ鼠となった。 今更どうしようもないのでそのまま進む。 |
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荒島岳を見る。少し雲が湧いてきたようだ。 |
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中岳と杓子岳を振り返る。 このあたりは切窓から山頂までの道半ばと言ったところか? |
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同じところから山頂を見上げる。 |
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山頂から続く稜線と火口原。 だいぶ雲が湧いてきたようで、山頂からの眺めは望み薄かも知れない。 |
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眼下に火口原と右に杓子岳。遠くに荒島岳。 |
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あと一登りで頂上。 |
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辿り着いた山頂から中岳と杓子岳を振り返る。 中岳の後ろに僅かに保月山の山頂が見えている。 |
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経ヶ岳山頂に辿り着いたのは8時35分。朝からの靄と沸き立つ雲で残念ながら遠くの眺めはありませんでした。 |
この山の三角点は山頂から深い藪をかき分けて赤兎山方面へ少し行ったところにあった。 |
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三角点からさらに進んでゆくと前方が開けて大長山と赤兎山が見えた。 白山はその向こうに横たわるが今日は残念ながらその全貌を見ることはできなかった。 |
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大長山をアップ。手前は大舟山。 遠くに雪を残した白山がぼんやりと見える |
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赤兎山。 4年前にこの赤兎山と大長山に登ったときも梅雨時で天気は良くなく、白山を眺めることはできなかった。 今日の経ヶ岳を含めていつか再訪したい山々です。 |
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1時間ほど山頂を独り占めしてから帰途につく。この付近の上空にも雲が湧いてきて山肌に影を落とし始めた。 |
帰途は切窓まで下り、中岳に登り返す。 |
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杓子岳に戻る。 杓子岳からは東の方向に幽かに野伏ヶ岳を見ることができた。 |
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野伏ヶ岳と小白山をアップ。 |
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杓子岳から保月山に向かう途中で中岳と経ヶ岳を振り返る。 |
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保月山まで戻る。 |
保月山から経ヶ岳を見る。 |
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保月山から下って行く。 |
12時10分に登山口に戻る。 今日出会った登山者は帰路切窓付近ですれ違った3人のみで、本当に静かな山歩きだった。 |
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帰途、経ヶ岳を振り返る。 梅雨の晴れ間を狙って来たが、第一の目的である白山を望むことができなかったのは残念だった。 しかし保月山から杓子岳を経て中岳までは急峻な痩せ尾根と展望の開けた笹原が続く変化に富んだ楽しい道だった。 次は季節を変えて訪れることにしよう。 |
コースタイム |
往 展望台登山口(5:05)−保月山(6:05-6:15)−杓子岳(7:05-7:10)−中岳(7:25-7:35)−経ヶ岳(8:35) 復 経ヶ岳(9:45)−中岳(10:25)−杓子岳(10:45-10:55)−保月山(11:25)−展望台登山口(12:10) |