仙ノ倉山・谷川岳 1998年(平成10年)6月20日〜21日 |
登山口ヘ通じる林道の入り口には『上信越自然歩道』と書かれた大きな看板が立てられてあった。 |
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始めのうちは舗装された道を歩いて行く。道の右手は別荘地で、樹林の中にログハウスが見える。 |
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午前12時20分に山の家を目指して出発する。 |
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そこから一登りで午後1時35分に稜線上の山の家に着いた。泊まり客は他に3パーティ20人ほどだった。 |
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夜半、時々目を覚まして窓を見たが白っぽく見えるだけだった。 |
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東の空は朝焼けで、赤い空を背景にして武尊山の黒い稜線が浮かび上がっていた。 |
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平標山への道には木製の階段が延々と設けられている。山の家あたりは既に森林限界なのでまわりの展望は良い。 振り返ると榛名山や赤城山など上州の山々がよく見える。その右手には浅間山も眺められた。 途中で仙ノ倉山と平標山との鞍部からの日の出を迎えた。 |
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なだらかな道を登り午前4時45分に頂上に着いた。 標高1984mの平標山頂は緩やかな起伏が続く高原の中の高みのようなところだった。 |
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西には少し傾斜した台地のような苗場山が朝日を浴びていた。 |
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東にはこれから辿って行く仙ノ倉山や万太郎山、 谷川岳などの谷川連峰の峰々が遥かに連なっている。 |
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その彼方には尾瀬の至仏山や燵ヶ岳、上越の平ヶ岳から 巻機山にかけての山々が青い影となって浮かんでいた。 |
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巻機山方面の眺め。 |
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先が長いので午前5時に仙ノ倉山に向かって出発する。 |
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一番手前のピークの斜面をトラバースし、次の小さなピークを越えて鞍部から少し登り返すと |
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振り返るとたおやかな平標山の後ろに苗場山が特徴ある山容で横たわっている。 |
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苗場山の稜線が尽きるあたりの彼方には雪を残した白馬連峰が・・・。 |
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南を見ると浅間山の左手の遥か彼方に八ヶ岳が望まれた。 手前には榛名山や赤城山も。 |
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エビス大黒ノ頭から万太郎山、谷川岳(左端)にかけてのこれから辿って行く稜線。 谷川岳の彼方には尾瀬の燧ヶ岳と至仏山。中央遠くに武尊山と日光方面の山々が見える。 |
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武尊山とその背後に日光の山々、右端に皇海山。 上空の晴れ間もいつし 午前6時ちょうどにいよいよ谷川連峰の核心部に向かって足を踏み出す。 |
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ここからは今までとは違い狭い尾根の急な道となる。まず次のピークのエビス大黒ノ頭を目指して急降下する。 草付の斜面を小さいジグザグを切りながら下って行く。エビス大黒ノ頭がどんどんせり上がってくる。 |
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ドラム缶を寝かせたような避難小屋を過ぎて下り着いた鞍部から今度は痩せ尾根を登り返す。 しかし見た目ほどにきつくはなく、其処ここに咲く花々に励まされて午前6時45分に山頂に着く。標高1888m。 振り返り見た仙ノ倉山は大きく立派だった。 |
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エビス大黒ノ頭から万太郎山へと続く稜線を見る。 休む間もなく毛渡乗越目指して下り始める。 |
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下りきってから小さなピークを越え、乗越の手前で谷川岳方面から来たパーティとすれ違う。 |
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万太郎山の標高は1954mあり、1568mの毛渡乗越とは400mの標高差がある。笹と草原の中の道をゆっくりと登る。 取り付きは急な登りだが、避難小屋を過ぎて東俣ノ頭の斜面をトラバースするようになると道も緩やかになる。 |
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万太郎山への登りの途中でエビス大黒ノ頭と仙ノ倉山を振り返る。 このあたりも花は多く、道端にヨツバシオガマやゴゼンタチバナ、 ミネウスユキソウ、ウラジロヨウラクなどが可憐な花をつけていた。 |
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東俣ノ頭から続く稜線に出ると少しの間痩せ尾根が続くが、これを過ぎるとすぐに万太郎山の頂上に着く。 |
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ここは縦走路のちょうど中間地点で、越えてきた仙ノ倉山の全容がよく見える。 エビス大黒ノ頭もなかなか立派だ。 |
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行く手には大障子ノ頭から小障子ノ頭、オジカ沢ノ頭へと道が続いており、 その後ろには目指す谷川岳が控えている。まだまだ先は長い。 |
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万太郎山から巻機山を望む。その後ろには越後三山。 |
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休んでいる間に山の家を前後して出発した2つのパーティがやってきたので騒がしくなる前に山頂を辞す。午前9時5分。 しばらくは急な道を下り、その後緩やかな起伏の道を淡々と歩く。 やがてちょっとした岩場が続く急峻な登りとなり午前9時40分に大障子ノ頭に着く。 そこから道は下りとなり、小さなピークを越えると大障子避難小屋に着く。午前9時55分。 |
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さらに道は小障子ノ頭へと続く。 小障子ノ頭の手前で少し休憩し万太郎山や茂倉新道を眺める。 |
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4年前に歩いた茂倉新道上部。右は茂倉岳と一ノ倉岳。 |
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小障子ノ頭を過ぎてからは平坦な道になるが、すぐにオジカ沢ノ頭への急な登りが始まる。 笹原の中の道で、万太郎山ほどではなかったが、疲れた体にとって40分の急登はきつかった。 避難小屋を過ぎて午前11時に山頂こ着く。標高は1878mだ。 |
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オジカ沢ノ頭から振り返ると万太郎山が一際大きく見えた。 |
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ここまで来れば谷川岳まであと一息だ。肩の小屋もはっきりと見える。 |
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下りり始めは急な痩せ尾根で、気を抜かないよう用心しながら行く。 |
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頂上は天神平からやってきた人達で一杯だった。頂上の一角に腰を下ろし、まずパンを食べて腹掩えをする。 |
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オキノ耳の彼方に巻機山や越後三山。 手前には朝日岳。いつかは白毛門から朝日岳を越えて谷川岳まで馬蹄形縦走をしてみたいものです。 |
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平ヶ岳、会津駒ヶ岳、燵ヶ岳、至仏山。 |
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武尊山とその背後に日光の山々。 午前12時40分、天神平に向かって下り始める。ごろごろした岩の道で非常に歩きにくく、疲れた足には少しこたえた。 熊穴沢避難小屋からは尾根の東側の平坦な道になる。田尻尾根を巻いて天神平には午後2時10分に到着。 ロープウェイで土合口まで下り、洗面所で顔を洗いさっぱりした気分になって午後2時40分発のバスに乗る。 水上経由で上毛高原着は午後3時33分。3時53分発の『たにがわ』に乗り東京から午後5時28分発の『ひかり』で京都に向かった。 |