鹿島槍ヶ岳・五竜岳
1971年(昭和46年)8月2日〜4日

メ モ
初めて北アルプスを歩いた山行。何故鹿島槍ヶ岳を選んだのかは忘れたが、松本清張の推理小説の舞台となった山で、それが記憶にあったからかも知れない。
大阪から夜行急行“くろよん”で早朝信濃大町着。バスで扇沢まで行く。初めての北アルプスの登りは結構きつかった。小屋泊まりにもかかわらず、あれやこれやと荷物を詰めすぎたためでもある。どうにか種池小屋に着き、爺ヶ岳を越えて冷池小屋に向かう。初めて見る立山、剣岳、鹿島槍ヶ岳が印象的だった。
2日目は朝4時に小屋を出発し、布引岳でご来光を迎えた。朝焼けに染まる立山、剣、そして遙か彼方に見える槍、穂高を始めとする北アルプスの嶺々に対して夢中でシャッターを切ったことを覚えている。鹿島槍ヶ岳には6時頃に到着した。ここまでは良かったのだが、そのあと八峰キレットを過ぎて五竜岳に向かう途中でばててしまって五竜岳直下の雪田で長い休憩をとった。何とか霧の中の五竜岳を越えて唐松山荘に着いたのは午後6時頃だった。
鹿島槍ヶ岳から翌日の唐松岳までの間の写真が全くないのは、カメラをザックの中に入れて歩いていたので、険しい稜線歩きが続く中で撮影する余裕がなかったためと思われる。
3日目も快晴の天気で、唐松岳から五竜岳、剣岳などの展望を恣にした。しかし慣れない縦走の疲れもあって八方尾根を下る足どりは重かった。八方池で白馬三山の眺めを楽しんだのを最後に、初めての北アルプス行は終了した。

行 程

扇沢

種池小屋

爺ヶ岳

冷池小屋(2日泊)

鹿島槍ヶ岳

八峰キレット

五竜岳

唐松山荘(3日泊)

唐松岳

八方尾根

距離     : 25.1km
最大標高差: 1,535m
累積標高  : 2,718




 
天 候

2日:晴れ 
3日:快晴 
4日:快晴
 
 原典:気象庁「天気図」、加工:国立情報学研究所「デジタル台風」 

山行記録

1日目。夜行急行で早朝信濃大町駅に着き、そこからバスで扇沢まで行く。
扇沢から少し戻って柏原新道登山口には多分午前8時過ぎに着いたと思います。
いい天気で赤沢岳方面もよく見えた。
手前のトラス橋は2020年の秋に爺ヶ岳に登った時も健在でした。

柏原新道の取り付きはなかなかの急登でした。
果たして今日泊まるの予定の冷池小屋まで辿り着けるのか不安だった。
高度を上げたところで針ノ木岳方面を振り返る。撮影地は不明。ケルンあたりかも知れません。

柏原新道から針ノ木岳を望む。

柏原新道から岩小屋沢岳を望む。

種池小屋の手前の登りは疲れた体には大変きつかった記憶がある。
山登りを初めてまだ1年ほどで、訳も分からずにあれもこれもとリュックに詰めてきたことも一因でした。
爺ヶ岳の登りも大変そう。

登山道の左に鹿島槍ヶ岳が見えます。
美しい双耳峰です。

振り返れば立山と剱岳。
北アルプスに来たということを実感しました。

立山三山と真砂岳。手前は種池小屋。

爺ヶ岳へ登る途中で一休み。
北アルプスの山々に囲まれて嬉しそうです。
このあと爺ヶ岳を越えて1日目は冷池山荘に泊まりました。

2日目はまだ暗い時間に起きて午前4時に小屋を出発した。
ヘッドランプの灯りを頼りに登って行き、途中の布引岳でご来光を迎えた。

遠くに、この5月に登ったばかりの八ヶ岳が見えた。
右には富士山。

さらに右には南アルプスの山々も。

そしてまわりには初めて目の当たりにする北アルプスの峰々。
夢中でシャッターを切りまくりました。
未知の山々が多かったが槍ヶ岳と穂高岳は分かりました。

槍・穂高遠望

針ノ木岳、薬師岳、立山などが見えます。

そして黒部峡谷を隔てて立山と剣岳。

立山三山

剣岳

感動の布引岳から1時間ほど登って鹿島槍ヶ岳に到着。
立山・剣を入れて記念写真を撮って戴きました。

鹿島槍ヶ岳からの大展望。

これから行く五竜岳。その先には白馬岳も。
ここまでは無我夢中でやって来たが、このあとキレット小屋まで下って休んだ後、
越えても越えても果てしなく続く岩のピークに疲れ果てて、五竜岳の雪田で長い長い休憩を取ったことを覚えている。
霧の中の五竜岳を越えてさらに進み、なんとか唐松山荘に辿り着いたのは午後6時ごろだったと思う。

3日目も素晴らしい晴天だった。
早速唐松岳まで行きまわりの大観を見納める。
昨日と同じようなご来光を迎えました。

昨日越えてきた五竜岳。
山頂からの展望はダメだったので、いつか再び・・・。

五竜岳

黒部峡谷の向こうに剣岳。

帰りは八方尾根を下る。
八方池で少し休んで白馬三山を眺める。

八方池からの白馬岳。

八方尾根から見た不帰キレット。

八方尾根にて記念撮影。
天候にも恵まれてなんとが計画通りに歩き通すことはできたが、やはり北アルプスは手強い山でした。


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