会津朝日岳
2009年(平成21年)6月12日

メ モ
例年よりも少し遅れて今年も梅雨の季節がやってきた。経験上梅雨入り直後は案外晴天が続くとの記憶があったので東京への出張のあと休暇を取って東北方面への山行を考えた。出来れば焼石連峰や和賀岳に行きたかったが、天気予報では北の方はあまりよくなかったので、兼ねてから気になっていた会津朝日岳へ行くこととした。
この会津朝日岳は数年前に登った浅草岳や守門岳と並んでヒメサユリが咲くことで知られており、機会があれば行ってみたいと思っていた山だが、この時期では開花にはすこし早く、可憐な花は期待出来そうになかった。しかしその山頂からの上会越の残雪と新緑の山々の展望を期待して、11日の夕方宇都宮からレンタカーで南会津を目指して出発した。
宇都宮駅西口のレンタカー営業所を出たのは午後の7時20分頃。国道119号で今市まで行き、夕食や買い出しを済ませて会津西街道と呼ばれる国道121号を田島目指して進んで行く。この道と併行して野岩鉄道が走っている。もう十数年も前のことだが、尾瀬や会津駒ヶ岳の行き帰りにこの鉄道を利用したことを思い出す。持参したCD(Sarah BrightmanのSymphonyをBS-hiでの順番に合わせて編集したもの)を聞きながら暗い夜道を快適に走り続ける。
田島からは国道289号に入り、駒止トンネルを抜けて伊南川沿いに走って行く。やがて萬歳橋に着き、橋を渡ったところで左折して白沢経由で赤倉沢の登山口に着いたのは午後11時半頃だった。駐車場にはすでに1台車が止まっていた。登山口寄りの横に車を止め、寝袋を出して夜明けまで仮眠をとることにした。
ふと目を覚ましたのは午前2時頃。外を見ると、寝る時は満天の星だった空に少し雲が出てきたようだった。そのあとはうつらうつら微睡んで4時頃に起きだし、支度をしてから4時半に出発した。気にしていた空模様は今のところ問題ないようだった。

行 程

赤倉沢登山口
↓↑
三吉ミチギ
↓↑
人見ノ松
↓↑
叶ノ高手
↓↑
熊ノ平
↓↑
会津朝日岳

距離     :  10.5km
最大標高差: 1,075m
累積標高  : 1,248m
 




天 候

晴れ時々曇り
(気象庁 : 日々の天気図)  

山行記録

 
 登山届けを出して早朝4時半に出発する。
登山届けを見ると直近では9日に入山した人がいる。


 
 登山道に入るとすぐに赤倉沢を渡り左岸に移る。
このあと平坦な道を沢沿いに歩いて行く。


 
ヒメサユリは時期的にまだ早いと思っていたところ、
なんと登山口から5分も行かないところにひっそりと一輪だけ咲いていた。


 
 10分ほど歩いて荒禿沢を渡る。


 
 その後赤倉沢を2度渡る。


 
赤倉沢谷を振り返る。梅雨入り直後のことで仕方がないが今一つの空模様だった。


 
 やや傾斜のきつくなった道を登って一汗かいた頃三吉ミチギの水場に着く。
帰りのときに飲んだ水は冷たくて美味しかった。


三吉ミチギからはつづら折りの急登が始まる。


 
 赤倉沢沿いの道はタニウツギの花が旬のようだった。


樹林の中のつづら折りの道を登り続け、人見ノ松に近づくとようやく見晴らしが利くようになる。
空はすっかり曇に覆われてしまったが見通しはまずまずだ。遠くに雪を残した飯豊連峰が見えた。


