|
|
|
青崩(あおげ)道の登山口へは、国道309号の水越トンネル手前で旧道に入り、右手にある公衆トイレの横の階段を登って行く。ここで下山してきた人とすれ違う。
|
|
公衆トイレの横の階段を登って車道を左に少し行くと右手に登山口がある。ここでも下山してくる人とすれ違った。
ここは標高400mほどのところ。山頂まで700m余りの登りとなる。
|
|
|
|
登山道の坂は階段状に整備されている。始めはそこそこの登りが続く。
途中で下山してくる人たちとすれ違う。4、5人はいただろうか。
|
|
40分ほども登りを続けてようやく傾斜も緩くなる。
しかし道は相変わらず植林の中に続いており、まわりの雰囲気にも変化がない。
|
|
|
|
途中で水分道や二河原辺道と合流しながら坦々と登り続けて午前8時15分にセトに着く。ここは峠のようなところで右からの黒栂谷道と合流する。
|
|
セトに設置されている道標。青崩から85分。頂上まで40分と書かれている。青崩からここま75分かかっているのでほぼコースタイムどおりかな。
|
|
|
|
セトを過ぎると雪道となってくる。今日の気温はそれほど低くないので凍り付いている様子はない。一応アイゼンは持ってきたが使うほどでもなさそう。
|
|
階段のところでは滑らないように特に注意する必要がある。
ここはセトから25分ほどのところで階段の前方に空が見えてきた。頂上は近そうだ。
|
|
|
|
植林帯を抜けると青空が見えて一気に冬山の雰囲気がしてくる。ここを登り詰めると頂上だ。
|
|
セトから35分で8時55分に金剛山山頂に到着。
青崩道は植林の中の道のため途中の展望は殆どなかった。頂上に着いて一気にまわりが開けて明るい気分になる。
|
|
金剛山の最高点は葛木神社の境内にあり神域となっているため立ち入り出来ないので、
ここ国見城跡が一般的には山頂と言うことになっている。ここからは西側の展望が開けている。
写真は関西国際空港方面。左端にりんくうゲートタワービルが見える。
|
|
これは北西の富田林方面の眺め。中央にPLタワーが見えます。
|
|
PLタワーは正式には「超宗派万国戦争犠牲者慰霊大平和祈念塔」と言い、その高さは180mあるそうです。
|
|
展望と休憩を兼ねて山頂で20分ほど過ごしてから葛城山に向かう。
その前に金剛山の名の元となった転法輪寺にお参りをしておかなくては・・・。
|
|
金剛山には32年前に千早城址から登っているが、当時の記憶は殆どない。
この転法輪寺にも寄ったかどうか定かでないので今日は是非ともお参りをしておこう。
|
|
|
|
転法輪寺は修験道の開祖とされる役小角が開いたといわれている。
その山号は金剛山。本堂へ向かう道で不動明王が出迎えてくれます。
|
|
不動明王の前で真言を七回唱えよと書かれている。
意味は分かりませんが舌を縺れさせながら唱えました。
|
|
|
|
お参りをしてから左に行き、雪の道を進んで行くとブナ林と書かれたところに出た。
金剛山にもこんな立派なブナがあるんだと眺め入りました。
|
|
その傍らには立派な仁王杉が立っていた。
樹齢五百年とのこと。戦国時代ですな。
|
|
|
|
雪が凍り付いた車道の端を滑らないようにゆっくりと下って行くと一ノ鳥居に着く。(写真は振り返り見たもの)
|
|
葛城山へは鳥居を通り抜けて左の道(ダイアモンドトレイル)に入って行く。
|
|
|
|
しばらく行くと道は下りになり急な階段が続く。アイゼンをつけるほどでもないが、用心して慎重に下って行く。
|
|
しばらく下りが続いたあとは雪も消えて平坦な道となる。樹林の中の変化のない道を坦々と行く。時折水越峠方面からやってくる人とすれ違う。
|
|
|
|
水越峠まで3Kmの地点。時刻は10時5分。
|
|
10時15分にこのルートで唯一展望の開けたところに着く。水越峠まで2.6km。
|
|
奈良盆地飛鳥方面の眺め。
少し霞んでいるが、左には耳成、畝傍、天香具山の大和三山が見えます。この一帯は古代日本の政治・文化の中心地だった。
盆地の中央に建設中の道は大和御所道路。
|
|
|
|
展望台からは急な下りが10分ほど続く。やがて左に東屋を見て橋で沢を渡ると車道に出る。時刻は10時半。ここから葛城山まで4.5kmと書かれていた。
|
|
車道の途中には”金剛の水”と書かれた水場があった。休憩している人もいたが私はパスして峠に向かう。
|
|
峠に向かう道から金剛山を振り返る。
|
|
水越峠付近から頭上に葛城山を見る。
かなり急な山容で頂上は見えていない。登りもきつそう。
|
|
|
|
10時55分に水越峠に着く。写真は歩いてきた車道を振り返り見たもの。
|
