小津権現山
2003年(平成15年)3月23日

メ モ
越美国境の三周ヶ岳や冠山を源流とする揖斐川が奥美濃の山々から流れ出る水を集めて平野部に出ようとするところに標高1157mの小津権現山が誓えています。濃尾平野から北を眺めると、この小津権現山や花房山、雷倉が奥美濃の山々の前衛峰の如く大きく連なっているのが認められます。初冬から早春にかけては、その稜線越しに奥美濃の盟主能郷白山が純白の頂を覗かせています。
このように、小津権現山は奥美濃の山々の中でも平野部に近く、比較的アプローチし易いため結構人気のある山です。また展望もよく、新緑や紅葉の時期は多くの登山者で賑わいます。しかし多量の残雪が予想されるこの時期はまだまだ入山者も少なく、静かな山歩きが楽しめそうなので、今年最初の山行としてこの小津権現山に出かけることにしました。

行 程

杉谷登山口
↓↑
高屋山
↓↑
小津権現山


距離     : 6.6km
最大標高差: 723m
累積標高  : 791m
 




天 候

晴れ
  (気象庁 : 過去の天気図)

山行記録

 
 午前6時30分に登山口の駐車場に着く。本日の一番乗りです。
簡単な食事をとり、支度をして45分に出発する。
登山道は駐車場の入口に立てられた看板の脇から始まる。


 
 枯れ葉を踏みしめながら進んで行くと右手前方高くに小津権現山の白い頂が見えてきた。
その右手には花房山、さらに右手後方には雷倉の雪を残した頂が望まれる。

10分ほどで電柱のような柱が本立っているところに出る。その先も緩やかな道は続く。


 
まだ新芽も芽吹いていない樹々の梢の聞からは晴れ渡った青い空が覗く。まさに早春の山を行くという感じだ。
高屋山に向かう道はやがて傾斜を増してようやく登山道らしくなる。



 
 小さなつづら折りの登りをしばらく続けたあと、尾根から外れて南斜面の急坂を登って行くと
何かの建物の跡に着いた。時刻は7時25分。そこでしばらく休憩する。
建物跡からつづら折りの急坂を登って再び尾根に出たあたりから残雪が見られるようになった。


 
 雪の登りになっても急登は続くが、やがて傾斜も緩くなり55分に雪に覆われた高屋山に着いた。
樹林に囲まれていてすっきりとした展望はないが、白銀の伊吹山や貝月山、金糞岳が垣間見える。
行く手には目指す権現山もよく見えた。


高屋山からは少し右に折れて、権現山を正面にした緩やかな尾根を歩く。
その後緩く下って行くうちに権現山も前衛峰に隠れて見えなくなる。
やがて鞍部から前衛峰の登りが始まり25分に頂上に着く。
行く手には権現山が大きく見える。


 
標高1000mを越える前衛峰からは右手に権現山から花房山まで続く稜線がよく見える。 
遠くは少し霞んではいるが、乗鞍岳、御嶽、中央アルプス、恵那山などが望まれた。
素晴らしい景色を眺めながらここで少し休憩する。


 
前衛峰からしばらく下って行くと道は急降下して10mほど鞍部へと落ち込んでいる。
その急斜面は日当たりが悪く雪も堅そうだったので万全を期してアイゼンを装着した。
鞍部まで下ったあとは200mを超える登りとなる。途中で真っ白な金糞岳を眺めながら一息入れる。


 
 小津権現山山頂には9時15分に着いた。
権現山の頂上も雪に覆われており、小さな嗣も屋根が見えるだけだった。
前衛峰よりは広い頂上の東側には樹々がなく、180度の展望が開けていた。



北東の彼方に能郷白山と白山


まず視界に飛び込んできたのは北東の彼方に一際大きな高まりを見せる能郷白山だ。
雪に覆われた山頂部は白く輝き、それは加賀の白山かと見聞違うiまどの立派な山容だった。



その白山は能郷白山の右手遠くに、
頂上部を薄い雲に覆われて神々しいまでに崇高な姿を見せていた。



山頂の北側には能郷白山から続く若丸山や冠山、笹ヶ峰、三周ケ岳などの奥美濃の山々が、
とても1200m程度の標高とは思えないほどの堂々たる山並みを連ねていた。
背後には部子山と銀杏峰も見えている。


 
 東には、この権現山と併せて小津三山を構成する花房山、雷倉を繋ぐ稜線が続いている。


花房山は山頂から派生する外輪山のような尾根を前にして
鋭い三角峰を天に突き上げている。


 
 南側には越えてきた前衛峰や高屋山が眼下にあり、そのはるか彼方に濃尾平野が霞んで見える。
空は青く晴れ渡り、山頂にはそよとの風もない。素晴らしい眺めを心ゆくまで楽しむ。
いつまで見ても見飽きない眺めだが、キリがないので10時に下山開始。

やはり下りは楽で、高屋山には1045分に着く。雪の尾根道を下り、つづら折りの道を駆け下りて建物跡には11時着。
そこからしばらく下ったところで今日唯一出会った二人連れの登山者とすれ違う
。急な尾根遥から緩やかな樹林の道に変わり、二本柱を過ぎて登山口には1125分に戻り着いた。



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