月 山 2006年(平成18年)8月5日 |
メ モ | 東北地方の霊峰月山には昭和58年に鳥海山と併せて山行を計画したが、そのうち鳥海山は無事山頂を踏むことが出来たものの、翌日は天候が思わしくなくて月山については残念ながら登るのを断念した経緯がある。それから23年もの歳月が過ぎてしまったが、この夏積年の思いを果たすために梅雨明けの晴天を待って遠路東北に向かこととした。 郡山から260km走って月山八合目の駐車場に着いたのは5日の午前1時半頃だった。梅雨明けの好天気を期待したにもかかわらず月山道路を登って行くうちにヘッドライトの灯りの中に白い煙のような霧が漂い始め、駐車場に着く頃には視界はほんの数メートルといった状態になっていた。駐車場には既にかなりの数の車が留まっていた。長時間の運転に疲れたため夜明けまでの間車内で仮眠をとる。 4時半頃に目を覚ましたが天候は相変わらずの状態だった。しばらく様子を見たが変化の兆しは全くない。やむを得ず軽い朝食をとってから支度をして霧の中を出発した。工事中のレストハウスの前が登山口となっている。草原の中の木道を行き程なく中の宮に着く。霧の中に浮かび上がる水子供養の無数の赤い風車が印象的だった。中の宮から少しで遊歩道との分岐点に着く。ここから本格的な登山道になる。といっても道には石が敷き詰められていて道幅も広く、登りも緩いのでとても歩きやすい。道の脇にはまだゼンテイカが沢山咲いているが、天気のせいか少し元気がないように見えた。 あまり変化のない道を登って行き、ハクサンフウロやハクサンイチゲなどが咲くたたみ石というところを過ぎてしばらく行くと仏生池に着く。池の畔には中の宮と同じように石仏が祀られ、赤い風車が供えられていた。あたりは一面お花畑で、ハクサンシャジンやトウゲブキ、ハクサンフウロ、ハクサンイチゲなどが咲き乱れ、冷たい風に吹かれて揺れていた。 仏生池小屋の前を通って後半の登りに入る。オモワシ山の裾を横切り、行者返しを登って進んで行くと木道に出る。この木道のまわりは広い草原になっており、その中にハクサンイチゲやトウゲブキが群生していた。天気がよければきっと広闊な展望が得られるところだろう。左手に幽かに残雪を見ながら石ころの多い道を緩く登って霧に包まれた月山神社に着いたのはちょうど8時だった。(下につづく) |
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行 程 八合目 弥陀ヶ原 仏生池 月山
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天 候 霧のち曇り |
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(気象庁 : 過去の天気図) | ||
一面に立ちこめた霧の中を出発 | 中の宮、御田原供養場 | |||
分岐点 | 道端のゼンテイカも心なしか元気がない | |||
風が吹き抜ける畳石のお花畑(トウゲブキ、ハクサンイチゲ、ハクサンフウロ) | ||||
仏生池畔のハクサンフウロとトウゲブキ | 同じくハクサンシャジン | |||
行者返しを登る |
大峰あたりの木道を行く | |||
木道のまわりの草原にはハクサンイチゲやトウゲブキが咲いている | ||||
石の道を一登りして月山神社に着く | 月山神社 | |||
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神社の後にある三角点 | 山頂のお花畑(ミヤマキンポウゲ、ハクサンフウロ、ミヤマトウキ) | |||
三角点の近くに咲いていたヒナウスユキソウ | 同じくハクサンシャクナゲ | |||
仏生池小屋まで下って来た時ようやく天気が回復してきた | ハクサンフウロ咲く仏生池 | |||
仏生池小屋近くのゼンテイカの群落 | 仏生池の石仏 | |||
青空が広がり始める(仏生池付近で) | 弥陀ヶ原への下りから一の岳を振り返る | |||
弥陀ヶ原に戻る | 弥陀ヶ原のゼンテイカ | |||
弥陀ヶ原 | ||||
朝とは違って元気そうなゼンテイカ | ||||
弥陀ヶ原湿原を下る | 弥陀ヶ原の沼 | |||
ようやく月山が姿を見せ始めた | ||||
弥陀ヶ原のキンコウカ | ||||
八合目に戻る | 帰途、月の沢温泉に寄る |
コースタイム (休憩を含む) |
往 八合目(5:35) − 仏生池(7:00) − 月山山頂(8:00) 復 月山山頂(10:15) − 仏生池(11:15)− 八合目(12:40) |