 
 6時20分に人見ノ松。ここで少し休憩する。


 
 人見ノ松からは浅草岳や飯豊連峰、吾妻連峰、磐梯山を始めとする東北方面の眺めが広がる。


 
 岩の道を叶ノ高手に向かう。


人見ノ松から先はそれ程きつい登りはなく、20分ほど稜線を歩いて行くとやがて前方に待望の会津朝日岳が見えてくる。
しかし手前の叶ノ高手に遮られて全貌は望めない


 
6時50分に叶ノ高手に到着。樹林が邪魔になって残念ながら会津朝日岳の展望はない。


 
 叶ノ高手から熊ノ平までは下りになる。
少し下ったところに長年の風雪に耐えた大クロベの木が立っていた。


大クロベの近くに展望の開けたところがあり、ようやく会津朝日岳の全容を見ることが出来た。
頂上まではまだまだ遠い


 
鞍部に下り立つと残雪があり、道が分かりにくい状態になっていた。
少し迷ったが登山道は右手の樹林の中につけられていた。


 
 鞍部付近の熊ノ平の道標


 
 登山道のすぐそばに避難小屋があったのでその前で休憩し、最後の急登に備えて腹拵えをする。


 
 小屋から急登して頂上直下の雪渓に出たが、雨のためか踏み跡は消えていた。
右手上の斜面にロープが見えたのでそれを目標に登って行く。


 
 雪渓を登り何とかロープに辿り着いたがそこから先も道は不明瞭だった。
しかし頂上は近いのでそのまま急斜面を登り続けた。写真は途中で振り返り見た叶ノ高手(中央)。


 
 滑りやすい急斜面を登り詰めて稜線に出たが、どのピークが頂上なのか分かるまで少し時間がかかった。
登り始めて4時間近くかかって8時20分に何とか三角点に着くいた。


 
山頂の山岳表示盤。貸し切り状態の山頂で1時間あまり展望を楽しんだ。


曇り空ながらも青空も覗き始めた山頂からは上会越の山々の素晴らしい展望が得られた。
南側にはこの会津朝日岳と連なる丸山岳や会津駒ヶ岳。その左遠くには帝釈山と日光連山が重なる


時計回りで、丸山岳の右手遠くには至仏山と平ヶ岳。


 
尾瀬の至仏山を拡大。


 
 その右に平ヶ岳。


西には荒沢岳や越後三山の中ノ岳と駒ヶ岳、右に未丈ヶ岳などの山々。


荒沢岳(左)と中ノ岳、越後駒ヶ岳を拡大。


未丈ヶ岳の右に村杉岳とその手前に高倉山。


北西から北にかけては遠くに毛猛山、守門岳、浅草岳。


毛猛山を拡大。手前に猿倉山。


浅草岳・鬼ヶ面山と後ろに守門岳。


北には浅草岳の右に南会津の山々。


 
 頂上直下に咲くカタクリ


 
 思いがけなく見ることが出来ました。


 
1時間以上も展望を楽しんだ山頂ともいよいよお別れです。
まずは熊ノ平目指して急降下する。後方中央は叶ノ高手。


 
 陽の光を受けて道端の花々も元気が出てきたようです。


 
 会津朝日岳から続く峰々


 
 途中のブナの大木


 
 熊ノ平で休憩してから叶ノ高手に向かう。


振り返ると新緑と残雪の会津朝日岳が高く聳えていた。


 
 両白山地でよく見るイワウチワ。


叶ノ高手への登りから会津朝日岳を振り返る(画像をクリックすると拡大されます)。.
中央の二つに分かれた雪渓の右を登り詰めた先の小さな台形状のピークが三角点だが最高点ではないようだ。


 
下の大クロベ


 
 上の大クロベ。往路では気がつかなかった。


叶ノ高手を越えて下山する途中で叶ノ高手と会津朝日岳を振り返る。ここで見納めです。
結局この日出会ったのは、帰途の熊ノ平小屋付近での単独行者2人だけだった。


 
叶ノ高手からの下りで疲れが出てきたので、道端の花を観賞する理由で休憩を繰り返す。


 
 登山口近くのヒメサユリともお別れです。


 
 予定よりも30分ほど早く戻ってきたが、緊張感が薄れるためか下りは上りよりも疲れを感じた。


 
帰途、深沢温泉に浸かってさっぱりとした気分になった。


 
宇都宮に向かって帰る途中でヒメサユリの群生地の看板を見つけたので寄ってみた。
ヒメサユリは3年前に守門岳で初めて見たが時期も早くちらほら咲きだった。
スキー場のゲレンデ一面に咲いているヒメサユリにしばし魅入られました。


 
 可憐な花をいろいろ撮ってみるが、なかなか難しいです。


ヒメサユリを鑑賞したあと、来た道を戻って宇都宮に着いたのは午後の6時過ぎで、
予定どおり無事に山行を終えることができました。




コースタイム
(休憩を含む)
往  赤倉沢登山口(4:30)−三吉ミチギ(5:25-5:30)−人見ノ松(6:20-6:30)−叶ノ高手(6:50)
    −熊ノ平小屋(7:25-7:35)−会津朝日岳(8:20)
復  会津朝日岳(9:30)−熊ノ平小屋(10:05-10:10)−叶ノ高手(10:45)−人見ノ松(11:00-11:15)
    −三吉ミチギ(11:45-11:55)−赤倉沢登山口(12:35)

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