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広極院の駐車場を5時20分に出発。
それにしても早朝にもかかわらず駐車場が満車とはどういうことなのか。
車のナンバーを見ると結構遠くから来ているようだった。車内には人はいなかった。
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広極院。
神坂峠を越える旅人のために最澄上人が建てた無料の宿泊所だったようです。
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車道を10分ほど歩いて行くと大勢の人がカメラを構えていた。車の持ち主さん達の目的は向こうにある桜の木の写真撮影だった。
案内板によるとこの桜は”駒つなぎの桜”と呼ばれていて義経伝説と関係があるとされていた。
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朝日が桜にあたる時がシャッターチャンスらしいが、ゆっくりもしておれないので先に進む。
道はここから車道を離れて樹林の中に入って行く。道端の道標には”古代東山道”と書かれてあった。
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この道の途中には姿見の池や朝日松、暮白の滝などという史跡や名勝があり、万葉浪漫コースとも書かれていた。
神坂神社も近くになり階段を登って行くと櫓のようなものが建っていた。暮白の滝の展望台のようです。
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駐車場から35分ほど掛かって5時55分に神坂神社に到着。
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このような山中にもかかわらず、この神社が祀っているのは海の神様とのことだった。
なぜ海の神様なのか創建時期とともに明らかでないらしい。
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神社の脇で朝食をとってから6時5分に山歩きを始める。
登山口には今日歩くコースを含めた案内図が建ててあった(写真をクリックすると案内図)。
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歩き始めてしばらく行くと車道に出る。左に行くとブナコース、右に行くとカラマツコース。
今日は距離の短いカラマツコースを行くことにした。
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1471mピークまでは基本的に樹林の中のつづら折りの道となる。
針葉樹や落葉樹の中をひたすら登り続ける。
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神社から1時間ほど登って行くとようやく急登も終わりに近づく。
まわりにはこのコースの呼び名となっているカラマツが見られるようになる。
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カラマツのあとはダケカンバ?の林。
これまで見たダケカンバは曲がりくねっているものが多かったが、ここのは真っ直ぐな木だ。
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いつの間にか1471mピークを過ぎて緩く下って行くとブナコースと合流する。
道標には富士見台高原口と書かれてあった。7時10分着。ここで一休みする。
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富士見台高原口からはきつい登りもなく、池ノ平あたりからは神坂山の山腹を巻いて行く平坦な道となる。
所々で樹林が途切れ、そこからはなかなかいい雰囲気の眺めが目の前に広がる。
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モミの木が1本立つ”一本立”や樹林の中の”千本立”などを過ぎて巻き道を坦々と進む。
やがて木々の間から山頂の一部が見えてきた。神坂峠の北側にある主稜線上の1710mピークのようだ。
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神社からちょうど2時間掛かって萬岳荘に到着。
立派な山小屋だがまだ営業はしていない。
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少し休憩してから富士見台を目指す。行く手に雪を残した稜線が見えてきた。
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小屋から10分ほどで中央アルプスから恵那山まで続く稜線上に立つ。
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目指す富士見台は丸いあの頂だろうか?
