釈迦ヶ岳
2008年(平成20年)9月23日


メ モ
不安定な空模様が続いた夏もいつの間にか過ぎ去り、気がつくと秋がそこまでやってきている。9月という時期は夏でもなく秋でもない中途半端な季節で、山に行くにもどこがよいか迷う時だ。白山に行って以来2ヶ月が過ぎて体もかなり鈍ってきたので、近づいてきた秋山に備えて近くの適当な山を物色したが、これと云って決め手となるものはなかった。そんな中で、この前の山行で果たせなかった二つ岩からの五百羅漢の眺めと孔雀岳までの縦走を目的として、2年ぶりに大峰の釈迦ヶ岳に行くことにした。
日帰りで孔雀岳まで行くには未明の1時頃には家を出る必要があるが、仮眠をして目が覚めたのは1時半だった。慌てて支度をして出発したのは2時過ぎで、国道168号から163号、24号経由で169号をひた走りに走ったが、体が怠く眠気が襲ってきて仕方がない。とうとう伯母峰トンネルを出て間もないPAに車を止めて寝てしまった。はっと目を覚ましたのは4時半ごろ。薄明るくなってきた山道を走って前鬼の駐車場に着いたのは5時半を回ってしまっていた。
それでも何とか気を取り直して支度をして歩き始めたが、しばらく山から遠ざかっていたためなのかどうも足取りが重く、なかなか気分が乗ってこない。時間的にはこの前の時とそれほど変わらなかったが、結局途中で孔雀岳まで行くのは諦めることにした。そう決めてしまうと皮肉にも気分が軽くなってくるのだった。9月という季節柄や、山歩き気分など、何か中途半端な山行ではあった。
しかし天気は上々であり、また二つ岩から五百羅漢を見るという目的は達成できたことは、中途半端な山行の中の救いでもあった。

行 程

前鬼駐車場
↓↑
前鬼
↓↑
二つ岩
↓↑
太古ノ辻
↓↑
深仙ノ宿
↓↑
釈迦ヶ岳

距離     : 11.7km
最大標高差: 1,196m
累積標高  : 1,242m
 
天 候

晴れ
(気象庁 : 過去の天気図) 

山行記録

駐車場から車道を30分ほど歩いて前鬼に着く。早朝でもあり、人影はなくひっそりとしている

前鬼から登山道に入る。始めは薄暗い道だが、やがて明るい広葉樹林に変わる

次々と現れる階段を登り詰めると右手にクリカラ岩が佇んでいた

ほどなくセイタカ童士とコンガラ童士の二つ岩に着く

二つ岩の後ろに回ると目指す釈迦ヶ岳が望まれた

その右手の孔雀岳の山腹には五百羅漢を始めとした石仏を思わせる岩が立ち並んでいるのが眺められた

二つ岩からはしばらく巻き道がつづく。やがて涸れた沢に出て、
そこから再び階段を登って行くと太古ノ辻が近づいてくる

直下の樹林帯を登り詰めて太古ノ辻に着く

太古ノ辻にある背くらべ岩

太古ノ辻から大日岳を仰ぐ

太古ノ辻から釈迦ヶ岳目指して奥駆け道を行く。紅葉には早いが日に映える木々の緑が美しい

大日岳への分岐を過ぎて少し行くと聖天ノ森に着く。
道のそばの岩の上に立つと釈迦ヶ岳から孔雀岳へと続く雄大な眺めが得られた。四天岩もよく見える

聖天ノ森から少し下ると深仙ノ宿に着く

深仙ノ宿の右手には四天岩が並んでいる

紅葉にはまだ早いが、空には秋の気配が色濃く漂う

深仙ノ宿をあとにして釈迦ヶ岳へ登る途中で大日岳を振り返る

極楽の都津門。繁った木々の葉のため胎内くぐりの穴は分かりにくい

都津門を過ぎて登って行くと眺めのよい尾根に出る。そこからは近くになった釈迦ヶ岳が見えた

尾根から見た釈迦ヶ岳と孔雀岳の山腹に佇む巨石群。遠くの山並みは大台ヶ原

さらに登って行くと再び眺めのよい尾根に出る。写真では分からないが釈迦ヶ岳の山頂に釈迦如来の光輪が見える

古田ノ森からの道と合流して山頂に向かう

前鬼から3時間20分かけて釈迦ヶ岳山頂に着く

山頂の釈迦如来像。2年前とは違い台座が整備されていた。如来像は冬の間は山を下るそうだ

釈迦ヶ岳頂上からの北望(左遠くに八経ヶ岳・弥山、右側手前は仏生ヶ岳と孔雀岳)

山頂からの南望。南奥駆け道が延々と続く。手前に大日岳が見える

遙かに続く南奥駆け道

山頂の空は秋そのもの。
2年前とは違って今回は登ってくる途中で出会ったのは外国人を含む数人の下山者のみだった。
山頂でも人は少なく静かな時を過ごせた

山を下る途中で再び二つ岩から五百羅漢を見る。立体感はないが朝よりも岩がはっきりと見えた

帰途、不動七重滝を眺める

下段の滝の淵をズームアップ


コースタイム
往  駐車場(5:50)−前鬼(6:20)−二つ岩(7:20-7:35)−太古ノ辻(8:15−8:25)
    −深仙ノ宿(8:50-8:55)−釈迦ヶ岳(9:40)
復  釈迦ヶ岳(10:10)−深仙ノ宿(10:50)−太古ノ辻(11:15−11:25)−二つ岩(11:55−12:10)
    −前鬼(12:55)−駐車場(13:20)
 

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