鳥海山
1983年(昭和58年)8月13日〜14日
 
メ モ
関東以西の山とは一線を画するたおやかな山容の東北の山は以前から憧れの的だった。しかし距離的な問題もあり、この時点までに実現出来たのは北部の八甲田山と南部の朝日・飯豊連峰のみだった。と言うことで、この年は鳥海山と月山に登る計画を立て、お盆の長期休暇を利用して実行に移すこととした。
上野から満員の夜行列車“津軽”で新庄まで行き、そこで乗り換えて酒田に着く。酒田からバスで登山口の湯ノ台鉱泉に着いたのは10時を大きく回っていた。かなり暑い日だった。湯ノ台から横堂、西物見と登って行ったが、既に標高千メートルそこそこの西物見あたりで樹林帯を抜けていた。さすがは東北の山だと感心する。滝ノ小屋を過ぎ、八丁坂を登って河原宿に着いたのは午後の4時頃だった。
翌日はすっきりと晴れた素晴らしい天気だった。小屋のまわりは雪解け水が流れニッコウキスゲやチングルマが咲き乱れる別天地で、その中を伏拝岳目指して登る。心字雪渓のまわりにはチングルマが咲き、目を遠くにやると庄内平野の彼方に月山が悠然と横たわっている。そんな景色を眺めながら伏拝岳を越えて七高山から新山に至る。岩手山、秋田駒ヶ岳、早池峰、焼石連峰など東北北部の山々を眺めて遙々とやってきたんだなぁと感慨深かった。帰りは御浜経由で鉾立まで下り、鉾立からバスで酒田に戻って1泊した。
翌日は天気が思わしくなく、月山も雲の中に隠れてしまっていた。そこで残念ながら月山は次の機会に期し、今回はこれで帰途につくことにした。鶴岡から新潟まで行き、“雷鳥”で京都に向かった。



行 程

湯ノ台鉱泉

西物見

滝ノ小屋

河原宿(13日泊)

伏拝岳

七高山

新山

御浜

鉾立


距離     : 16.2km
最大標高差: 1,646m
累積標高  : 1,746m
 




天 候

13日:晴れ
14日:快晴
 

原典:気象庁「天気図」、加工:国立情報学研究所「デジタル台風」 
 
山行記録

1日目。酒田からバスで登山口の湯ノ台鉱泉に午前10時30分に着く。
午前10時45分に出発。横堂12時10分、西物見午後2時15分。
写真は西物見付近から伏拝岳を眺めたもの。

滝ノ小屋付近の沢

滝ノ小屋に午後3時に到着。伏拝岳が高く大きく見える。
ここから河原宿まで八丁坂の登りとなる。文字通り胸突八丁です。

八丁坂から滝ノ小屋方面を振り返る。
このあと河原宿小屋には午後4時10分に到着した。

2日目。河原宿から伏拝岳を望む。
河原宿は雪融けの沢が流れ、高嶺の花々が咲き乱れる地上の別天地だった。
小屋を午前5時45分に出発。心字雪渓を経て伏拝岳に向かう。

一晩お世話になった河原宿の小屋を振り返る。

心字雪渓から遥かに月山を望む。

伏拝岳への登りで月山を望む。手前に河原宿の小屋が小さく見える。

もう8月中旬なのに、まだチングルマが咲いていた。

伏拝岳からの月山と庄内平野。

伏拝岳から焼石岳、栗駒山方面の山々を眺める。

伏拝岳からの新山。

行者岳を経て七高山に午前8時30分に到着。
山頂で記念写真。

七高山から早池峰(左)と焼石連峰。

七高山から秋田駒、岩手山、和賀岳(左から)。
未知の東北の山々を眺めることが出来て言うことなしでした。

新山には午前9時30分に着く。
新山山頂で記念写真。

新山から庄内平野と日本海を望む。

新山からの月山。

新山から鉾立に向かう。まだまだ雪は多い。

御浜からの鳥海山。
記録では御浜には午後1時に到着したことになっている。
新山でゆっくりと休憩したのか、あるいは疲れが出て来たのか。

眼下に鳥海湖。

鉾立着は午後2時30分。
鳥海山を見納めてバスで酒田に向かいました。


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