鈴鹿・釈迦ヶ岳
2008年(平成20年)11月2日

メ モ
高山の紅葉は既に終わっているが近場の山ではちょうど見頃のようで、この連休中に日帰りでどこか適当なところはないかと考えた結果、鈴鹿の主要な山の中で登り残している釈迦ヶ岳に行くことにした。釈迦ヶ岳はいわゆる鈴鹿セブンマウンテンの中でも登り残した最後の山であった。
11月2日未明の4時に家を出発し、国道168号から163号、306号を走って朝明渓谷の駐車場に着いたのは6時20分。既にまわりは明るくなっており、駐車場には数台の車も止まっていて登山の支度をしている人もいた。管理人が駐車料金を集めに来てどこのコースを登るのかと尋ねるので松尾尾根と答えると、その登山口はここから遠いからと庵座谷コースを勧めて地図をくれた。庵座谷コースは入らない方がよいとの情報もあったが、地元の人が勧めるので問題ないだろうと思って予定を変更することとした。
軽い気持ちで庵座谷に入った結果がどうなったかは以下のとおりで、とにかく鈴鹿の山は甘く見てはいけないことを再認識した山行だった。

行 程

朝明渓谷

庵座谷

松尾尾根ノ頭

釈迦ヶ岳

猫岳

羽鳥峰

朝明渓谷

距離     : 10.0km
最大標高差: 657m
累積標高  : 711m
   
天 候

晴れ
(気象庁 : 過去の天気図)  

山行記録

午前6時20分に朝明渓谷の駐車場に到着。

午前6時40分に登山口を出発する。

登山口から小さな尾根を乗り越え、沢を渡ってバンガロー村をとおり抜け、
工事中の堰堤の側から登山道に入る


薄暗い樹林の中では、木に張られたテープをよく見ていないと道を見失いそうになる。

何度か迷って時間を取られたが、この小さなお地蔵さんからは道は明瞭になった。

お地蔵さんを過ぎるとしばらく高巻き道が続く。午前7時25分に2/6地点を通過。

2/6地点付近の高巻き道。

お地蔵さんから15分ほど歩いたところで不意に前方が明るくなる。
見ると行く手の斜面が崩壊しており、そこからは遠くに庵座ノ滝が見えた。

道はそのまま沢を高巻いて行き、庵座ノ滝を過ぎてから再び沢に下り立つ

沢から仰ぎ見た山の斜面。猫岳の方かもしれない。

沢沿いに進んで二股を右に行くと前方に滝が現れた。午前8時15分。
二段ノ滝或いは三段ノとも呼ばれているものだ


少し休んでから滝の左側の急なガレ場を登る

ガレ場を登って滝を巻いたあとは岩がゴロゴロした涸れ沢の中を行く。

左手を見上げると猫岳のピーク(?)が見える。

広い沢をしばらく行くと鋼管を積み重ねた堰堤があり、
それを越えると前方に釈迦ヶ岳の稜線が見えてきた。


涸れ沢を進んでいくうちに道がよく分からなくなった。
右手にガレた急な斜面があり、踏み跡もあるようなのでそこを登ってみることにした


初めのうちは特に問題もなかったガレ場も上に行くほど急で崩れやすくなってくる
振り返ると紅葉した尾根の彼方に雨乞岳が見えてきた。

紅葉した尾根と雨乞岳。

更に登り続けて猫岳を振り返り見る。
ガレ場を登り切ったところには細い踏み跡があり、それを辿って行くとほどなく藪の中の急な登りとなった。

いつの間にか踏み跡もなくなった急斜面をやみくもに登り、ようやく辿り着いた松尾尾根の稜線で登山道に出た。
そこから少し行くと左手の展望が開けて、雨乞岳からイブネにかけての山並みや猫岳を眺めることが出来た。

また眼下には登ってきた庵座谷もよく見えた。谷のガレ場に取り付いてからここまで
かなり時間がかかったように感じたが、時計を見ると午前9時5分で、30分ほどの短い間のことだった


