霊仙山 2008年(平成20年)3月22日 |
メ モ | 近年にはない厳しい寒さの冬もようやく終わり、春の気配が増してきたこの時期になって思い起こす花は福寿草だ。しかし福寿草で名高い藤原岳には既に3度ほど登っているので、今年は場所を変えてその北にある霊仙山へ福寿草を見に行くことにした。霊仙山で福寿草が見られるのは、知っている範囲では西南尾根に限られる。その西南尾根に取り付くのは、今は廃村となっている今畑からが一番近い。と云うことで、好天気が予想される22日の夜明け前に家を出発し、2時間弱で今畑の登山口に着いたのは5時半頃だった。他に車は見られず、どうやら一番乗りのようだった。 簡単な朝食を取り、支度をしている間に周りは明るくなってきた。6時15分に登山道に入る。しばらく登ると、山の斜面にお寺や民家が散在するところに出る。勿論人は住んでいない廃村だが、暗い樹林の中にはお墓もあり真新しい花が供えられていた。 植林の中をドンドン登り、やがて自然林に変わって700m峰を巻いて行くと前方に西南尾根が見えてきた。立ち枯れの木が目立つあたりが笹峠のようだが明確には分からなかった。やがて西南尾根に向かって高度差300mのこのコース随一の急登が始まる。急登だけに短時間で周りの眺めが変化してくる。振り返ると早朝の陽の光を受けた御池岳を始めとする鈴鹿の山々の瑞々しい眺めが広がる。右手遠くには1月に登った比良の武奈ヶ岳も見える。 急登を終えて近江展望台に着いたのは8時5分。行く手には1094mの最高点を始めとする霊仙山山頂部の峰々が連なっている。また左手遠くには金糞岳から横山岳へと続く山々が残雪を光らせている。金糞岳はたかだか1300mの山だが、残雪を纏ったその姿は実に堂々とした山容だった。近江展望台から最高点までは起伏の少ない西南尾根が続く。今日のコースのハイライトはこれからだが、石灰岩が露出した稜線はなかなかに歩きづらい。ようやく咲き出した福寿草を眺めながら1時間ほどで最高点に辿り着いた。 独り占めした山頂からは、正面に伊吹山、その右手に能郷白山と白山、さらに白銀の北アルプスから乗鞍岳、御嶽、中央アルプス、恵那山と、快晴の青空の下に素晴らしい眺めを得ることができた。20分ほど眺めを堪能してから帰途につく。帰路は眼下の経塚山から、お虎ヶ池、汗ふき峠をへて今畑に戻るコースとした。初めて訪れた西南尾根で期待どおりの福寿草を見ることができ、また好天に恵まれてまわりの展望を恣に出来たことに満足して山を下っていった。 |
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行 程 今畑 ↓ 笹峠 ↓ 近江展望台 ↓ 霊仙山最高点 ↓ 経塚山 ↓ お虎ヶ池 ↓ 汗拭き峠 ↓ 今畑
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天 候 快晴 |
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(気象庁 : 過去の天気図) | |||
夜明けとともに今畑登山口を出発する | しばらくして廃村を通る | |
50分ほど登って行くと視界が開けて、行く手に西南尾根が見えてきた。 霊仙山の山頂はあの頂きまで登らないと見えない |
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立ち枯れの木が目立つところを過ぎると西南尾根の登りが始まる | なにか音がするので見上げると、斜面を鹿が走っていた(写真中央付近) | |
西南尾根の上部で振り返ると、御池岳(左)を始めとする鈴鹿の山々の眺めが視界に飛び込んできた | ||
右手遠くには2ヶ月前に登った比良の武奈ヶ岳も望まれた | きつい登りが終わって近江展望台に着く。ここで一休み | |
近江展望台からの金糞岳から横山岳にかけての山並み | 西南尾根の果てに霊仙山の山頂が見える(右奥) | |
近江展望台から金糞岳(右)と白倉の頭を望む。たかだか1300m程度の山とは思えない堂々たる山容だ | ||
石灰岩が露出した歩きにくい稜線を山頂目指して進む | ||
西南尾根の稜線に咲く福寿草 | ||
西南尾根の稜線に咲く福寿草 | ||
稜線から鈴鹿の山々を眺める | ||
霊仙山山頂(左奥のピーク)を眺めながら残雪の稜線を行く | ||
西南尾根を振り返る。左端の小さなピークが近江展望台 | 山頂への登りから西南尾根を振り返る | |
残雪を登り、笹を掻き分けて霊仙山最高点に辿り着く | 山頂から西南尾根を振り返る | |
山頂から伊吹山(正面)と奥美濃の山々や白山を望む。手前の残雪のピークは経塚山。その右手に避難小屋が見える | ||
伊吹山の左には横山岳と金糞岳が・・・ | ||
伊吹山の右遠くには能郷白山と白山が・・・ | ||
能郷白山をズームアップ | ||
白山遠望。手前に小津権現、花房、雷倉の小津三山」が見える | ||
槍・穂高連峰(左)と乗鞍岳(右) | ||
御嶽遠望 | 中央アルプス | |
山頂から続く霊仙の峰々 | 残雪の稜線を登る | |
辿り着いた経塚山の山頂 | 柏原からの登山道と避難小屋 | |
経塚山からの霊仙の峰々。左端が最高点 | ||
お虎ヶ池から霊仙山(右)と経塚山を振り返る | 残雪に覆われたお虎ヶ池 | |
汗拭き峠目指して下り、4合目を通過 | 汗拭き峠の手前で見かけた小さな花 | |
11年振りの汗拭き峠で一休みする | 落合に戻る。まだ人が生活しているような気配が漂う |
コースタイム |
今畑登山口(6:15)−近江展望台(8:05-8:15)−霊仙山最高点(9:25-9:45) −経塚山(10:05-10:15)−汗拭き峠(11:20-11:30)−今畑登山口(12:00) |