広闊な展望を期待して先に進む。
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振り返ると主稜線上の1710mピークの背後から恵那山が姿を見せてきた。
想像を越えた大きな山容だった。
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バンガローのような神坂小屋。
目指す富士見台は左の丸いピークではなく雪を残した右奥のピークのようだ。
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道は小屋から左に折れて丸いピークとの鞍部に続く。
富士見台の向こうに中央アルプスが見えてきた。
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鞍部から富士見台に向かう。左手には御嶽山と乗鞍岳が見える。
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小屋から30分掛かって8時40分に標高1739mの富士見台山頂に到着。広々とした眺めの良いところだった。
少し雲が湧いてきているようなのでとりあえず周囲の展望を開始する。
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まず振り返り見れば、歩いてきた笹原の彼方に恵那山が膨大な姿を見せている。
神坂峠から主稜線(正面右手の尾根)を辿って行くルートがあるが、なかなか歩き応えがありそうだ。
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北の彼方には日本アルプスが居並ぶ。左から、御嶽山、乗鞍岳。
しかし槍・穂高を始めとする北アルプスの峰々は残念ながら肉眼では確認できなかった。
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右に目を移すと中央アルプス。
この富士見台まで一本の稜線で繋がっている。
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さらに右手には南アルプスが連なるが、日の光と湧き立つ雲で稜線は明確には確認できなかった。
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元に戻って御嶽山をアップ。
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中央アルプスの白銀の峰々
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中央アルプス北部。
左から木曽前岳と3月に歩いた木曽駒ヶ岳、中岳、宝剣岳。そして手前に三ノ沢岳。
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中央アルプス南部の空木岳と南駒ヶ岳。
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中央アルプスの左手前には南木曽岳。一度行ってみたい山の一つ。
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眼下には中央道がはっきりと見えた。
恵那山トンネルは恵那山の直下ではなくこの富士見台と神坂山の直下を通っている。
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南には神坂山(左)や1700mピーク(中央のなだらかなところ)、1710mピーク(右)などの頂きが点在している。
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50分ほど過ごしたあと富士見台にお別れをして神坂山に向かう。
途中で最初富士見台と間違えた丸いピークから富士見台を振り返る。
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同じピークからの南望。
左遠くに神坂山、その手前になだらかな1700mピーク、右に主稜線上の1710mピーク。
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恵那山。神坂峠から続く長大な尾根がよく分かる。
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神坂小屋まで戻ってから神坂山に向かう。
写真は途中の1700mピークから富士見台を振り返り見たもの。雪を残した稜線の形がなかなかよい。
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1700mピークからの神坂山。
神坂山はは主稜線から分岐した支脈上にある。
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神坂山に向かう途中で恵那山を見る。右は1710mピーク。
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神坂山へ登る途中で富士見台を振り返る。左は1710mピーク。
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10時5分に神坂山に到着。しかし富士見台ほど眺めは良くなく、居心地も劣ります。
神坂山からは直接萬岳荘に下る道があるが、南アルプス方面の眺めも少しよくなってきたので
再び1700mピークを越えて神坂小屋まで戻ることにした。
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1700mピークから南アルプスを望む。以下望遠で撮影。
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左から甲斐駒ヶ岳と仙丈ヶ岳。
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北岳、間ノ岳、農鳥岳の白峰三山と右に塩見岳。
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少し分かりにくいが、左から悪沢・荒川岳、赤石岳、聖岳、上河内岳。
何とか南アルプスの山々が確認でき、この山行の目的もほぼ達成したので下山の途につくことにした。
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稜線から萬岳荘に下る地点から見た神坂山。
右に萬岳荘も見える。
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11時5分に萬岳荘に戻る。立派な建物です。 帰途神坂峠に寄ろうか迷ったが、この山にはまた秋の季節に来てみたいと思ったので
峠にはその時に行くことにして今日はこのまま帰途についた。
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恵那山ともお別れ。
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カラマツ林の中を坦々と下る。
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11時45分に富士見台高原口に戻る。
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富士見台高原口から見た神坂峠方面の眺め。
右のピークは1710mピークの南の小ピークと思われる。
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桧の植林帯を下って行く。
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12時に神坂神社に到着。
山頂付近では何人かの登山者に出会ったが皆さん神坂峠から来られたようで、
今日神坂神社から登ったのはどうやら私一人のようだった。
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”駒つなぎの桜”。
樹齢はいくつなのだろうか。思いがけず見ることができた立派な桜だった。
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13時5分に広極院に戻る。
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駐車場は相変わらず満車状態だった。
今日は多少雲があったものの天気は上々で展望もまずまずだったが、
それにも増して笹原に覆われた開放的な山頂部の様子は期待以上のものだった。また紅葉の季節に訪れよう。
13時15分に駐車場を出発し、250kmの往路を戻って家に着いたのは夕方の5時前だった。
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