稲村ヶ岳・山上ヶ岳 2005年(平成17年)5月21日 |
夜明け前の4時40分に”ごろごろ茶屋駐車場”を出発する。他に車はなし。 |
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五代松鍾乳洞やごろごろ水がある県道21号を母公堂の方へ歩いて行く。 |
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5分ほど行くと右手に登山口があった。まずは約6km先の稲村ヶ岳を目指す。 |
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蛇谷を左に見て薄暗い杉の植林の中を緩く登り、 神泉窟からの巻き道と合流して平坦な道を黙々と行く。 |
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水場のある黒床谷を横切り、尾根を巻いて杉林や新緑の自然林の中を暫く歩いて5時35分に法力峠に着く。 法力峠は稲村ヶ岳から観音峰へと続く尾根道が撓んだところで、 落ち着いた感じがする峠らしいところだった。標高は1217mあるらしい。 |
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峠で少し休んでから先に進む。道は白倉山の南側斜面に沿ってつけられている。 新緑が綺麗な緩い坂道をゆっくりと進んで行くうちに雲が動き始めて青空も覗くようになってきた。 |
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歩くうちに、遠くに特徴ある形の大日山が見えてきた。山上辻は近い。 |
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ほどなく稲村小屋がある山上辻に着く。6時40分。 小屋はまだ営業していないようでまわりには全く人の気配がしなかった。 |
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山上辻の付近にはヤシオツツジが咲いていた。 |
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小屋からは、山上ヶ岳へ行く道を左に分けてまっすぐ稲村ヶ岳へと向かう。 |
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緩い尾根道を一登りして斜面に付けられた道を進んで行くと、 樹林の間から大日山の奇怪なドームが見えてきた。 |
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日陰の巻き道から大日山直下の明るい鞍部に出ると、 眼下の谷間に木々の新緑が輝いていた。眩いほどの瑞々しい眺めだった。 |
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道は大日山の直下を巻き、右手にキレットを見て稲村ヶ岳に向かう。 今年は大峰山でも雪が多かったようで、キレット手前の梯子の側にはまだ残雪があった。 |
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この付近の登山道のまわりには石楠花が多い。中には赤い花が開きかけているものもあったが、 まだ堅い蕾のものがほとんどで、見ごろまであと少しと言ったところだった。 |
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石楠花に囲まれた梯子や鎖の道をよじ登り、頂上直下の肩で大きく右に折れて行く。 |
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一登りして7時10分に標高1726mの稲村ヶ岳山頂に着く。 稲村ヶ岳の頂上には三角点があるが、狭くて樹林に囲まれているためあまり展望は得られないので、 それを補うように鉄製の展望台が設けられている。 |
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展望台からの眺め。 ここは主稜線から少し離れているためまわりは山また山だ。南に大きく見えるのは弥山。 その左奥には大峰南部の山が見える。弥山からは左に大きく下って奥駆道のある主稜線が山上ヶ岳まで続く。 |
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山上ヶ岳までの山並みの途中にある大きな高まりは大普賢岳。 次の大峰山行はあの頂を目指そう。 |
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主稜線はこの稲村ヶ岳を取り囲むように山上ヶ岳まで延々と連なっていた。 右端遠くに見えるのが山上ヶ岳。手前の山並みはこれから辿って行く山々。 休憩を兼ねて30分ほど展望を楽しんでから7時40分に山頂を辞し、隣の大日山に行く。 |
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石楠花に囲まれた道を下って大日山のキレットに戻る。 そこから険しい山容を見上げて、こんな急な斜面のどこに道があるのだろうかと心配した。 |
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大日山に取り付いてみると木や鉄の梯子が次々と現れてやはり一筋縄では行かない登りだった。 左側が絶壁となっている鉄の階段などは錆びていてもう少しでステップが壊れそうなところもあった。 |
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最後は溝に沿って付けられた木の階段を登って8時ちょうどに標高1689mの大日山の頂上に着いた。 狭い山頂には祠が二つ祀られてあった。 |
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山頂の奥の方に行くと奈良盆地の彼方に幽かに金剛山と葛城山が望まれた。 |
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また頭上を見上げると青い空に刷毛で描いたような雲が流れていた。 |
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祠にお参りしてから登る時以上に慎重に下って大日山の取り付きに下り立ち、 ほっと一息ついてから山上辻に戻って行った。 |
