北岳・間ノ岳
1974年(昭和49年)10月26日〜28日

メ モ
始めての南アルプス山行。この夏に北岳に登ろうとしたが、悪天候のため大樺沢の二股で断念。秋も深まったこの時期に再度挑戦することとした。今回は2泊3日の行程で白峰三山を縦走するテント泊山行の計画で、会社の同僚2人と共に登ることになった。
大阪から北岳の登山口までの距離は、地理的には北アルプス南部の山々の登山口までとさほど違わないが、中央本線の列車運行が塩尻で東西に分断されているため早朝に着くのは不可能だった。そのため登山口までのアプローチは、仕事が終わってから新幹線で東京回りで新宿まで行き、新宿から夜行急行に乗って甲府で下車後タクシーで広河原に向かうという大迂回ルートとなりました。
1日目は天気は良く、登山口から紅葉と新雪と青空が綺麗な北岳を仰ぐことが出来た。その後大樺沢を詰めて八本歯のコルまで行き、そこから北岳の山頂を極めた。富士山や甲斐駒ヶ岳、八ヶ岳、中央アルプスなどを眺めてから北岳稜線小屋の近くでテントを張る。素晴らしい夕焼けだったにもかかわらず夜半から風が強くなり雨が降り出した。明け方になって居たたまれず小屋に逃げ込んだ。
2日目は終日荒れ模様の天気で小屋で停滞。
3日目になって雨は止んだが、計画していた三山の縦走は不可能となったので、せめて間ノ岳へでも行こうと霧の中を山頂目指して登って行った。登頂したあと小屋に帰る途中で天気が急回復し始めて北岳や仙丈ヶ岳などが次々に姿を見せてきた。
秋の変わりやすい天気のために計画していた白峰三山の縦走は出来なかったが、北岳と間ノ岳に登ることができ、そこそこの展望も得られてやって来た甲斐があった山行だった。


行 程

広河原

大樺沢

八本歯のコル

北岳

    北岳稜線小屋←→間ノ岳
(26、27日泊)

八本歯のコル

大樺沢

広河原

距離     : 16.6km
最大標高差: 1,674m
累積標高  : 2,097m
  




天 候

26日:晴れ後曇り後雨
27日:雨
28日:曇り後晴れ
 
原典:気象庁「天気図」、加工:国立情報学研究所「デジタル台風」  

山行記録

1日目。大阪から大迂回ルートで広河原までやって来ました。
秋晴れの好天気の下、登山口から紅葉と新雪の北岳を望む。

大樺沢からの北岳。

大樺沢の登りから八ヶ岳を振り返る。

八本歯ノコル付近からの北岳バットレス。

午後遅くに北岳山頂に着く。
翌日の悪天が想像できない素晴らしい青空と景色でした。

北には甲斐駒ヶ岳と八ヶ岳。

甲斐駒ヶ岳を望遠で。
手前は栗沢ノ頭とアサヨ峰。

八ヶ岳。
4年前に縦走した天狗岳から編笠山までが一望です。

仙丈ヶ岳の彼方に北アルプスの乗鞍岳や穂高岳、槍ヶ岳。

西には中央アルプス。
左に三ノ沢岳、中央に宝剣岳・木曽駒ヶ岳、右に経ヶ岳。
背後には御嶽山。

中央アルプス南部の山々。
中央に空木岳と南駒ヶ岳。右端に三ノ沢岳。

東に富士山。
日本第二の高峰から日本一の山を眺める。

2日目は予想もしない悪天気。早朝テントを撤収して小屋に逃げ込み1日停滞。
3日目。雨は上がったので霧の中を間ノ岳に登った。

間ノ岳から下る途中で天気が急激に回復。
雲が切れて北岳が姿を見せてきた。なかなかの感動シーンでした。

仙丈ヶ岳もくっきりと。

晴れ行く中央アルプス。

八本歯ノコルからの間ノ岳と農鳥岳。
すっかり安定した空の下、後ろ髪を引かれながら下山して行きました。

八本歯ノコルで。
三山の縦走は出来なかったが、北岳と間ノ岳の登頂を果たし、
まずまずの素晴らしい眺めを得ることが出来た晩秋の南アルプス初山行だった。


ホーム地域別山行一覧年別山行一覧