|
一旦旧道に出て少し先に行くと葛城山への登山口がある。道の脇には沢山の車が止めてあった。
峠の標高はおよそ500m。標高959mの葛城山までは2.5kmあり500m弱の登り。1時間半くらいが目安かな。
|
|
|
|
しばらく人工的な沢沿いの道が続いたあとは石の階段の急登となり、それが終わったあとも急登は延々と続いた。
|
|
30分ほど急登を続けると道は平坦になり、休憩適地があったので少し休んで腹拵えをする。
|
|
|
|
休憩したあとも急登は続く。金剛山の登りと違ってこの山の登りは急だ。その分早く高度を稼ぐことができてよい面もあるがなかなかしんどいです。ここまで峠から1.1kmで1時間ほど。ここから山頂まであと1.4km。
|
|
きつい登りもようやく終わって傾斜も緩くなってきた。右手の樹林の間からは台高や大峰などの遠くの山々が垣間見える。山頂での展望を期待してついつい足早になる。
|
|
山頂に向かう途中で登山道から少し外れたところにパラグライダーの離陸場があり、
そこからは金剛山から下るときに見た景色に加えて台高山脈北部の山々もよく見えた。
時刻は正午を過ぎているが霞が薄くなり午前中よりも眺めがよくなっている。
|
|
これは台高北部の山並み。
右端の鋭い山容の山は白鬚岳。ずっと左の台形の山の左に頭を出しているのは池木屋山、その左に木ノ実矢塚と薊岳、
さらに明神岳、明神平、水無山、国見山と続く。(確たる自信はありませんが・・・)
|
|
高見山(右)と三峰山(左)
|
|
パラグライダー離陸場から少し先に進むと葛城山山頂のつつじ園の下に出た。
樹林もなくなり春のような暖かい日差しを受けながら登って行き、つつじ園の上部に辿り着いて振り返ると
眼前に大峰山脈の雄大な眺めが広がっていた。
|
|
大峰北部の山々。
山上ヶ岳や大普賢岳、稲村ヶ岳などの山々が連なる。
|
|
大峰山の核心部。
弥山、八経ヶ岳、明星ヶ岳、仏生嶽、孔雀岳、釈迦ヶ岳などが続く。
|
|
その右には大峰最南部や紀伊半島の山々が波打つように連なっている。
しかし目立った山もなく個々の山名は同定しがたいです。
|
|
南には先程までいた金剛山。
その右には和歌山県との境を構成する山々が続く。
|
|
県境付近には岩湧山や和泉葛城山などの山があるが不案内のため分かりません。
岩湧山には遠い昔、中学生か高校生の頃登った記憶がある。
|
|
つつじ園からの眺めを堪能して最終目的地の葛城山山頂に着いたのは12時50分ごろだった。
金剛山と違ってここからは360度の展望が広がる。
|
|
山頂付近から台高、大峰以外の北東から北西にかけての山々を眺める。
まず北東には鈴鹿の鎌ヶ岳、御在所岳、雨乞岳など。(確信は持てませんが)
|
|
その左には長大な頂きの御池岳や鈴ヶ岳。(これも確かではありません)
|
|
北には山頂部が白くなった伊吹山。
手前の若草山を基にして方向を確認しましたのでこれは間違いないと思います。
|
|
伊吹山の左には比良の山々。武奈ヶ岳や蓬莱山が見えています。
左手前の平らな山は比叡山かな?
|
|
北西には六甲山。
今日は春のような無風快晴の天気で、標高の低いところは少し霞がかかっている。
|
|
最後に大阪都心部。
左にあべのハルカス、中央右寄りに梅田の高層ビル(梅田スカイビル、グランフロント大阪、阪急百貨店など)、
右端には大阪城がビルの間から顔を覗かせています(画像をクリックすると拡大されます)。
|
|
|
|
予想以上の眺めに満足して午後1時15分に山頂を辞し帰途についた。
帰路の天狗谷道へは、ロープウェイの駅への道を辿って行き、白樺食堂を過ぎて少し行ったところで道標にしたがって青崩に向かう左の道に入ります。
|
|
幅の広い道を進んで行くと天狗谷道への分岐点があり、道標どおり左の谷道へと向かいます。
|
|
|
|
あとは迷うこともない道となる。薄暗い谷間からいつしか尾根道に変わりドンドン下って行きます。
|
|
天狗谷道分岐点から25分で尾根道も終わり天狗谷へと下って行く。
|
|
|
|
10分ほどで天狗谷に下り立つ。そこには小さな沢が流れており水場となっていた。喉を潤してから谷を下って行く。途中には鎖場もあった。
|
|
小さな谷を10分ほども下って行くと道は平坦となり谷道も終わりに近づく。
|
|
|
|
ほどなく樹林を抜け出て舗装された下り道となる。車道を5分ほど下って写真のように折り返して行く。(左から下ってきて右の道へと折り返す)
|
|
折り返し点から数分で国道309号上の橋を渡る。下に今朝出発した旧道と公衆トイレが見える。車に戻ったのは午後2時25分。およそ7時間半の天気と展望に恵まれた山歩きでした。
|