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山上辻に戻る途中で大日山を振り返る。 |
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山上辻までの間は、すっかり晴れ上がった空から降り注ぐ明るい朝の光を受けて新緑が美しく輝いていた。 |
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稲村小屋のある山上辻に戻ったのは8時半だったがまだ人影は見えない。 朝から誰にも出会わない一人だけの山歩きが続く。 |
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山上辻からレンゲ辻までは、前半はクモクビ塚の南斜面に沿って行く平坦な巻き道だ。 右手の樹林の間からは、歩くほどに姿を変えてゆく稲村ヶ岳と大日山が眺められた。 |
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やがて後半の念仏山の北斜面に沿う道になり、山腹を巻いてレンゲ辻には9時に到着する。 このあたりも逆光に映える新緑が綺麗だった。 |
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結界門の少し手前の道から山上ヶ岳を望む。なかなか登り甲斐がありそう。 |
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レンゲ辻には女人結界門が建っている。 女人結界門はここ以外にも3箇所あり、今なお山上ヶ岳への女性の登拝を拒んでいる。 ここからは山上ヶ岳に登らずに直接清浄大橋へ下山する道があるが、 まだ9時を過ぎたところなので予定どおり山上ヶ岳を目指すことにした。 |
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結界門を潜って進んで行くといきなり岩峰を縫うような鉄の階段が続く。 しばらく急登が続いたあとは尾根の稜線上の緩やかな道となる。 |
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レンゲ辻から10分ほど登ると視界が開けてきた。 振り返ると目の前の念仏山がまるで紅葉のような新緑に包まれていた。 |
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その後も急登を続けて15分ほどで山上ヶ岳の直下に辿りついた。 振り返れば稲村ヶ岳から辿ってきた稜線が一望の下だった。 中央の高い山は白倉山。法力峠は白倉山から右に続く稜線の一番低いところあたりだと思われます。 右手遠くには洞川の温泉街も認められた。 |
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神童子谷から一気に迫り上がった稲村ヶ岳は特徴ある荒々しい姿で聳えていた。 その後ろには弥山と大峰南部の山々。 |
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雄大な眺めに満足して一登りすると笹原が広がる山上ヶ岳の一角に出た。 一帯はお花畑と呼ばれているが今は花は全く見られない。 お腹も空いてきたのでその笹原に座り込んで大峰山脈を眺めながら休憩した。 |
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ゆっくり休んでから笹原を横切って頂上に行く。 樹林帯に入って少し行ったところが標高1719mの山上ヶ岳の頂上だった。9時40分着。 頂上には湧出岩という岩があり、聖蹟として石の柵で囲んであった。 |
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頂上を確認したあとは大峰山寺に参拝した。この山上ヶ岳あたりはさすがに人が多い。 特に団体登拝者が多いようだった。しかし女性が全くいないのはやはり不自然な感じがした。 参拝を済ませて10時10分に下山を始める。 |
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宿坊へ行く途中の門 |
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山門を潜って下って行くとこんな山の上なのに大きな宿坊が何棟も建っていた。 大峰山は信仰の山なのだと実感する。 |
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宿坊から先はゴツゴツした岩の道が続く。やがて鐘掛岩の分岐に出たので話の種に寄ってみることにした。 鐘掛岩から振り返ると遙かに稲村ヶ岳を望むことができ、行く手を見下ろせば陀羅尼助茶屋の建物が小さく見えた。 鐘掛岩は垂直に切れ落ちていている。鎖はつけられているがこの行場を進んで行くのは少し危険だと思い、 先ほどの分岐点まで引き返して新道を行くことにした。 |
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下ってきた陀羅尼助茶屋から遙かに山上ヶ岳の宿坊を振り返る。 |
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陀羅尼助茶屋は道を覆って建てられている。というよりも、登山道が小屋の中を通り抜けていると言った方がよい。 このあとの洞辻茶屋や一本松茶屋も小屋の中を道が通り抜けていた。 |
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11時35分に一本松茶屋で休憩した後はひたすら杉林の中を下り続けて12時7分に清浄大橋の女人結界門に辿り着いた。 折から団体さんが登拝にあたって般若心経を合唱しているところで、見送りの女性たちがその後ろに控えていた。 清浄大橋から母公堂を経てごろごろ茶屋に戻ったのは12時25分。そのあと洞川温泉で汗を流して午後1時30分に帰途についた。 |
コースタイム |
ごろごろ茶屋(4:40)−登山口(4:45)−法力峠(5:35)−山上辻(6:40)−稲村ヶ岳(7:10-7:40) −大日山(8:00)−山上辻(8:30)−レンゲ辻(9:00)−山上ヶ岳(9:40-10:10)−陀羅尼助茶屋(10:50) −清浄大橋(11:35)−ごろごろ茶屋(12:25) |