早池峰山・八幡平
2001年(平成13年)6月17日

メ モ
この18日の月曜日に仕事で花巻に行くことになり、その前日の天気を調べると梅雨の時期ではあるが晴れの予報となっていた。花巻の近くには豊かな高山植物で有名な早池峰山がある。早池峰山はウスユキソウが咲くことでも有名である。その時期は6月から7月にかけての初夏と言うことで、少し早いかも知れないがこの機会を活用して前日の17日に登る計画を立てた。
16日に新幹線で盛岡まで行き、盛岡からレンタカーで登山口の河原坊に着いたのは午後の9時頃だった。まだ車も少ない真っ暗な駐車場で仮眠をとる。夜間に起きてみると満天の星だったが、4時頃に起きるといつの間にか曇り空に変わっている。そのうち晴れてくるだろうと期待しながら支度をして4時半に出発した。

行 程

河原坊

頭垢離

御座走り

早池峰

御門口

小田越

河原坊

距離     : 6.8km
最大標高差: 867m
累積標高  : 867m




天 候

曇り時々晴れ
 
原典:気象庁「天気図」、加工:国立情報学研究所「デジタル台風」  
 
山行記録

 
 昨夜9時過ぎに河原坊登山口に着き、車中泊して午前4時前に起床。
朝食を取って洗顔し、支度をしている間に登山口の正面に見える稜線の上の空が赤味を増してきた。
好天を期待して日の出が近い午前4時30分に登山口を出発した。


 
 登山口から少し下って沢を渡り、分ほどで右手の登山道に入る。新緑の中の岩がゴロゴロした道だった。
そのあとコメガモリ沢を回渡り返して沢の右岸に沿って行く。
30分ほど登って行くと樹林の丈も低くなり視界が開けてきた。


 
やがて岩が積み重なった沢の中を登るようになり、登山口から1時間ほどで頭垢離に着いた。道はここで沢から離れる。
登山道は正面の稜線目指してまさに絶壁を直登していくように見える。



 
 このあたりからまわりはもう高山帯の雰囲気で、
チングルマやミヤマシオガマなどの高山植物の群落が見られるようになってきた。

ハイマツも現れてきて、やはり東北の山だなあと思う。


頭垢離付近のチングルマ。
群落の中に咲きかけのウスユキソウもあった。(写真には写っていません)


 
 ミヤマシオガマ


 
 登るにつれて道の傾斜はますますきつくなってくる。
そのうち稜線に雲がかかり始め、まわりも霧に包まれてしまった。岩だらけの道を両手を使って這うように登って行く。
登山道のまわりにはナンブイヌナズナやミヤマキンバイ、ミヤマアズマギクなどが咲いており急登の疲れを癒してくれた。
やがて御座走りに着き一休みする。時刻は10分。


 
ナンブイヌナズナ。
その後も打石とか千丈岩といった岩場を過ぎて急登を続ける。
霧の中から奇怪な形をした岩の黒い影が次々と現れてくる。
大きな一枚岩をクサリで登った後は傾斜も幾分緩やかになる。


 
霧がゆっくりと流れて行き時々展望が開けるが、現れた景色は見渡す限りの雲海で、青い空と白い雲しか見えなかった。
道端には所々にウスユキソウが見られるが開花はまだまだ先のようだ。
岩に囲まれた緩やかな坂道を進んで行くと突然小広い平坦地に出る。そこが早池峰山の頂上だつた。
10分着。ゆっくり登ってきた割にはあっけなく着いたという感じだった。



 
 三角点に触れ、神社を拝んでからしばらく天気の様子をみるが時折青空が覗くのみですっきりとは晴れない。
神社の裏手に移動して少し休憩しているうちに、幾度か雲が切れてどこまでも続く雲海の果てに岩手山の黒い山体が垣間見えた。
山頂で時間ほど過ごしてから避難小屋の脇をとおり、門馬への道を左に分けて
ハイマツの中の木道を
小田越を目指して下山を始めた。


 
 やがて岩場の急な下りになる。途中に鉄製の梯子が二箇所あり慎重に下りる。少し緊張するところだった。
その後道はハイマツ帯の緩い下りになり、五合目の御金蔵を過ぎて行く。



 
 道の脇にはイワウメやミヤマキンバイなどが咲いていた。


五合目の御金蔵を過ぎて下って行くと霧の中から出て視界も良くなる。
道は再び岩の急坂になる。ドンドン下り、御門口で最後の眺めを楽しむ。



 
 正面の薬師岳を始めとする北上山地は見渡す限り濃淡併せた緑の樹々で覆われている。
正面のはるか下の方には小田越の小屋が小さく見える。


 
 ミヤマオダマキ
足下には相変わらずミヤマシオガマやミヤマキンバイ、ミヤマオダマキなどが見られる。


 
 御門口から下は樹林帯で、傾斜も緩く小田越あたりは平坦な道となる。
坦々と歩いて1010分に小田越につく。振り返ると稜線を雲が流れ行く早池峰が高く大きく望めた。

小田越から舗装された車道を歩き宮沢賢治の歌碑を左に見て河原坊には1040分に帰り着いた。


 
 まだ昼前だし、これからどうしようかといろいろ考えた結果、
短時間で容易に山頂に立つことが出来る八幡平に行くことにした。
河原坊を11時に出発し、静まり返った岳の集落を過ぎて一路八幡平を目指す。


 
 松尾八幡平で東北道を出て、県道からアスピーテラインに入り八幡平山頂を目指して進む。岩手山が大きく近づいてくる。
その右手には稜線付近に雪を残した八幡平のなだらかな山並みが続く。
幾つかのスノーシェルターを通り抜けて道は高度を上げて行く。

眼下に大樹海を見下ろし、行く手に茶白岳や畚岳を眺めて走るアスピーテラインは素晴らしい山岳道路だ。
黒谷地を過ぎて一登りして午後45分に見返峠の駐車場に着く。



 
 早速靴を履き替え、カメラと水と僅かな食料のみを持って出発する。
高く掻き上げられた残雪の横を歩き、道路をわたって遊歩道に入る。

道はコンクリートで固められている。しばらく行くと分岐に出る。ガマ沼から山頂に向かう右の道を行き一登りすると展望台に着く。
ここが本当の見返峠で、はるかに岩手山から裏岩手、畚岳へと続く山並みが一望の下だった。



雄大な展望に満足して先に進む。残雪の道をしばらく行くと左にガマ沼、右に八幡沼の展望台がある。
この八幡沼が八幡平の核心部で、その沼のまわりには湿原が広がっている。

湿原のまわりにはアオモリトドマツが群生しており、一帯はまさに森と湖に囲まれた別天地のようなところだった。


 
 その後道を左に取って山頂に向かう。雪に覆われた道を歩いて20分に八幡平山頂に着く。
標高1614mの山頂はこれといった特徴のないところだったが、
そこに組まれていた櫓の上から見たアオモリトドマツの原生林の眺めには東北の山の雰囲気が溢れていた。

帰りはまだすこし時間があったので、源太森に寄ってから見返峠に戻った。
見返峠の駐車場には3時35分に戻る。わずか時間ほどの慌ただしい山歩きだったが得たものは大きかった。
駐車場で着替えをして時に盛岡に向かって出発した。




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