草津白根山
1999年(平成11年)10月10日

メ モ
上信越国境の山々のうち、平ヶ岳から苗場山あたりまでの上越国境には随所に高層湿原が点在し、初夏には残雪と花々に包まれる瑞々しい個性豊かな山々が続きます。しかし白砂山から始まる上信国境には山頂近くまで樹林に覆われたなだらかであまり目立たない山並みが続きます。四阿山はその上信国境の北部に位置する2354mの山で、この山域では浅間山に次ぐ標高を有しています。
これまではもっばら華やかな上越の山々を目指していましたが、去年の谷川連峰の縦走により目標としていた主だった山はぼ踏被しました。そこでこれからは未だ足を踏み入れたことのない上信国境の山々にも足跡を残そうと思い、その中でも流行の山ではなく静かな山歩きが楽しめそうな四阿山に登ることとしました。このように、今回の山行の主目的は四阿山だが、せっかく遠くまで行くので日目はあまり時間のかからない草津白根山に登る計画を立てました。
10日の午前1時前に家を出発し軽井沢には朝の7時頃に着く。駅の近くで買い出しをしてから浅間山の東麓を走って、鬼押ハイウェイで万座鹿沢口に向かう。曇っていた空模様も雲が切れ始めて浅間山もくっきりと見えるまでに回復してきている。万座ハイウイを走って万座温泉を過ぎ、国道292号の合流点に近づくと連休ということもあって懸念していた渋滞が始まる。白根火山の駐車場を過ぎて右折し、弓池の側をとおってゴンドラ山頂駅の手前のゲレンデ下で車を止めた。
支度をして出発したのは11時を過ぎていたがその間に天気はすっかり回復して青空が広がっている。

行 程

ゲレンデ下

草津白根山

ゴンドラ山頂駅

ゲレンデ下


距離     : 5.6km
最大標高差: 180m
累積標高  : 240m
 




天 候

晴れ
 
 原典:気象庁「天気図」、加工:国立情報学研究所「デジタル台風」 

山行記録

 
 鬼押ハイウエーで草津白根山に向かう途中、広々とした峠のようなところで車を止めて浅間山の雄大な姿を眺める。
一本の草木も生えていないまさに砂礫の山だった。



 
さらに車を進めて鬼押出し園に行き、浅間山を背景にした奇岩を眺めながら小一時間散策する。
展望台から上信国境の山並みを望むが、四阿山や草津白根山はまだ雲に隠れたままだった。



ゴンドラ山頂駅の手前のゲレンデ下で車を止め、支度をして1110分に本白根山目指して出発した。
はじめはツガやトウヒ、シラビソなどの針葉樹林の中を登って行くが、そのうち明るい潅木帯の平坦な木道になる。
本白根山へ続く尾根の束斜面につけられた道を登って行くうちに、不意に右手前方が開けて大きな噴火口跡が視界に飛び込んできた。
あまりにも急激な景色の変化でワッーと歓声を上げそうになる。



 
 火口壁に沿ってつけられた道を緩く下り、最後に一登りすると鞍部に出る。
左手の岩が積み重なったピークが頂上かと思ったが、前方にもなだらかな尾根から続く平らなピークがある。
そちらの方が少し高そうなのでまずそのピークを目指す。

左右に点在する構造土を見ながら平坦な木道を歩き、右に大きく回り込んで尾根道に出ると視界が一気に開けた。
遥かに尾瀬の至仏山を遠望。


 
 日光の山々。左から白根山、男体山、皇海山。


 
 遠くの奥秩父の彼方には富士山も顔を出している。


明日登る四阿山の鋭いピーク。


 
 展望を楽しみながら12時ごろに目指すピークに到着する。探勝歩道最高地点標高2150mと書かれてあった。
まわりを見渡すと同じような高さの頂があちらこちらにある。そうした中であの大噴火口から左手にせり上がっている
樹林に覆われたピークが最高点のように見える。地図を見ると2171mとなっている。
しかしそこはあまり眺めも良くないようなので登るのは割愛することにして、ここで昼食をとることにした。



 
 天気も良く、この探勝歩道最高点からは北アルプスを始め、戸隠、高妻、頚城山塊も眺めることが出来た。
写真は槍・穂高連峰。


 
 爺ヶ岳から白馬岳までの後立山連峰


 
高妻山(左)と頸城山塊


 
 1時間ほど休んでから来た道を戻って噴火口縁の岩の積み重なったピークに向かう。


 
辿り着いたところには本白根山展望台標高2145mと書かれた道標があった。
後ろに浅間山や四阿山が見えている。


 
 展望台からは白根火山の彼方に横手山や岩菅山が見えた。


 
 帰途は鏡池経由でゴンドラ山頂駅に向かう。前方の丸いピークを越えて右手に池を見ながら尾根道を進む。
遠くに見えるのは谷川連峰や平ヶ岳。



岩菅山と上信国境の山々。
しばらくして急降下の道が続くがそのあとは平坦な巻き道を歩いて山頂駅には2時ごろに着いた。
そのあとゲレンデ下の駐車場に戻り、短い草津白根山の周遊は終了しました。



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