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メ モ |
昭和50年の夏に登って以来23年ぶりに黒部五郎岳を訪れた。
1日目は折立から太郎兵衛平までの行程で小屋には昼過ぎに着いた。五色ヶ原から薬師岳までの縦走の時以来20年振りのところだがあまり変わった様子はなかった。夕食までの間太郎山に登ったりしてゆっくりと時間を過ごす。
2日目は曇りがちながらまずまずの天気だった。早朝に小屋を立ち北ノ俣岳の肩で日の出を迎える。太郎兵衛平から北ノ俣岳を経て黒部五郎岳までの稜線は北アルプスの中でも特に大らかでたおやかな山並みが続く。お花畑も随所にあるが、今年は空梅雨傾向で早くから暑い日が続いたため既に夏の花の時期は過ぎ去っていた。北ノ俣岳を過ぎ、点々と島のように続く黒部五郎、笠、乗鞍、御嶽を眺めながら稜線漫歩を続ける。赤木岳を通り過ぎ、少し下って中俣乗越に着く。ここから2577m峰を越えると今日の行程の中で最もきびしい黒部五郎岳への登りとなる。
喘ぎあえぎ登り着いた頂上からは遠く穂高・槍から三俣蓮華、鷲羽、水晶、赤牛へと北アルプス核心部の山々が波打つように連なっているのが望まれた。またその左手には北ノ俣岳から薬師岳へとたおやかな山並みが続いており、西の方遠くには山頂部に雲を靡かせた加賀の白山が大きく横たわっていた。1時間ほども眺めを楽しんでから来た道を戻り、小屋に帰り着いたのは夕方だった。
明くる日は予想通り天気は良くなかった。霧の中の薬師岳を往復して太郎兵衛平に戻り、2泊した小屋を後にして折立に向かって帰途についた。
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行 程
折立 ↓
太郎兵衛平(9日泊) ↓
北ノ俣岳 ↓
黒部五郎岳 ↓
北ノ俣岳 ↓
太郎兵衛平←→薬師岳
(10日泊) ↓
折立
距離 : 37.2km
最大標高差: 1,573m
累積標高 : 2,897m |
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天 候
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原典:気象庁「天気図」、加工:国立情報学研究所「デジタル台風」 |
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