蕎麦粒山 2000年(平成12年)11月4日 |
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西俣谷出会から1時間ほど歩いて、登山口を7時50分に出発。 始めしばらくは沢に沿った道だが、すぐに左手の尾根に取り付き急登が始まる。まさに木の根を掴む登りだった。 この登山道は蕎麦粒山と小蕎麦粒山とを結ぶ稜線に突き上げている急峻な尾根につけられている。 道の脇には石楠花とイワカガミが多く、花が咲く6月頃はさぞかし綺麗だろうと想像しながら喘ぎ喘ぎ登る。 |
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それでも30分ほどすると道はやや平坦になり岩が露出した見晴らしの良い痩せ尾根に出る。 そこから右前方に小蕎麦粒山を仰ぎ見る。今年は紅葉が少し遅れておりちょうど今が盛りのようだ。 山肌は麓から稜線まで赤や黄色で彩られて、青空を背にして極彩色の眺めが広がる。 |
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登山道を進むうちにやがて再び急登が始まる。 登山口から1時間はどして小さなピークに着き、そこからしばらくは平坦な道になる。 |
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このあたりの樹林は紅葉真っ盛りで本当に見事な美しさだった。 |
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左手の樹々の梢の聞から蕎麦粒山が垣間見えるが山頂まではまだまだ遠そうだった。 |
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しばらく行くと第二のピークに着く。小蕎麦粒山が間近に見える。 |
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第二のピークからは東側の展望が開け、遠くには左右に裾野を広げた御嶽が望まれた。 御嶽の右に連なる山並みは10月に登った中央アルプス。 |
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このあと痩せ尾根の小さな登り下りがあり、最後に潅木帯の道を急登して9時15分に稜線に辿り着いた。 稜線上の小さな岩に登ってまわりを眺め渡す。間近に小蕎麦粒山が見える。 |
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振り返れば行く手には蕎麦粒山が聳えているが、あの頂きまで行くには稜線の鞍部まで大きく下り、 さらにそれ以上を登り返す必要がある。あと1時間はかかるだろうか。 |
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蕎麦粒山の左手には湧谷山の彼方に金糞岳が白倉の頭と並んで見える。 少し休んでから蕎麦粒山に向かってもう一頑張りする。 |
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稜線の踏跡ははっきりしているが、背丈ほどもあるササがその上に覆い被さっている。 下って行くとササについた朝露が降りかかってきて上半身が冷たく濡れる。しかたなく屈み込んでササのトンネルを潜るようにして歩く。 鞍部からは陽が差して朝露もなくなるが、今度は手でかき分けながら平泳ぎのようにして登って行かないと進めない。 薮こぎとまでは行かないがなかなか骨が折れる。そのうち急にササがなくなり、変わって石楠花が現れる。 日影の急斜面をよじ登って潅木に覆われた道を進み10時10分に頂上に着いた。 |
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蕎麦粒山の山頂は潅木が切り開らかれた狭い平地で、ちょうど冠山や三周ヶ岳のような感じだった。 三角点に触れて登頂を確認してからリュックを下ろし、山頂の写真を取ってゆっくりと展望を楽しむ。 写真は小蕎麦粒山(手前左)と五蛇ヶ池山(手前中央)。 |
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まず目につくのは北の能郷白山の左遠くに見える白山だ。しかし11月というのに雪は全く見られない。 3年前の同じ時期に三周ヶ岳から見たときは真っ白だったが。 |
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白山の手前の能郷白山は奥美濃の山の中ではやはり桁外れに大きいが、 この方向からは横に長い山を縦から見るためあまり迫力がない。この山も三周ヶ岳から見たときの方が姿がよい。 能郷白山の右手には北アルプスから中央アルプスまでの中部山岳が展開するはずだが、 残念ながら雲が出てきたため眺めは得られなかった。 |
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能郷白山の左には冠山と部子山。 |
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さらに左に三周ヶ岳と黒壁山。 展望を楽しんでから弁当を食べて休憩する。11月だが天気が良いのでそれほど寒くない。 休んでいる間に稜線にかかる雲はますます増えてくる。時間も気になってきたので11時に下山を始めた。 |
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蕎麦粒山を下った鞍部付近から見た小蕎麦粒山。 山頂から下り始めるとき、ちょうど入れ替わりに男女二人のパーティがやって来た。そのあと急斜面を下りササの道に取り付いたころ 5、6人のパーティとすれ違う。さらにササの道を下り、鞍部から尾根の分岐点まで登り返すと男性が一人休んでいた。 先はどの男女二人のパーティの一員らしいがリタイアしたと言っていた。 分岐から小蕎麦粒山までは指呼の距離だが、時間もないためまた機会があれば行くことにして今回は割愛した。 |
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西俣谷出合いから見た蕎麦粒山。 尾根の下りは急坂が続くため慎重にならざるを得ず結構時間がかかる。足をがくがくさせながら登山口には午後1時過ぎに着いた。 沢を渡って林道を戻って行く。計画どおり山行を終えた充実感に浸り、まわりの紅葉を眺めながらのんびりと歩いて行くと 登山姿の女性が二人前方を歩いていた。私の足音に気付いたのか、立ち止まって話しかけてきた。 なんでも登山口の沢を渡ることが出来ずに引き返してきたらしい。こんな遅い時間に来ること自体が考えられないことで、引き返してよかったと思う。 二人を追い越して西俣谷出合には2時10分に帰り着いた。 紅葉の時期の晴天の休日にもかかわらず山頂を独り占めして素晴らしい眺めを得ることが出来た。 途中で出会ったのは僅か3パーティ10人ほどで、静かな山歩きを思う存分満喫した一日だった。 |