黒部五郎岳 1998年(平成10年)8月9日〜11日 |
1日目。 午前7時過ぎに折立に着く。登山口の前には往年の無料休憩所があり、昔と少しも変わっていないように思えた。 リュックを整理するなどして支度をし、7時35分に太郎兵衛平に向かって出発した。 |
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第一三角点付近の道 |
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太郎兵衛平への道から鷲岳、鳶岳方面を見る。 |
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太郎兵衛平への道からの薬師岳 |
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樹林帯や草原、湿地帯を通り抜け、木道を辿って12時50分に山小屋のある太郎兵衛平に着いた。 夕食後、夕暮れの北アルプスを眺めるため太郎山に登った。 どこが頂上だか分からない高原のような広々とした山頂からは写真の薬師岳や北アルプス最奥の山々が見渡せた。 |
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水晶岳、ワリモ岳、祖父岳、鷲羽岳(祖父岳の奥に少し)など北アルプス最奥の山々。 |
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三俣蓮華岳、双六岳、黒部五郎岳 |
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遥か西の彼方には白山が黒い影となって雲海に浮かんでいた。 |
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2日目は黒部五郎岳を往復する。 早朝3時半に起床。外に出てみると高曇りだが、それほど悪い天気ではなさそうだった。 水と食料と雨具など最低限必要なもののみの軽装で4時20分に出発した。 |
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昨夕登った太郎山に再び登り、平坦な道を北ノ俣岳の北ノ肩を目指して進む。 ツガなどの背丈の低い樹林の中の溝に沿ってつけられた道を登って行くうちに薬師岳の上空が燃えるような朝焼けに染まってきた。 |
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遥松の中の道を登り詰めて5時30分ごろに北ノ肩に到着した。 肩から登ってきた道を振り返る。中央に太郎山。その奥に鍬崎山。 |
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北ノ肩からの北ノ俣岳 |
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北ノ肩から少し下って緩やかな登り坂を北ノ俣岳目指して進む。 道の両側は一面のお花畑で、既に花が終わってしまったクサンイチゲなどの群落がどこまでも続いていた。 |
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薬師岳を始めとして、遠く後立山連峰や赤牛岳、水晶岳、雲ノ平、鷲羽岳、三俣蓮華岳などの山々を眺めながら のんびりと歩いて6時20分に北ノ俣岳に着いた。 |
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目指す黒部五郎岳の右には笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山が整然と並んで雲海の上に浮かんでいた。 |
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黒部五郎岳の左遠くには天を衝く槍の穂先。 目指す黒部五郎岳はまだまだ遠い。風が冷たく少し寒いがここで朝食をとることにした。 |
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北ノ俣岳を出発したのはちょうど7時。ここから先も起伏の少ない割合平坦な縦走路が続く。 緩く下って登り返すとそこは赤木岳の頂上だった。7時25分着。前方に黒部五郎岳や笠ヶ岳が見える。 赤木岳の本当の頂上は縦走路からはずれたもう少し西側にあるようだが道もないようなので割愛した。 |
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赤木岳から幾つかの小さいピークを巻いて急な坂道を下りきると中俣乗越に着いた。 そこでは2577m峰が目の前に立ちはだかっていた。タテヤマリンドウなどの花を眺めながら登って9時にその頂きに到着。 振り返れば越えてきた赤木岳や北ノ俣岳がよく見えた。 |
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2577m峰からは独立峰のような薬師岳が大きく見えた。 2577m峰から緩やかに下り、這松に覆われた道を抜けていよいよ最後の登りに取り付く。 |
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つづら折りの道を慌てずにゆっくりと登る。幸い風はまだ幾分か冷たく爽やかで疲労感を消してくれる。 振り返ると越えてきた2577m峰や赤木岳、北ノ俣岳、さらに遠く太郎兵衛平が見渡せた。 道の脇にはトウヤクリンドウが咲いている。今年は例年に比べるとやはり季節の移り変わりが早いようだった。 |
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急だった登りも肩に近づくと緩やかになる。肩から頂上までは岩がごろごろした急斜面を登る。 這松が現れてくると候斜も緩やかになり、やがて岩が積み重なった標高2840mの山頂に着いた。時刻は10時45分。 |
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山頂直下には黒部五郎岳を特徴付ける巨大なカールが口をあけている。その底は雪解け水が流れ花が咲き乱れる別天地だ。 カールの向こうには三俣蓮華岳から鷲羽岳、水晶岳などの北アルプス最奥の山々が一望できる。 |
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その右には槍・穂高の峰々が連なる。 |
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西の彼方には白山が島のように浮かんでいる。 11時45分に立ち去りがたい頂きを後にして太郎兵衛平目指して帰途についた。 |
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急坂を下り、登り返して2577m峰から黒部五郎岳を振り返る。 |
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2577m峰から赤牛岳、水晶岳、鷲羽岳などの北アルプス最奥の山々を眺める。 手前は雲ノ平。 |
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赤木岳に登り返す途中で、中俣乗越、2577m峰、黒部五郎岳を振り返る。 |
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振り返れば、往復してきた中俣乗越、2577m峰、黒部五郎岳。 |
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中俣乗越から赤木岳を越えて北ノ俣岳に向かう。 緩やかな北ノ俣岳の登りも疲れた体には随分とこたえる。しかしこれを終えると太部平小屋までは下りのみだ。 北ノ俣岳には午後4時に帰り着く。日は西に傾き始めて槍ヶ岳の山肌も一際鮮やかに見えた。 |
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北ノ俣岳の北ノ肩で長かった縦走路を振り返り感慨深く眺めてから、遠くに小さく見える太郎平小屋を目指す。 北ノ肩からの長い下りを終え太郎山の平坦な稜線を歩き小屋に帰り着いたのは午後6時だった。 |
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3日目は薬師岳を往復した。 早朝の5時50分に霧に包まれた太郎兵衛平を出発。薬師峠のキャンプ場を通り抜けて登って行き、7時に薬師平に到着。 広々とした湿地帯で、晴れていれば素晴らしい眺めが得られるところだ。 その後少し荒れた滑りやすい尾根を登って7時45分ごろに稜線に出た。風が強くなりじっとしていると寒い。 途中、薬師岳山荘で一息つき、避難小屋を過ぎて9時20分に薬師岳の山頂に着いた。 |
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山頂で休憩している間に時々雲間から日が差したり青空が覗いたりするが、すっきりと晴れるまでは行かない。 赤牛岳や烏帽子岳方面が見えたりしたが時間も時間なので展望はあきらめて10時10分に下山を開始。 写真は下る途中の薬師岳山荘。 |
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太郎兵衛平目指してドンドン下る。 |
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薬師峠から太郎兵衛平にかかるころ、雲が晴れ始めて歩いてきた薬師岳の稜線をはっきりと見ることができた。 太郎平小屋には12時55分に帰り着く。しかし小屋に着く頃には朝方と同じ状況になり雨もばらつくようになってきた。 急いで荷物をまとめて、午後1時20分に二日間を過ごした小屋に別れを告げて折立を目指して出発した。 長い長い道を坦々と下って、第一三角点に着いたのは3時30分ごろ。 そこで少し休憩してから樹林帯の道を下り続け、汗だくになって折立には4時50分に帰り着いた。 かくして昔を懐かしんだ黒部五郎岳と薬師岳の山行は無事終了しました。 |