高見山 2007年(平成19年)1月14日 |
メ モ | 今年の初山行は霧氷で名高い高見山とした。この山に初めて登ったのは7年前の3月で、山頂付近にはまだ残雪はあったものの既に霧氷のシーズンは過ぎており、人気のない山頂から春霞の彼方に大峰山や具留尊山などが望まれたのどかな山行だった。その後もいつかは霧氷を見にこの山に行きたいと思っていたが、なかなか機会がなくて今日に至った。 弱い冬型の気圧配置が緩んで晴天になるとの予報を信じて日曜日の未明に家を出発し、7時過ぎに東吉野村の杉谷に着いた。この前と同じく、国道の脇に車を止めて支度をして出発する。生憎の曇り空ではあるがそのうち晴れてくるだろうと例によって希望的観測をする。国道沿いに少し行くと、左手の民家の横に高見山の登山口がある。かつては伊勢南街道だった登山道は杉林の中を“古市”や“虱とり”といった往時を偲ぶ旧跡を通って小峠まで続く。小峠まで来ると急に風が出てきて寒くなったので防寒着を着ける。期待していた天気は一向に回復の気配はない。 小峠の鳥居を潜るとこれまでとは打って変わって急登が始まる。奥美濃の山々に勝るとも劣らない急な登りで、このルートの中で最もきついところだ。やがて乳岩の案内板がある、うっすらと雪が積もったピークに辿り着き一息入れる。急な登りはここまでで、あとは尾根上の緩やかな道を辿って行くことになる。平野からの道を併せて進んで行くと、まわりの木々にうっすらと張り付いた霧氷が見られるようになる。登るほどにその量は多くなり、国見岩あたりからは白い凍り付いた世界となる。その中を登り続けて笛吹岩に着く。天候は相変わらずで、道の脇にある展望台から山頂方面を見てもただ白い霧が漂うばかりだった。 笛吹岩から山頂までの間では期待通りの霧氷を見ることが出来た。しかしさすがに風は冷たく、手袋を外して写真を撮る手はすぐに凍えてしまって痛くなる。あとは下山時に撮ることにして、辿り着いた山頂の祠にお参りをしてから避難小屋に入って休憩する。小屋の中は大勢の登山者で賑わっていた。 小屋でお弁当を戴いている間も天候の状態が気になったが、しかしこのような天気だからこそ霧氷が出来るのであって、その上さらに晴天を望むのは欲張りすぎというものだろう、と自分に言い聞かせるのだった。お腹も一杯になり、体も温まってきたところで帰途に着くことにした。青い空を背景にした霧氷を見るのは次の機会にして、凍り付いた道をアイゼンを利かせながら戻って行った。 |
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行 程 杉谷登山口 ↓↑ 小峠 ↓↑ 平野道分岐 ↓↑ 高見山
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天 候 曇り |
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(気象庁 : 日々の天気図) | |||
杉谷集落の近くの国道脇に車を止める | 民家の横にある登山口から旧伊勢南街道に入る |
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杉林を抜けて古市付近の石畳の道を行く | 杉木立の中の道(雲母曲) | |
小峠は冷たい風が吹き抜け、地面は凍り付いていた | 小峠から急登を続けて乳岩に辿り着く。霧氷が現れ始める | |
うっすらと木々に着いた霧氷 | 登るにつれて霧氷も大きくなる | |
国見岩付近の様子。凍り付いた白い世界 | ||
笛吹岩手前の登山道の様子 | ||
笛吹岩に着く | 霧に包まれた霧氷の山(笛吹岩の展望台から山頂方面を見る) | |
小枝に張り付いた霧氷 | 霧氷に覆われたブナ | |
山頂間近の登山道 | ||
炎が凍り付いたような木々 | ||
山頂直下の霧氷 | 高見山山頂 | |
山頂の白い木 | ||
帰途、高見山乃湯で冷え切った体を温める |
コースタイム |
杉谷登山口(7:25)−小峠(8:15)−平野道分岐(8:40)−笛吹岩(9:25)-高見山(9:40) 高見山(10:20)−杉谷登山口(11:45) |