尾根道を少し行くと、眼前に松尾尾根ノ頭の鋭いピークが現れた。

左手が大きなガレ場となっているコルから見た御在所岳、雨乞岳、イブネの山並み

コルからは正面に猫岳も見えた

コルからの松尾尾根ノ頭の登りも結構きつかった。
その途中に綺麗に黄葉した木があったので、息継ぎを兼ねて撮った写真です


午前9時15分に松尾尾根ノ頭に到着。

頭からの鈴鹿南部の山並み。
御在所岳、雨乞岳、イブネなどが見えます。

松尾尾根ノ頭から釈迦ヶ岳に向かう

鈴鹿主稜線に合流して釈迦ヶ岳に行く。

頭から起伏の少ない道を行くこと5分ほどで午前9時25分に釈迦ヶ岳に到着。

釈迦ヶ岳山頂は尾根道の途中の小さな空間という感じで、三角点と写真の標識がなければそれとは分からないところだった。

少し休んでから釈迦ヶ岳から羽鳥峰まで鈴鹿山脈の主稜線を縦走する。
樹林の道が灌木帯に変わると左手に松尾尾根の頭が見えてくる


行く手には猫岳と鈴鹿南部の山々が・・。

猫岳に向かう道。

猫岳。

猫岳の彼方に見えるのは御在所岳。

猫岳に近づくほどに松尾尾根が見え出す。かなり急峻な山容だ

松尾尾根ノ頭から続く松尾尾根。頭の右の一段低いところがコル。
その右の二つの小さなピークがある頂の右のピークに登り着いたはずだが、
一体あの険しい斜面のどこを登って来たのだろう


歩いてきた稜線を振り返る。

午前9時55分に猫岳に着く。

何故猫岳と呼ぶのか分からない。山腹にある岩と関係があるのかも知れないが、頂上の一角にも猫岩というものがあった

猫岳付近の紅葉。
縦走路の紅葉は既に盛りを過ぎているようだったが、稜線に近い斜面には色付いた木々が多く見られた。
しかし全体的に紅葉と云うよりも褐色に近いものが多く、色の鮮やかさは今一つだった。


紅葉に包まれた山の斜面

猫岳から羽鳥峰へ向かう途中の紅葉

猫岳からは徐々に高度を落として、灌木帯から樹林帯に変わって行く。
猫岳と松尾尾根ノ頭を見納めて羽鳥峰に向かう


うっすらと色づいた木々。

羽鳥峰に向かう主稜線縦走路。

白滝谷への分岐点を通過。

朝明渓谷への分岐点。
午前10時35分に羽鳥峰に着く。
羽鳥峰は風化した花崗岩の白い丘。そこからは南に国見岳の大らかな山容が望めた。

羽鳥峰で10分ほど休んでから朝明渓谷の分岐点まで戻り、林道に向かって下って行く。

林道コースで朝日渓谷に向かう途中で振り返ると羽鳥峰が見えた。

羽鳥峰から南に続く鈴鹿主稜線。

林道を1時間ほど歩いて朝日渓谷の駐車場に戻り無事山歩きを終えた。
松尾尾根の稜線に辿り着くまでの前半と違って、釈迦岳から先の後半は大した問題もなく、
紅葉を眺めながらノンビリと稜線歩きを楽しむことが出来た山行だった
(写真は帰途四日市付近から撮った釈迦岳。平坦な山頂部の左端のピークが松尾尾根ノ頭)


コースタイム
 朝明渓谷登山口(6:40)−庵座大滝が見えるガレ場(7:30)−パイプ堰堤(8:30)−松尾尾根道(9:05)
 −松尾尾根ノ頭(9:15)−釈迦ヶ岳(9:25)−猫岳(9:55)−羽鳥峰(10:35-10:45)
 −朝明渓谷登山口(11:45)

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